スタジアムやグラウンドにおいて、私が直接現地で選手達のプレーを見た感想を記します。
グラウンドはスーパープレーの宝庫でっせ。 |
15/4/24 ● vs 横浜DeNAベイスターズ 1-8 |
【11年】
【15年】
今季の浜スタで話題になってるのは、照明塔の電灯がLEDに変わったということやね。
上の写真だと分かりにくいかも知れまへんが、自然な優しい光から、真っ白でギラギラした光に変わったように感じました。
本拠地としてプレーしているベイの外野手ですら、打球処理に戸惑っていると聞いてたんやけど、案の定このゲームでは藤井が二度もミスを犯してましたな。
ベイの筒香の危ない守備も見ましたんで、あれは単に藤井がヘタこいたと言うより、照明に邪魔されたというのが正しいんやないかと思います。
これからしばらくは、浜スタでの打球処理には要注意でしょうな。
ゲームの方は序盤から八木がアップアップの投球で、満塁で迎えた筒香にドカンと一発食らってジ・エンド。
前半で大敗が決定する悲惨な展開になってしまい、これで私ゃ生観戦5連敗。
予告先発が八木だと敗色濃厚やとは思ったんやけど、スタメンで福田と周平が揃う機会も現状では滅多にないと思ったんで行ったけど、予想通りに負けてくれるというのも…。
日本一になった07年以降では3勝15敗と、ほとんどスタジアムで勝ったところを見たことがなく、家族からは「観に行くから負けるんじゃないの?プゲラ」と嘲笑されてる始末。
そろそろ勝ちゲームを見せてもらいたいもんや。
それでは恒例の選手別講評に入りたいと思います。
今回は若手が多かったんで、そういう意味では楽しみはありましたわ。
自信のある時、そうでない時のメンタルに投球内容が大きく左右されますな。
ボールそのものに打者を押し込む威力はありまへんが、打ち損じを誘うだけのキレはあります。
そのキレを信じて打者と勝負できる時は、勢い余って三塁側へ身体が突っ込むほど思い切り腕を振ることができるんやけど、相手打者が強大で自分のボールのキレだけでは抑えられんと思うと、コースぎりぎりを狙わざるを得なくなってカウントを不利にしてしまう。
制球型の一軍ボーダーラインの投手にはよくあることなんやけど、それでは結局勝てんのよね。
蛮勇を振るってでも、思い切りストライクゾーンに投げ込まんといかんことはある。
同じストライクゾーンのボールでも、置きに行くより思い切り投げ込んだ方が討ち取れる可能性は高いはず。
ベイの強力打線相手でも、広島相手に見せたような飛び跳ねるような投球フォームで投げ込めば、少しは結果が変わってたんやないかと思うんやけどね。 |
田島 |
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【14年】
【15年】
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制球難を克服するため、昨季のスリークォーターから右ヒジの位置を下げて、今季はサイドスローに近くしたということですが、左の写真で見るとそれは明らかに表れてますな。
昨季はボールを引っ掛けるか抜けるかで、ほとんど指にかかったボールは投げられまへんでしたが、今季はそういうボールはかなり減ったように感じます(決してなくなったわけやないけど)。
それを表わす数値として一試合当たりの四球数は、昨季の5.82から今季は3.38と半分近くになってます。
こういう数字を見る限り、フォームの改造は一定の効果を得たと言ってもええでしょう。
もともとボールのキレや球威は抜群で、人並みの制球力さえあれば十分クローザーが務まるほどの人材です。
課題の制球力が改善傾向ともなれば、切り札的な起用が増えていくのは不思議ではありまへん。
この日は自らの悪送球なんかで3イニング投げて2失点でしたが、5/3の同じベイとの対戦では無死満塁で登板して、無失点で切り抜ける快投を見せてくれました。
今のフォームが固定化されるにつれて、おそらく制球はさらに改善することも期待できますんで、勝ちゲームのリリーフとしてフル回転するようになることを大いに期待してますわ。 |
金子 |
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ストレートが130km前後しか計時しなかった、昨秋の神宮大会での投球を見た限りでは、とても半年後に一軍で投げてるとは思えんかったのにね。
新人が奴以外一軍キャンプに抜擢されてる間、奴は二軍の開幕頃までは対外試合でも結果を出せず、正直なところ個人的には「やっぱりなぁ」と感じてたら、そこから結果を改善させてあれよあれよと一軍昇格。
いい意味で予想を裏切ってくれましたわ。
平均するとストレートの球速は140km前後というところかな。
