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スタジアムやグラウンドにおいて、私が直接現地で選手達のプレーを見た感想を記します。
グラウンドはスーパープレーの宝庫でっせ。


10/3/17 ● vs 横浜ベイスターズ 3-5



オープン戦序盤には若手が活躍してくれましたが、それが最後まで続くはずがないと思ってました。
その予感通りに何人かは一軍ベンチから姿を消しましたが、まだかなりのメンバーが開幕ベンチ入り、そしてレギュラー奪取を賭けて最後のアピールを続けてます。
そしてこの日も惨敗の流れの中、9回に反撃して見せたのはこれらの若手連中でした。
去年の藤井vs野本もそれなりに見ものやったけど、今年は人数が多い分もっと熾烈に見えます。

第二・第三捕手を小山に、前田、清水将(ベテランやけどね)、松井雅。
ライトのレギュラーを、大島に、藤井、野本、小池、松井佑。
二遊間のサブを、岩崎達と谷。
そして右の代打を、良太と福田。

目を吊り上げて、チャンスを掴もうと必死になっている連中を見られるのも、あとわずか。
開幕メンバーに名を連ねるのは、このうちの誰でしょうな?
楽しみやね。

山井
ABCDE
     FGHI
やっぱりまだ良かったり悪かったりと安定しまへんが、この日は悪くありまへんでした。
ストレートにキレがありmax147km(浜スタの甘いガンやけど)、外国人以外にストレートを打たれたのは少なかったと思いますわ。
ただ高めに抜けるボールが散見され、これを打たれることが多かったね。
奴が貯金を稼げる存在かどうかは微妙やけど、イニングイーターとしてはある程度計算できると思いますんで、これで開幕ローテーションには入ってくるでしょうな。
吉見、チェン、小笠原、山井、伊藤、バルデスの六人で、ローテーションを回す公算が高くなったような気がします。

フォーム的には、やっぱりEで両肩が上がっているのが目につきます。
普通は左腕のリードで右腕を振り上げるため、奴のように両肩がいっぺんに上がるのは動きとして不自然であり、右肩に力が入ってる証明やと思うんやけどな。
こう考えると、奴の制球難は身体全体の動きの中で、右腕が全体に対してスムーズに連動してないのが原因に見えるんやけど、さてどんなもんやろ?
もし奴で3つ、4つでも貯金できれば、チームとしてはかなり勝っていけることになるだけに、一段の飛躍を見たいところやね。


岩瀬
ABCDE
         FGH
【08/3/15】
          
久しぶりに奴を見ることができました。
故障明けの前回の登板では「まだ投げただけ」ってな状態で、打ちこまれる結果になってしまいましたが、この日はビシッと三人で完璧に抑えてくれました。
ストレートは浜スタの甘いガンでmax139km、スライダーのキレにもさほど威力を感じまへんが、制球が安定しており、全く危なげなしの投球でした。
ただし本番でクローザーを務めるには、やはりボールの凄みは不可欠であり、このままでは不安やなぁ。
気になるのは、こうした危惧のためかオープン戦での起用が、セットアップ・岩瀬⇒クローザー・浅尾になっているところで、本番もこの順番で行くつもりなんやろか?

フォームは二年前とほとんど変わってないね。
左肩の広い可動域を活かした、スムーズな投球フォームは健在で、特に身体が開くようになったとか、ヒジが下がったということもありまへんな。
そういうフォームで投げられるということは、身体の方の問題も少ないということであり、いつもの岩瀬を今年も期待したいところです。
頼むで!


セサル
ABCD
        EFGH
abcd
                           efg
今年のキーマン?となる新外国人。
キャンプで落合監督が「お前ほど質の高い外国人は今までいなかった」と言ったほど、首脳陣からの評価が非常に高く、2番・センターが約束された選手だけに、一番注目してチェックさせてもらいました。
以下、素人の戯言ですので、信用せずに読み流してください。

まず、鈍足ではありまへんが、ガンガン盗塁を稼げるほどの俊足ではありまへん。
内野安打も少ないのと違うやろか。
守備面でも、外野だと打球勘が悪いし動きも緩慢、そして肩も弱い。
森野にセンター守らせてたのと変わらんと思うわ。
この足と守備の評価については、割と共通したものやと思うんやけど、周囲や皆さんはどう感じてるんやろ?
ちなみに内野守備の方はグラブ捌きも柔らかく、デラロサ並みには守れるレベルやけどね。

さて肝心の打撃やけど、連続写真を見る限り左右打席で共通してるのは、下半身が全く使えてないところやね。
で、スイングのための馬力をどう得るかが問題になるんやけど、右打席では肩を回し、左打席では右腕でバットを引っ張ってスイングしてますな。
そしてこれが、それぞれの打席での問題点になってるわけです。

【右打席】
スイングパワーを上体を回すことで得てるため、身体を開いて打ってますな。
Eで既に重心が左足に移りつつあるのも、身体を回そうとして左肩が突っ込むからですわ。
それでFでは、左腕から左手首、バットまでが一直線に近くなっており、ドアスイングの兆候が見えてます。
バットのヘッドが出てくるのが早いため、右打席は基本が引っ掛けであり、タイミング変化にモロいうえ、打球方向は左側が中心になってくるはずです。
当たれば打球は飛ぶかも知れまへんが、その確率はかなり低いのと違うか?

