平成27年06月 選句結果

                     
得点 兼題 「蛍」 作者 戴いた人
3 結界を越え行く蛍吾に似て 春雪 晶子 七海 あきこ
2 手に乗せる蛍の照らす細き指 244 西寿 零風
2 水の闇ただ明滅の初蛍 桜桃 ちあき 八っつあん
1 父の手の蛍娘の籠に入れ   零風 しおみ
1 初蛍かぼそき光点滅す ちあき いくこ
1 ふるさとの水の清さに蛍の夜 あきこ 静歩
1 ほうほうとうちわかざすやほたるがり しおみ 春雪
1 ほーたる来い二人で開ける白ワイン 晶子 244
1 ほうほたる媼静かに語りけり 七海 桜桃
得点 雑詠 作者 戴いた人
3 奥飛騨の山むらさきに桐の花 春雪 晶子 西寿 桜桃
3 また一人友の逝きたり合歓の花 七海 西寿 零風 静歩
2 カフェテラス陽気な妻の夏帽子 春雪 あきこ 244
2 ツバメの巣ヒナがまたるる納屋の軒 ちあき しおみ いくこ
2 湯の宿のこぼるる灯り夕薄暑 あきこ いくこ ちあき
1 雨に濡れ色鮮やかな花菖蒲 零風 春雪
1 エレベーター香水ほのとすれ違ふ あきこ ちあき
1 ガラス戸を網戸に替えて夜風呼ぶ 零風 静歩
1 木苺を噛めば懐かし郷景色 桜桃 零風
1 洞窟の水面点滅果ての国 しおみ 晶子
1 夏めくや喜寿を祝ひしクラス会 西寿 あきこ
1 この川は太平洋へ月見草 七海 244
1 白ズボン座りたくない古い椅子 晶子 しおみ
1 神宮の砂利踏みしめる薄暑かな 西寿 七海
1 それぞれに憂いをもつや梅雨はげし 静歩 七海
1 薔薇いけて父が残しし書をかざる 静歩 桜桃
1 花見酒ポンと音出す一升瓶 244 春雪
私の選んだ一句
結界を越え行く蛍吾に似て 春雪 「やがて飛びゆく我が事だと合点を一人しました。」 (晶子)
「結界を行きつ戻りつするのに、 蛍火ほどふさわしいものはありません。」(七海)
水の闇ただ明滅の初蛍 桜桃 「儚い、頼りなげな、初蛍−−」(ちあき)
「感情で詠むか感覚で詠むか(#^.^#)他に二つ感覚で詠まれたようなのが、 ’単純 素っ気無いほど が気を引いた。 水闇蛍 一つ点滅す」(八っつあん)
初蛍かぼそき光点滅す ちあき 「此処何年も蛍を見なく為りました 開発の影響でしょうか・・・淋しいですね 自然が毀れて行って居ます。」(いくこ)
ほうほうとうちわかざすやほたるがり  しおみ 「ひらがなで俳句を詠まれたセンスに情緒を感じました。」(春雪)
ほうほたる媼静かに語りけり 七海 「こっちにおいでと優しく語り掛ける姿が目に見えるようです。 もしかしたら亡き人を呼んでいるのでしょうか」(桜桃)
奥飛騨の山むらさきに桐の花 春雪 「懐かしい情景が目に浮かびます。 飛騨の平湯温泉は想い出溢れる場所です。 桐たんす・桐下駄は昔ほど需要も無く花だけが盛りを 楽しませてくれるようですね。」(桜桃)
「霧に霞んだ景色を想像いたしました。美しい事。」
ツバメの巣ヒナがまたるる納屋の軒 ちあき 「無事に巣立って呉れると良いですね 楽しみな事でしょう。」(いくこ)
湯の宿のこぼるる灯り夕薄暑 あきこ 「気の所為か、なんとなく哀愁が漂って居る景色ですね。」(いくこ)
「湯の街の情緒を感じます」(ちあき)
雨に濡れ色鮮やかな花菖蒲 零風 「大阪の城北公園での花菖蒲を思い出しました。 色々と花に系統(江戸系とか肥後系)のあることも 知りました。」(春雪)
エレベーター香水ほのとすれ違ふ あきこ 「ほのかに、香りが漂うって、すてきですね」(ちあき)
洞窟の水面点滅果ての国 しおみ 「洞窟とあって鴎外の舞姫の一節を思い起こしました。 遠い国の影を感じます。 思い違いなどあるかもお許し下さい。」(晶子)
白ズボン座りたくない古い椅子 晶子 「古い椅子の汚れは、知れていますが、 新しい塗りたては怖いと思います。」(しおみ)
神宮の砂利踏みしめる薄暑かな 西寿 「明るさと静寂、いいですね。」(七海)
それぞれに憂いをもつや梅雨はげし 静歩 「大なり小なり、みんな悩みやツラさを抱えつつ生きている、フレ〜フレ〜567!」(七海)
薔薇いけて父が残しし書をかざる 静歩 「父の日に父を思い飾る書画。 素敵な書を遺されて幸せですね。 お気持ちが薔薇からも伝わりウルッとしました。」(桜桃)
花見酒ポンと音出す一升瓶 244 「ちょっと季節が遅れていますが、作者の酒好きな風貌と花見の賑わいが伝わってきます。」(春雪)