球威で押せるほどではないけど、その代わり189cmの長身を生かした角度が武器のようです。
今のところ飛び抜けて目立つボールは見当たらんのですが、ピンチで相手の中軸打者を迎えても勝負に行けるハートの強さは「買い」やと思いますわ。
この日も1点失った後のピンチで、梶谷と筒香から連続三振を奪ったのには感心しました。
八木あたりが勝負に行けないのに、まだ実績も自信もない若手が、ガムシャラに相手に挑んでいくあたりは大したもんです。
チームの戦力になるには、個々のボールをもっと磨く必要があるでしょうが、ちゃんと光るところを見せてもらえたんで、将来が楽しみやね。 |
亀澤 |
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こういう逸材が他球団の育成選手に埋もれてるんやから、プロ野球界も広いですなぁ。
そしてこういう選手を育て上げたホークスの育成力と、二軍戦でも真剣に相手選手を観察していたドラの二軍スタッフの眼力は勝算に値するんやないかな。
早くもドラの一軍に欠かせない戦力になってるのは、ホンマに凄いことやと思いますわ。
奴のインタビュー記事なんかを見ると、ホークス時代は内野安打を稼ぐような打撃をしてたのを、ドラに来て強くボールを叩くスタイルに変えたとのこと。
今季の奴のヒットは全部単打なんやけど、しっかりとボールを捉えた強い当たりが多いのは、そういう打撃スタイルが生かされたものなんやろね。
打撃フォームを見て驚くのは、構えからフォロースルーまで身体の軸がまったくブレていないこと。
どんなに安定したスイングをする選手でも、ある程度は投手側に軸が流れるもんやけど、奴の場合はホンマに構えたところで軸回転しており、頭の位置が動いてまへん。
これはほとんど反動を使わずにスイングしているからこその技術なんやけど、それにもかかわらず強い打球を打てているのは、奴の身体能力によるものなんでしょうな。
単に打つだけやなくバントや進塁打など、打撃面では必要条件をすべて満たしており、現状では打撃面には文句はありまへんわ。
課題は守備面であり、捕球と送球の間にワンテンポがあり、さすがに荒木や井端と同レベルのタイミングでアウトを取ることはまだできまへん。
井端のように、捕球動作がすでに送球動作になるような境地はまだ遙か彼方やと思いますが、いずれそのレベルに達してくれることを期待したいですな。 |
ナニータ |
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相手の予告先発が右の場合を中心にスタメン起用され、長打はないものの高打率をマークし続ける新外国人。
左右に均等にヒットを打ち分ける技術は確かであり、和田不在のドラ打線には貴重な戦力になっていると思います。
上の連続写真を見ても、軸ブレは最小限に抑えられ、内角球も腕をたたんで対応しているのが分かりますな。
どっちかと言えば内角は苦手やと言われてますが、技術的にはそれほどヘタではありまへん。
外国人としてはパワーに長けたタイプやないから、内角に速いボールが来ると詰まりやすいというのはあるみたいやけどね。
ただし奴自身に問題はそれほどないけど、右足を踏み出さないノーステップ打法のため、どうしてもロングヒットは出にくい打者であり、一方で球団側はキャラクターとしてはやっぱり長距離砲が欲しかったのよね。
ルナが中距離打者(今季はほとんどシングルヒッター)なだけに、左右が異なるとはいえキャラが被るのは少々困りもんかな。
これがルナが長距離砲だったら、奴のキャラは生きたとは思うんやけど…。
とりあえず今季は、ロングヒットは不要やと思えるくらい、ヒットを積み重ねてくれることを期待したいですわ。 |
松井雅 |
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今季は開幕マスクを被り、主戦捕手扱いをされるようになりました。
確かに1ゲーム単位での捕手としての働きは、昨季と比較してかなり落ち着きが出てきたように思います。
とくに捕球面では大きく成長したように見えますわ。
しかし問題は、8人の野手の一人としての打撃だわなぁ。
レギュラー級やのに打率一割強なんて、いくら何でもないわ〜(苦笑)。
スタメン9人に投手が二人並んでると考えたら、他チームに比べてハンディもええところでっせ。
何やら奴は身体の作りとして、両ヒジが外側を向いており、脇を締めにくいということらしいんですが、その影響があるとしても奴の打撃フォームは酷いの一言やね。
4枚目から5枚目に問題のほとんどが表れてますが、4枚目の振り出しで右脇が開いて左肩が下がっているため、5枚目で身体が開いてヘッドも下がるという、野手のスイングとしてはこれ以上なく醜悪なものになってますわ。
これではボールにバットが当たるのが不思議なくらいやないのん?