【左打席】
右と違って身体の開きは抑えられてますな。
その分、バットのヘッドは遅れ気味になってますが、上半身も下半身も回転せず右腕だけでバットを引っ張っているため、左腕がスイングについていけてまへん。
例えば、右ではGで右ヒジに余裕があるのに対して、左ではfで左ヒジが伸び切ってますな。
このためにインパクトの際に左腕での押し込みが効かず、強い打球が打てないスイングになってますわ。
左腕がバットについていける左中間方向への打球は、まだ左腕の押し込みが効くため長打もあるかも知れまへんが、思い切り引っ張って右方向へ強い打球を打つのは難しいでしょうし、内角への強いボールに対処するのも厳しいのと違うかな。

左右の打席とも右へ打つのが不得手に見えるだけに、走者を進める打撃を要求される「2番」という打順を任せるのが得策なのかどうか。
ひょっとしたら2番にもフリーに打たせて、1・2番のスピードで勝負しようとしてるのかも知れまへんが、あの打撃では出塁率も稼げんし、足攻も期待薄やと思うんやけど…。
背番号7の前任者のように、その起用を見守るのが苦行にならんことを祈ってますわ。


森野
ABCD
                      EFG
【09/5/23】
     
【08/9/12】
   @A
昨年の不振期であった09年5月頃の写真を見ると、腰が引けてるのが分かります。
これに比べて、三割を大きく超える打率をマークした08年の写真では、腰が伸びて軸が立った状態で回転してる。
そして今年の奴はというと、しっかり軸が立って08年のような回転になってますな。
軸足に重心がしっかり残っており、これならボールとの間合いが適切に取れるはずですわ。
さらに好成績を残した08年のAと、今年のEを比べてみると、今年の方がよりバットのヘッドが遅れて出てきており、ヘッドの重みの効いたパワフルなスイングになってるように見えます。
(これはコースによってバットの角度が違ってる可能性もありますが)
こうして見てくると、不振でどうしようもなかった去年でさえ100打点をマークしたのに、これで技術的な欠陥が改善されたら、奴はこれまで以上の成績を残す可能性が十分あると感じられますな。
これは楽しみになってきましたで。

それにしても、背番号「30」はやっぱり似合わんなぁ(苦笑)。


ブランコ
ABCD
                         EFG
【09/7/19】
@ABCDE
今年はキャンプ突入時にベスト体重を15kgも上回ってたというから、もう初来日時のハングリーさはカケラも残っとらんのかも知れんね。
しかもタイトルを獲ったためか強打したがっており、打撃そのものが粗くなってますわ。
まぁ、この日はまだオープン戦前半ほど大振りになっておらず、コンパクトなスイングを意識してるようには見えましたが、それでも去年のスイングより粗いね。
意識の面でも技術の面でも、今年の奴は苦労するというのが私の見立てなんやけど、さてどうなるやろ?

09年の連続写真は、あの館山から死球を食らう前の絶好調時のものやけど、Dでは両ヒジに余裕があり、リストワークも使えてることが窺えます。
一方で今年のFを見ると、左腕からバットまでが完全に一本になっており、両ヒジにも手首にも遊びが全くありまへんな。
いかに力んで振り回してるかということを、よく表した写真やと思いますわ。
センター返しでヒットを狙っていくだけで、十分長打が狙えるということを理解してもらいたいんやけど、今の奴にそれができるやろか?
このままだと打線の軸が大不振に…なんてことが現実になるかも知れんのやけど。


大島
ABCD
                         EFG
今のドラ打線で足を使えるのは荒木と、せいぜい藤井くらい。
さらに意図した方向に転がして進塁打にする、バントができる、そういう頭を使えるバイプレーヤーも井端と森野くらいやろか。
基本的にガンガン打って得点するだけの打線だけに、奴のように攻撃オプションを多く備え、かつプレーの精度も高い選手は、今のドラ打線にはうってつけやと思うんやけどね。
ボールの取捨選択も正確であり、ルーキーでこれだけの資質を持った選手は、それほどお目にかかれるもんやないでしょう。
個人的には、井端との間で1・2番を組ませてみたい選手なんやけど、開幕からしばらくは無理やろな。
とは言え、ライトのポジションは奴か藤井のどちらかやと思ってますんで、負けんように頑張ってもらいたいですわ。

技術的には、CからDあたりを見ると下半身の使い方が弱いような気がします。
それでも身体の開きは抑えられ、さらに両ヒジをうまく使ってインサイドアウトのスイングができており、どこへでも打てる技術の裏づけとなってます。
これで身体が鍛えられてパワーやバネが強化されたら、かなりレベルの高い選手になれると期待してます。
開幕一軍はまず間違いないと思いますんで、本番でもっとええところを見せてくれるのを待ってまっせ!


