平成26年11月 選句結果

                     
得点 兼題 「短日」 作者 戴いた人
3 古文書の時空に遊ぶ短き日 七海 あつこ 桜桃 244
3 ライブ聴く愛の賛歌や日の短か 春雪 あきこ 晶子 静歩
2 短日の独りで食べる夕ご飯 柚子 零風 ちあき
2 日短やもみじ丸窓埋める京  桜桃 むらさき 西寿
1 汗ばみて王子に告げる短日と  しおみ 七海
1 足早に歩む我が影暮早し 西寿 春雪
1 短日や谷間に消える最終バス 244 可不可
1 短日や残り仕事は灯をつけて 静歩 柚子
1 路地裏に煮炊きの匂ひ日短 あきこ しおみ
得点 雑詠 作者 戴いた人
5 足し算の合わぬ家計簿神の留守 晶子 あきこ 零風 柚子 ちあき 静歩
3 冬はじめ偲びて祈るシベリア碑 春雪 あきこ 可不可 むらさき
3陽光を浴びて串柿ならびおり 零風 可不可 ちあき 西寿
2 距離感をつかむリハビリ秋の雲 七海 柚子 桜桃
2 今日もまた一つ好いこと冬菫 柚子 あつこ 七海
2 口元を汚す爺孫熟し柿 244 零風 むらさき
2 コスモスや子らたわむれしゆらゆらり ちあき あつこ 七海
2 椎の実を年の数まで拾ひけり 柚子 晶子 桜桃
2 満月や鬼太郎下駄の音ひびかせて 七海 晶子 244
1 秋晴れや幼なじみの文来る 西寿 春雪
1 秋場所や膝もくずさぬ芸者衆 静歩 しおみ
1 色褪せてなほ残菊の日だまりに あきこ 西寿
1 甲高き開会宣言運動会 244 春雪
1 柿たわわ枝垂れ落ちてヤジロベエ 桜桃 しおみ
1 九十九折り紅葉色濃きいろは坂 桜桃 静歩
1 冬の夜や紅茶にレモン香りけり あきこ 244
私の選んだ一句
古文書の時空に遊ぶ短き日 七海 「ゆったりと時代を振り返るには余りにも早い秋の暮れですね。 忙しない中にもちょっとロマンを感じます。」(桜桃)
ライブ聴く愛の賛歌や日の短か 春雪 仮名はいけないとか仰る方もありますが近年はそれは許されているのでは・・・・愛の賛歌、この言葉も新鮮で好きでした。」(晶子)
短日の独りで食べる夕ご飯  柚子 「ワタクシも一人で食べるなのですが、独り感を持ちたくないので、、TVをつけてにぎやかにして・・・食べています、、夜が長いですね」(ちあき)
日短やもみじ丸窓埋める京 桜桃 「丸窓の中皆紅葉色想像するだけで素敵!」(むらさき)
汗ばみて王子に告げる短日と しおみ 「どんな物語でしょうか?意味はわからないけど、なんか 心惹かれて・・・・」(七海)
足早に歩む我が影暮早し 西寿 「どうも歳を重ねますと気忙しい日々になります。」(春雪)
短日や谷間に消える最終バス 244 「私の町にも、このような風景があります。」 (可不可)
短日や残り仕事は灯をつけて 静歩 「そう、こういうふうに詠みたかったんだよなあ、 と思いました。 詠めなかったのでなおのこと、この句に惹かれました。 鮮やかに景が浮かんできて、素晴らしい句だと思います。」 (柚子)
路地裏に煮炊きの匂ひ日短 あきこ 「根岸のわび住まいのような題で森羅現象オーケーなので 食を。」(しおみ)
足し算の合わぬ家計簿神の留守 晶子 「神がいなくてなにかがらんとした感じ家計簿も気が抜けています。」(あきこ)
「身に覚えがありますねぇ。ぜったい合わない帳尻。なんとなく微笑ましい。 神の留守だから大目に見てもらいましょうか。季語が絶妙ですね。」(柚子)
「ほほえましいですね!」(ちあき)
冬はじめ偲びて祈るシベリア碑 春雪 「やがて来るシベリアの極寒に遠く思いはせて祈ってこられた思い ですね」(あきこ)
「シベリア抑留者慰安碑の建設を思います。」(可不可)
陽光を浴びて串柿ならびおり 零風 「私宅でも妻が吊るし柿を作りました。」(可不可)
「朱色が並ぶと 四季を感じます」(ちあき)
距離感をつかむリハビリ秋の雲 七海 「手術を受けたことのある人は頷いてしまいますね。 どこの手術であれ自分の身体でありながら、ひとの身体のように思うように動かない。 距離感をつかんで、一歩一歩。やがては元のように 回復することを信じて。」(柚子)
「目が不自由なのでしょうか。 以前ものもらいの治療で眼帯をした時のことを思い出しました。 秋の雲も応援していますよ。」(桜桃)
今日もまた一つ好いこと冬菫 柚子 「まあ、よかったですね! 1日1個でも 好いことがあったらシアワセです。」(七海)
口元を汚す爺孫熟し柿 244 「95歳の親戚のお爺さんがこよなく好きな熟柿、 これであの世に行けると毎年言っています(笑)」 (むらさき)
椎の実を年の数まで拾ひけり 柚子 「それでも相当の数に為ったでしょう、 憶測で済みませんが・・」(晶子)
「年の数だけではなく年の数までという表現に成るほどと思いました。 後幾つ拾うのかしらと応援したくなります。 言葉の使い方を教わった気がしました。」 (桜桃)
満月や鬼太郎下駄の音ひびかせて 七海 「また、この種の物が流行っているそうな、甥が好きでよく一緒に見ました。これも良し、です。」(晶子)
秋晴れや幼なじみの文来る 西寿 「最近は携帯電話でのメールとか、簡単な交流手段が 増えていますが、やはり手書きの便りが良いです。 懐かしき幼なじみであればなおさらですよね。 秋晴れの季語が喜びを表現されています。」 (春雪)
秋場所や膝もくずさぬ芸者衆 静歩 「芸者さんのたたずまい、お行儀いいのですか。」 (しおみ)
甲高き開会宣言運動会 244 「小学校が近くにあり、色々な行事や歯磨きのメロデイなども聞こえてきます。 代表の宣誓や開会宣言も一人でなく二人でしています。『甲高き』の言葉がより秋らしさを表現されていますね。」(春雪)
柿たわわ枝垂れ落ちてヤジロベエ 桜桃 「今年は柿が安くておいしいです。案山子も用無し。」 (しおみ)