とにかく脇を締めてヘッドを下げないこと。
基本を守ってスイングする練習を、じっくり、しっかりやってもらいたいね。 |
友永 |
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ちょうどこの日が奴のプロ初打席だったのよね。
二軍ではそれなりに結果を出しての昇格であり、奴がコールされた時には結構注目したんやけど…。
この打席の結果はファーストゴロ、そして翌日にはスタメン起用されたというのに、ロクにバットにボールを当てることすらできずに3連続空振り三振。
結局5打数ノーヒットで、再び二軍落ちとなってしまいました。
とにかく力み過ぎ(苦笑)。
連続写真の3〜4枚目にそれが顕著に表れているように、身体ごとボールに向かって行ってますわ。
要するに激しく「打ちに行っている」のであり、身体の軸は大きくブレ、右肩も開いてスイングは波打つ、言わばめちゃくちゃなスイングになっていたわけです。
まぁ、これが奴本来のスイングのわけがない(そうでなければ二軍で結果は出せない)んで、打ってやろうという意識が強過ぎたんでしょう。
いっぺん二軍に落ちて頭を冷やせば、次こそ奴本来の実力を発揮してくれるでしょうから、その時を待ちたいですな。 |
周平 |
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【14年】 【15年】
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四年目を迎えてそろそろブレイクを強く期待されてますが、今のところ不安定な打撃が続いて、周囲と自らが望むような結果は残せてまへんな。
とくに内角への対応やファーストストライクへの積極性を問題視されることが多く、見てる側がフラストレーションを溜めるような打席が少なくないようです。
ロングヒットも期待されたほどは打てておらず、ホームランに至っては5月に入ってようやく1号というのが現状やけど、どこに問題があるんやろね。
基本的に奴はトップを作るのがヘタやと思ってます。
たとえばトップというのは矢を放つ前に、矢を思い切り引いて力を溜めた状態ですわ。
これが打者の場合は、両足で踏ん張りつつグリップを捕手側へ引いた姿勢になるわけですが、この際にステップした右足が着地しても軸足へ多めに重心を残しておく必要があります。 |
そうでなければ速いボールや、緩急への対応はできまへん。
右足へ重心が流れると、グリップが出にくくなって速いボールへの対応も、体勢を崩されやすくなって緩いボールへの対応も難しくなります。
奴の場合は連続写真の2枚目から3枚目に問題が表れており、一見右足を上げて軸足に重心を乗せているように見えるんやけど、軸足の真上からすでに腰が投手側に流れており、スイングの際には重心が両足に均等に乗っているのよね。
軸足にしっかり重心が乗っていないため、奴はしっかりトップを作ることができてまへん。
結局、奴が内角が打てないとか積極性がないとか言われてるのは、こういうところに原因があるのよね。
昨季よりはこの傾向は改善されているように見えますんで、打率はやや向上してると思うんやけど。
ここがさらに改善されたら、一気にブレイクできるはずですわ。
守備面ではリーグの最多失策を記録し、勝敗に直結するような手痛いミスもするなど、まだまだ改善の余地がありますわ。
肩が良く、フットワーク、グラブ捌きも改善されつつありますんで、さらにノックを受けて場数を踏めば安定感は増してくると思います。
頑張ってもらいたいね。 |
福田 |
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【08年】 【15年】
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オープン戦で見せたブレークの兆しを、シーズンにも持ち込んで今んところ好成績を維持してますな。
高い弧を描くその弾道は、まさしく長距離砲のそれであり、久しぶりにファンの夢をかきたてる打者が登場したてくれたと、私ゃワクワクしてますわ。
今は相手が左投手の場合を中心に起用されてますが、この先直接の競争関係にある周平と、どちらが先にレギュラーポジションを獲得するのか、見守るのが楽しいね。
あとひと月ほどで森野が復帰するという報道もあったみたいやけど、その際に出番を失わんような成長を見せてもらいたいね。
左に入団当初と現在を比較してみましたが、こうしてみると入団時のスイングは酷いね(苦笑)。 |
それに比べて現在は身体の開きが抑えられ、連続写真の3枚目でのトップの姿勢は、軸足に重心を残して強くスイングできる力強いものやと思います。
奴のスイングの特徴は、ややヘッドが下がったアッパー気味やということであり、だからこそボールの下からスピンをかけて先ほど書いたアーチを描く弾道を放つことができるのよね。
しかしアッパー気味ということは、どうしてもバットがボールの下っツラを通ることが多くなります。
奴がファールや空振りを繰り返すのはこのためであり、アッパースイングのいいところを残しつつ、速いボールに対応できる術を見つける必要がありますわ。
もしそのレベルに至ることができれば、ドラにホームランタイトルを狙える、真の4番打者が誕生することになるでしょう。
守備面では随所で判断の悪さが目立ちます。
しかしこれは場数を踏むことで改善するしかないでしょうな。
いずれにせよ、まず奴の場合はバットが重要ですので、今季終了時にどんな成績が残っているのか、今から楽しみにしたいと思います。 |
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