平成25年12月 選句結果

                     
得点 兼題 「寒」 作者 戴いた人
3 希望てふ胸の灯寒昴 あきこ しおみ 七海 晶子
3 面とれば少女の笑顔寒稽古 春雪 葉風 西寿 零風
2 寒に入る陽光低く巨樹の幹 しおみ 可不可人 244
2 秒針の音冴え刻む寒厨  244 ちあき 春雪
2 笑っても泣いても蒼き寒の空 七海 ゆき あきこ
1 年取れば昔をしのぶ寒稽古 零風 静歩
得点 雑詠 作者 戴いた人
4 短日や佐渡の島影うすれゆく 春雪 しおみ 西寿 あきこ 晶子
4 冬木立月を引っ掛けゐたりけり  ゆき しおみ 西寿 七海 244
3 点滴の一滴一滴小春かな 春雪 葉風 ちあき 七海
2 秋晴れや駅に一人の修道女 西寿 ちあき 可不可人
2 石垣の壊れしままや石蕗の花 西寿 ゆき 春雪
2 ストーブを囲む聖夜の火照りかな 晶子 あきこ 244
2 陽だまりのそこだけぬくし猫と私 ちあき ゆき 静歩
2 病み上がり適当に掃く庭落葉 244 静歩 零風
1 老いの膝だましだまして今朝の冬 ゆき 零風
1 客を呼ぶ鮟鱇鍋や那珂湊 静歩 晶子
1 軋み過ぐ一輌車輌年の暮れ 244 葉風
1 霜降るも何のそのと蟻の列  だるま 可不可人
1 竹垣を下る寒露の月流れ 狂平 春雪
私の選んだ一句
希望てふ胸の灯寒昴 あきこ 「こういう句ができるって羨ましい、ワタシは泣き言ばっかり。」(七海)
「この時期の寒の句は難儀です。これは昴のかけて、寒を上手に使われました。お見事です。」(晶子)
面とれば少女の笑顔寒稽古 春雪 「 凛々しさ際だつ笑顔が浮かんできました。」(葉風)
秒針の音冴え刻む寒厨 244 「厨の時計の音がよけい寒さを感じます」(ちあき)
笑っても泣いても蒼き寒の空  七海 「泣いても笑っても時は過ぎ、、季語が良いと思いました。」(あきこ)
短日や佐渡の島影うすれゆく 春雪 「佐渡は美しい島です、独立できるほど、名産品が四季にわたってあります。それでも北側の海は荒れて冬は厳しいとか。世阿弥が流された島でしたね。昔話も沢山あることでしょう。」(晶子)
冬木立月を引っ掛けゐたりけり ゆき 「素敵な情景ですね、まるで影絵のようです」(七海)
点滴の一滴一滴小春かな 春雪 「 一滴一滴 快気への穏やかな鼓動をうれしく思います。 」(葉風)
「その一滴が薄紙はがすように快復がまたれます。」(ちあき)
「静かな病室に、ポトッポトッと滴りおちる音が聞こえそう。早く良くなって!」(七海)
秋晴れや駅に一人の修道女 西寿 「映画の一シ−ンのようです」(ちあき)
客を呼ぶ鮟鱇鍋や那珂湊 静歩 「鮟鱇の季節ですね。あの肝の美味しさ忘れられません。ことに土地の方は召し上がり方が見事。」(晶子)
軋み過ぐ一輌車輌年の暮れ 244 「原田泰治の 淡く美しい空の色のふるさとに居るようです。」(葉風)