野本
ABCD
                  EFG
実のところ、キャンプ前には一番期待した選手。
それが大島や松井佑に抜き去られ、キャンプ終盤には二軍落ちするなんて、私はもとより本人が一番驚愕したのと違うか?
従来からのライバルである藤井や小池に加え、ハイレベルなルーキー達が競争に加わったため、奴が勝ち残るためのハードルは非常に高くなったように感じます。
守備・走塁や、小技で目立った強みがないだけに、奴が開幕メンバーに生き残るためには、中距離打者としての精度を高めていくしかありまへん。
今のところオープン戦の結果は悪くないけど、ライバルを突き放すにはもっと強烈な打撃を見せる必要があるはずですわ。
さて、その打撃が認められて、開幕メンバーに名を連ねることができるやろか?

フォームの方は、Aでの構えでバットを揺らして柔らかくアプローチする、ヤクルト・青木のようなものに変わってます。
上の連続写真は低めを打ったものやけど、重心が軸足にしっかり残り、ボールとの間合いが取れてますな。
昨年の前半は頭がやや投手側に突っ込んでましたが、これならタイミング変化で容易に崩されることはないように思います。
このように打撃には成長が見えるだけに、さらに鮮烈な結果を残して欲しいもんやね。


藤井
ABC
                DEF
鮮烈なポジション争いの渦中にある選手の一人。
昨年はほとんどレギュラーを手にしていただけに、今年もレギュラー候補筆頭のはずやったけど、キャンプで雑なプレーを見咎められて二軍落ち。
やっぱり心のどこかに、「オレがレギュラー」という緩みがあったんでしょうな。
追いかける立場になって初めて危機感を感じて、去年の必死さを思い出したために、また一軍の舞台に戻って来れたのと違うかな?

その身体能力はピカイチで、打撃の実績も十分。
しかし個人的には勢い任せに見えるプレーから、その精度が高くないことを問題視してきました。
特に守備面での状況判断や送球の不安定さは、巷で言われてる奴の守備力の高さを疑わせており、この点では英智はもちろん、小池にも及ばないというのが私の評価なんですわ。
打撃では、右打席で軸足のヒザが落ちる悪癖が気になるくらいで、今年もそれなりの数字は期待できると思いますが、文句なくレギュラーというには厳しい。
必死なのは分かるけど、安定した結果を出すにはメンタルで余裕が欲しい。

さて奴はライトのポジションを獲れるやろか?


福田
ABCD
      EFGH
あー、売り子のねぇちゃんの髪が…(苦笑)

今年、代打の切り札になろうかという若き大砲。
スイングの凄みは若手連中の中でも随一、荒々しさも徐々に影を潜め、ようやく雄飛の時来るといったところかな。
正直なところまだ粗さが残り、安定した結果を求めるには厳しいかも知れまへんが、それでも何とか戦力になれるレベルにまで達しつつあると見てます。
順調に育てば、スイングだけで相手投手をビビらせることができる選手になるはずやから、奴の成長を見守っていくのは楽しみですわ。

フォームの方はFが一番気になりますなぁ(顔が隠れてますが:苦笑)。
このバットの振り出しで、既に完全に肩が回って腹まで投手に見せており、完全に左半身のカベがない状態でのスイングになってます。
それでもバットのヘッドはかなり遅れて出てきますんで、タイミングの変化にはある程度対応できると思いますが、横の変化への対応は難しいのと違うかな。

恐らく最後は良太との競争になるでしょうが、個人的には複雑やなぁ…。
福田の潜在能力は認めるけど、良太は個人的なイチオシやもん。
二人が共存できるような布陣がベストなんやけど…、無理やろなぁ(苦笑)。


松井雅
ABCD
                      EFG
最初のオープン戦で、初めてじっくり奴を見たんやけど、そのときは打撃はどうでもええとして、外角低めに流れたボールを捕って電光石火のごとく二塁に送球し、俊足のヤクルト・荒木を刺したのが印象に残りました。
その後も画像は確認してまへんが、三つ続けて盗塁阻止に成功するなど、そのスローイングには光るものがありそうです。
捕ってから投げるまでが速く、少々無理な体勢からでも正確なスローイングができるのが強みと言えるかも知れまへん。

さて打撃の方は、意外と言うたら失礼やけど、当初思っていたより健闘してますな。
思ったよりスイングは力強く、何とかプロのスピードにも対応しようとしています。
ただし打撃フォームには「欠陥」とも言うべき難点が見られます。
Eの時点で軸足のヒザが落ち、このために振り出しの時点で軸が捕手側に倒れており、これに伴って左肩が落ちてバットのヘッドも下がることになってます。
これがスイングがアッパー気味にしており、フォロースルーで上から被せようとするために、バットが波打って見えることもあるわけです。
今年はもう、このへんの改善は難しいですが、来年以降はひょっとすると打撃でもええところを見せてくれるかも知れまへんな。