平成27年08月 選句結果

                     
得点 兼題 「墓参り」 作者 戴いた人
4 墓参り出来ぬ吾身の老いを知る 零風 桜桃 いくこ ちあき しおみ
2 洗ひつつ墓碑の歴史を語りをり 春雪 あきこ 晶子
2 手伝わぬ犬連れて行き墓洗う 244 西寿 七海
1 在りし日が戻る気がして墓洗ふ   桜桃 かれん
1 産土の街を見下ろし墓洗ふ あきこ 244
1 父母無くて兄も戦死の展墓かな 晶子 春雪
1 墓参り掃除など終えただ祈る ちあき 零風
得点 雑詠 作者 戴いた人
4 梅雨雲に塗りこめられし熊野道 244 桜桃 しおみ あきこ 晶子
3 止まり木の隅へ隅へと羽抜鶏 晶子 いくこ 西寿 あきこ
2 クワガタが網戸に爺のはしゃぎたる 244 桜桃 ちあき
2 たっぷりと敷石濡らし白芙蓉 桜桃 244 かれん
2 笛太鼓街に溢るるねぶたかな 春雪 しおみ 七海
2 梵鐘の遠くに聞こゆ夏の月 西寿 零風 かれん
1 青い空平和日本甲子園 ちあき 七海
1 炎熱の球場さらに熱気起つ しおみ 春雪
1 竿灯の妙技競ひし男衆 春雪 いくこ
1 さいはての花園に赤し実浜梨 あきこ 晶子
1 桟敷席訛り飛び交う夏祭り 桜桃 零風
1 終戦の思い出深き夏の朝 零風 春雪
1 立葵すつくと今も主待つ あきこ 244
1 日傘さす背のうつくしき立ち姿 ちあき 西寿
1 夜明け前仕事始めはいかづちも しおみ ちあき
私の選んだ一句
墓参り出来ぬ吾身の老いを知る 零風 「いつか自分にもそういう時が来るんだと今から覚悟しています。まして田舎の遠い者には尚更寂しく感じるのです。」 (桜桃)
「私もとうとう函館の、実家のお墓詣りを今年は行けずに終わりました、老いは時を待ちませんね。」(いくこ)
「我が家では、参ってくれる叔父たちも年老いて、参りたくも、杖突く叔父には難しく、、連れてきてくれた車でまって、息子に代参、、ですね」(ちあき)
洗ひつつ墓碑の歴史を語りをり 春雪 「子供やお孫さんとお墓掃除しつつのお話、 良い機会ですね。」(あきこ) 「案外若者はこの中に眠っている叔父叔母んどは知りません。 この時に思い出を語って置くのも好いことです。」(晶子)
手伝わぬ犬連れて行き墓洗う 244 「隣りのお墓の初老の男女、女性が『あんだ、お墓ぐれ、こどもにやらせねげダメだっちゃ』 男性『「、、』 女性 『何も言わねがらダメなんだ、お墓参りもやんねなんて』 このお二人、ご夫婦ではないのでしょう。 墓参にも現代の ドラマあり。」(七海)
在りし日が戻る気がして墓洗ふ 桜桃 「同感です、いつも亡き人の姿を墓石のまわりに感じます。 特に戦後の食糧難の中 どの様にして6人の子供を食べさせたのか手の届かぬ所に逝った父母を酷暑がいやおうなしに思い出させます」(かれん)
父母無くて兄も戦死の展墓かな 晶子 「幸い、私には戦死者もなかったのですが、家族を失った方々が偲ばれてなりません。」(春雪)
梅雨雲に塗りこめられし熊野道 244 「幻想的な雲が流れ行く手を覆い隠す神秘さ。 梅雨ならではの光景でしょうか。 一度は歩いてみたいと思わせる熊野道ですね。」 (桜桃)
「信仰の道 熊野古道ですが梅雨雲でいっそうの奥深さあるようです。」(あきこ)
「熊野古道が目に見えるようです。森が深いと霧や 雨が多いことでしょう。」(晶子)
止まり木の隅へ隅へと羽抜鶏 晶子 「何だか鶏にもつつき順が有るとか・・・最後のつつき順が居ない鶏の悲哀が 感じられます。」(いくこ)
「情景をとらえていて羽抜鶏の様子よく見えます。」 (あきこ)
クワガタが網戸に爺のはしゃぎたる 244 「今は環境の変化でクワガタやカブトムシ・ホタルなどは住宅地で見るのは珍しくなりましたね。 お爺ちゃんのハシャぐ姿が目に見えるようです。
  捕まえてお孫さんに見せてあげる喜びでしょうか。」(桜桃)
「思いがけず、カブトムシなど見つけたら、瞬時に少年にたちもどり、孫よりもワクワクなんでしょうね」 (ちあき)
たっぷりと敷石濡らし白芙蓉 桜桃 「日本画を見るような清々しい静寂を感じます。心慰められる白の余韻」(かれん)
笛太鼓街に溢るるねぶたかな 春雪 「熱気と躍動感に溢れています。ねぶた、 この目でみてみたい!」(七海)
梵鐘の遠くに聞こゆ夏の月 西寿 「夜半まで車の音が止まぬ都会の真ん中にいるとその静寂がたまらなく羨ましいです。 三井寺の鐘を突いたのも 夏の夕暮れ 昼の月 が掛かってたようにおもいます」(かれん)
青い空平和日本甲子園 ちあき 「戦争はゴメンです。甲子園が見られる平和を守りたい」(七海)
炎熱の球場さらに熱気起つ しおみ 「同県人として敦賀気比の春夏の連覇を期待したのですが・・・。100年の記念大会も盛り上がりましたね。」(春雪)
竿灯の妙技競ひし男衆 春雪 「父の若かりし頃からの竿灯、小柄な父も腰でバランスを取りながら遣った物だと、ニュースで見て父の面影を探して居ました。」(いくこ)
さいはての花園に赤し実浜梨 あきこ 「浜木綿の花を詠んでおいでなのですね。 濱に有ってこそ映る花でしょう。夏の暑さを 忍ばせます。」(晶子)
終戦の思い出深き夏の朝 零風 「8月15日になりますと色々な思い出が浮かんで来ます。なんだか風雲が急な感じの現代を心配する日々です」
夜明け前仕事始めはいかづちも しおみ 「暑いときは、、早くに外の仕事ははじめなくては、、 ”いかづち”って 雷っていうより、、天とか神がかりな感じですきですね」(ちあき)