豊川・江島河川敷河畔林定例自然観察会 生物多様性保全支援事業(東三河自然環境ネット)

 本年度2009年の定例自然観察会は環境省 生物多様性保全支援事業として愛知県が採択された事業を
NPO法人東三河自然観察会が東三河自然環境ネットの構成団体として、豊川中流域の江島橋脇、憩いの
広場の河畔林で自然観察会と生物多様性に関する調査を行います。(4月〜12月まで)
このページはその実施レポートです。

 2009年3月8日 天候 晴 会員による下見と事前調査
 風もない、穏やかな朝です。会員12名ほどで4月から始まる観察会の下見を行いました。
植物、動物など多彩なプログラムが組めそうな立地です。
観察会場、河畔林も荒れている所もありますが、出水や人為などにより撹乱され、意外と生物多様性に富んだ
場所の印象でした。4月からの本番が楽しみです。
 今日の画像は、見ることの出来た生き物たちの一部の画像です。

  
   河川敷のヒメオドリコウソウ               ファイトプラズマに感染したヒメウズ          ホトゲノザ
  
 河畔林を緑地として整備した場所                 荒れた河畔林の内部             河畔林前の空地のタチクラマゴケ
  
    河川敷のネコノメソウ                      河畔林のニッケイ             河川敷のオオイヌフグリ群落

  河川敷のトウカイタンポポ              タチツボスミレ               河畔林 シロダモの花
 2009年4月12日(日曜日)天候 晴 第1回 
 今日は環境省生物多様性支援事業の「東三河自然環境ネット」で本会が担当する豊川河畔林自然観察会
と調査の初日である。
 里を彩るサクラの仲間も最盛期を過ぎ、河畔林のヤマザクラも散り始めていた。
ここは、豊川中流域にあたり、広い河原近くにタケの仲間やエノキ、ケヤキ等の樹林が形成されている。
林床は豊川の上流域から運ばれたと考えられる奥三河の山地の植物も観察される場所である。
 また、ここは定期的に草刈が行われているようで、典型的な河川周辺の草地環境が保たれている。
このような自然環境の状況から思った以上に生物多様性に富んだ場所であると思われる。
 12月まで毎月第2日曜日に開催されるこの事業の結果が楽しみである。
今日、観察出来た生きものの画像の一部を掲載する。今日の事業は参加した応募者16名、会員28名で
あった。
   
   開催前のようす         暗い河畔林に咲いていたホウチャクソウ マダケの茂る河畔林を歩く
   
  暗い河畔林を抜けるとクサノオウ  そしてムラサキサギゴケの群落      ヤマサギゴケに出会う
   
  管理された草地の観察           マムシグサ               ウラシマソウ(♂のようである)
   
  ツボスミレが比較的目に付いた   シロバナタンポポが数株あった    ここでは保護を要するニリンソウ
 今日のテキスト(出典 国土交通省 河川環境情報図)豊川河畔林の自然かんさつ
 2009年5月10日(日曜日)天候 晴 第2回
 降り続いた長雨も上がり、暑いながらも調査観察会日和となった。
 今日の参加者は一般の方、16名。会員21名である。今日は自然に興味を持つ小学生も参加した。
 観察会の今日のスケジュールはまず、マダケの生茂る荒れた河畔林を通り、開けた左岸の堤防敷で草本類
 を観察した。11時からは一般参加者もコース別に分かれて調査観察をした。植物コース、昆虫コース、鳥類
 コースである。
    
     河畔林のようす          ノハカタカラクサが繁茂 外来種      オオニワゼキショウ
    
    堤防敷の調査               シロバナニワゼキショウ         ツマグロヒョウモン ♂
   
   調査観察会のようす            ノアザミ                    トノサマガエル
    
    河畔林外縁の調査            鳥類の観察                 標本採集
 2009年6月14日(日曜日) 天候 晴 第3回
  東海地方も梅雨入りしたが、今日は絶好の観察・調査日和である。
 今日の参加者は一般の人22名、会員20名である。いつも参加してくれる小学生の男子も元気な顔をみせていた。
 今日のメニューは前半は参加者全員で自然観察。後半は自分の興味のある部門に分かれて、調査・観察をおこな
 った。環境月間にちなんで、調査を依頼されていた「豊川の水質調査」を実施した。結果は次のとおりである。
 外気温 28.0℃、水温 22.1℃、 COD検査は3回行い、6ppm であった。やや汚い結果である。
   
  竹林の中のケヤキの大木       竹林を覆うノハカタカラクサ        マダケの顕毛
    
 河畔林のマント群落のアオツヅラフジの花   ツバメシジミ          河川敷内農地のハキダメギク
    
 日本の三大テントウムシハラグロオオテントウムシ  オオヒラタシデムシの幼虫(左)と成虫 河畔林の様子
   
   水質調査のようす            水辺の生きものの観察       キキヨウソウとアブの仲間
 2009年7月12日(日曜日) 天候 晴 (第4回)
 梅雨明けも近いと思わせる暑い観察会である。今回も会員及び応募参加者も多かった。夏休みも近い子ども
たちも元気に豊川河畔林の水辺の生きもの調査観察に協力してもらうことが出来た。
河川敷の河原の地表温度は38℃を超えていた。この河原は中央構造線の影響があり、中央構造線の右側
(内帯・豊川右岸側の地質構造)と左側(外帯)の地質構造を代表する石が混在する場所で地域の地質を調べる
良い場所である。
今日は前半は豊川の水辺の生きものの調査観察、後半は植物、鳥類、昆虫とそれぞれ好みの部門で観察会を
行った。
   
   水生生物調査の説明          石を退けて生きもの探し       ツルヨシの群落
   
  河畔の水辺で生きもの探し      捕らえたテナガエビ        トウヨシノボリ 吸盤を持っている
  
       カジカ        外来生物のオオカナダモとコカナダモ   地質の異なる石ころが混在する河原
 今日のテキスト 水生生物について

 2009年8月9日(日曜日) 天候 曇 (第5回)
 夏休み真っ最中であるが、小学生は学校行事と重なったようで参加はなかった。
会員17名、一般参加者14名である。自然観察会調査会場は河川本流を除いて面積は7ha程度であるが、生物の多さはなかなかのものである。開会まぎわには「モンスズメバチ」も飛んできた。これからの季節、スズメバチは要注意で
ある。11時からは植物、昆虫、鳥と分かれてそれぞれ調査観察を行った。この河川敷の生物多様性に感心した日で
あった。
 今日観察出来た主な生き物を掲載する。
   
   開会直後のようす    外来植物アメリカネナシカズラ  左からノコギリクワガタ、コクワガタ♀、ヒラタクワガタ
   
  草地のコケオトギリ         河畔林、交尾中のキイロスズメガ   河畔林の調査観察
   
  草地のダイコンソウ           アキノタムラソウ          熟したイヌビワの実
   
   河畔林の昆虫解説           ダルマガエル              トノサマガエル
 2009年9月13日(日曜日) 天候 快晴
 秋本番を思わせる快晴である。一般参加者16名、会員19名で今日は常連の元気な小学生も参加してくれた。
今日のコースは河畔林のブッシュに入り、その後、東側の草地、耕作地、河川敷の草地と巡り、11時からは
植物、昆虫、鳥類の観察をそれぞれの場所で行った。今日、見つけた野鳥は20種とのことである。
   
  河畔林のマント植物の解説         クズの花                カナムグラ
   
    ウスバキトンボ               ツルボ            ヨモギとショウジョウバッタの死骸
   
      コムラサキ              ヌマガエル               河畔林の観察
   
    草刈り後の河川敷草地      河畔林外周部のクリの実        水鳥の観察

 2009年10月11日(日曜日)天候 快晴
 今日の参加者は、会員9名、一般参加者11名でした。

 さわやかな秋晴れで、大変気持ちの良い観察会でした。
 数日前に強い台風が通り過ぎたばかりで、風で吹き飛ばされた枝や蔓が束ねて
あるなど、台風の爪あとがあちらこちらで観察できました。
 竹やぶは、以前から何本かが倒れたていて歩きにくかったのですが、台風で新
たに倒れた竹があり、ナタで道を切り開きながらやっと通り過ぎました。
 また、台風が海から塩を運んできたため、塩害で枯れてしまった広葉樹の葉に
は驚かされました。新城までも塩害が見られるとのこと、こんな上流にまで海の
塩を運んでくるなんて、さすが台風です。
 みんなで輪になってのバッタ追い、秋の日に輝くキンエノコロ、コセンダング
サやオオオナモミなどの「ひっつきむし」、渡りの途中のコサメビタキなど、い
よいよ秋本番へと季節が移ってゆくことが感じられる観察会でした。
 寺本会員のレポートでした。
 また、以下の画像は寺本会員、原田会員の撮影したものです。
   
    台風18号で荒れた河畔林の竹やぶと吹きとばされた梢                  ヤブニッケイの大木
   
  バッタの追い込み作戦          追い込んだバ ッタ         青空バックの下弦の月
   
    下弦の月の観測           アキノエノコログサ         キンエノコログサ
   
    チカラシバ               アレチノヌスビトハギ        塩害にあったクヌギ
    
    ボクの今日の成果品          アズチグモ                  河畔林のカラスウリ
  
   シャクチリソバ                セイタカアワダチソウ

 2009年11月8日 (日曜日)天候 晴
 今日の参加者 一般の方 9名、会員13名である。
 秋深まる江島の河畔、河畔林周辺では木の実やちょうど、この頃咲くキチジョウソウなどを観察できた。
 川辺の空き地ではハクセキレイのようすも至近で見ることが出来た。
   
 河畔林の外縁部のキチジョウソウ  河畔林東側の観察調査          ヒトヨダケ
   
   シロダモの雄花          シロダモの実 雌花も咲いていた    河原のイヌタデの群落
   
  日だまりのタチツボスミレの花    朽木の中のカブトムシの幼虫       イタチの糞
 2009年12月13日(日曜日) 天候 晴
  4月からスタートした江島の河畔林観察と調査は本日が千秋楽である。会員参加者は22名、小学生を含めた
 参加者は13名であった。生き物たちは多くが冬眠に入り、今日のテーマは河畔林の野鳥である。
 それでも日だまりではホトゲノザ、シロツメクサの花が咲いていた。
   
  日だまりの野草観察           河畔林の野鳥観察        左がキズタ、右がアラカシの幹
   
   河川敷のヨシとツルヨシ    大島川起源の豆石 雨垂れの化石  河口から21.6キロの標識(会場)