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戯言 (05年開幕〜5/15)


05年開幕から5/15まで
5/15 vs SB (● / 2-4)
     ● 野口 0-1  / [本] 福留6号ソロ
前日の勝ちをどのように今日に繋げるのか、これが重要なテーマやったと思うんですが、野口がぶち壊してしまいましたな。
初回の立ち上がりには目を瞑りひょ。
そして2回は腕も振れて、ストレートが走り出し、スライダーで空振りが取れるようになった。
これでゲームになるかと思うた矢先に…。
二死一、二塁で8番に四球、そして9番の投手(しかもパの投手で打撃経験がない)にストレートの押し出し四球。
チームが追撃に必死になっとるところで、これは
罪深い投球やったとしか言えまへん。
結局これが決勝点になってしもうたわけで、この直後に交替を命じられたのも当然やったと思います。
ボールそのものには収穫はありましたけど、チームの士気にかかわる投球をするベテランには、今のドラのベンチに座る資格はないのと違うか。

 ■野口
  ボールには威力が戻りつつあるけど、相手が中心打者になると球種の乏しさから全てカットで逃げられてしまう。
  全盛時の球威は望めないだけに同じ投球パターンに頼るのではなく、新しい球種を憶えるなどの努力が欲しいわ。
  今のままでは、下で好投しても上で潰されるのを繰り返すだけになりかねまへん。

打線の方もウッズ不在に輪をかけて、谷繁の疲労欠場、そして前日のラフプレーを受けての荒木欠場(あれでズレータが退場にならんのはおかしいで!)。
飛車と金・銀抜きではありましたけど、それでも10安打は良う打った方でしょうな。
何より問題なのは、代役四番に起用されているアレックスの不振。
四番で打線が切れるため、井端や立浪までにチャンスが広がっても得点できんし、調子の上がってきた孝介が先頭打者になるケースが増えとる。
開幕戦で三浦からサヨナラホームランを打った時には、外角の変化球に対してバットのヘッドを遅らせて対応しとったのに、今は長打を欲しがってヘッドが先に出て来よる。
打順のためか、単なる調子落ちなのか、とにかく今の奴で四番を続けるのは厳し過ぎる。
高橋光を四番DH起用するのが、一番「マシ」な選択肢やと思うんやけどなぁ。
とにかく交流戦9試合で22得点、1試合平均で2点ちょっとしか取れんというのは酷い。
元々ウッズ抜きで優勝したというのに、ウッズ待ちしか手はないのか…?


■澤井
左打席は見るからに「作った」という感じで、腰が入らず手打ちのフォーム。
ちと使えるスイングには見えまへん。
しかし右打席は右腕の押し込みガ強く、身体に近いポイントから強引に遠くへ飛ばせる「
プチ多村」という感じがします。
一方で守備の方では、先に述べた野口の押し出しの前に併殺を逃してしもうた(あれが野口の首を絞めた)。
イージーなセカンドゴロやったけど、ボールへのチャージがなく待ちの姿勢であり、ターンも遅く井端へのスローイングもボールが逸れた。
あれは併殺を取れる打球やったと思うたんやが。
一つ一つの動きが遅いのが明白であり、内野を守るならもっと練習せんとな。

■中田
この日は良かった方やと思います。
前回指摘したヒジの位置はやや上がり、ええ時には及ばんまでも、そこそこのボールが行っていたのと違うやろか。
とにかくタテの腕の振りを、早く思い出して欲しいですわ。
そうなれば、ローテーションで十分投げられるポテンシャルはあるはずやからね。


次は日ハム戦ですか。
またエースである金村が三戦目に来るようで、厳しい戦いは続きそうですな。
ウッズが二戦目から復帰するのが救いやけど。
5/8 vs Bs (○ / 8-6)
     ○ 岡本 3-1  S 岩瀬 1-0-10S/ [本] 立浪3号ソロ
外出してましたんで、リアルタイムでは携帯で途中経過をチェック、帰宅後にプレーを録画で確認したんですが…、これはしんどいゲームでしたなぁ。
先制し、逆転を食らい、それでも負けじと再逆転。
しかしこれも逆転され、Bsセットアッパーの香月も活発なドラ打線を抑え込み、
これは3タテ食らうてしまうかという流れ。
それでも8回二死無走者まで追い詰められたところで、たった一つ貰った四球から相手のミスを誘い、最後の土俵際で逆転して見せたのは我がチームながらさすがでしたわ。
勿論、ドラの方も中田・石井の両ルーキーが打たれた後、岡本、岩瀬が登板してからはBsの流れを断ち切ることに成功してましたので、これが勝因のまず一つ目。
(特に岩瀬のボールは、パの打者が初見で打ち込むことは不可能やろね)
そして何より5回一死満塁の絶体絶命の場面で、
右中間への北川の打球をジャンプ一番好捕した孝介のファインプレーこそ、ドラに勝利を呼び込んだベストプレーやったと思います。
強烈な低いライナーに対して一直線で駆け込みダイビング、これは優れた打球勘とプレーのスピードを備えた奴でこそ可能な、非常に難易度の高いプレーでした。
とにかく交流戦の初っ端から、いきなり3タテ食らわんで良かったですわ。


■中田
ルーキーながら開幕ローテーションに加わり、既に2勝をマークしてますが、内容そのものは決して褒められたものやないですな。
何より制球が悪く、捕手の構えたミット付近に投げ込むことは殆どありまへん。
OP戦での奴の印象では、キレのいいストレートと大崩れしない制球力の良さを魅力に感じてたんやけど…。
何かがおかしくなったと思うて、よーく投球フォームをチェックしてたんやけど、
どうやら問題はヒジの位置にありそうやね。
OP戦の頃、奴の腕の振りは、右ヒジが高く上がった縦の振りでした。
ところが現在はこれが少し下がり、通常のオーバースローになっとります。
縦の腕の振りに応じて奴の左肩の開きは少々早いんですが、ヒジが下がっても左肩の動きは変わらないため、左半身のカベ自体が崩れ、腕の出所は見やすく、さらに球離れが速くなってボールは抜け気味になったわけです。
ストレートも糸を引くような球道やったものが、指がしっかりかかったボールが投げられんため、自慢のキレを失う結果になってますな。
多分、これは疲労のためやと思いますけど、今の状態では何度投げさせてもええ結果は出ないと思うんやけどな。
「勉強」という意味では、これ以上のものはないでしょうが。


■孝介
かなり調子も上がってきて、ヒットも出るようになりましたけど、打球方向の中心はセンターからレフトなんやね。
前回の戯言でも触れましたが、今の奴には内角直球を強振して右翼席へ…という打撃は期待薄やと思います。
ウッス不在なだけに、奴には長いのを期待したいチーム状況なんやけどね。


それにしても交流戦は、なかなか面白いですなぁ。
他のカードにも私ゃ大いに興味を引かれてますわ。
4/30 vs BS (● / 4-8)
     ○ 岡本 2-1  / [本] 福留3号スリーラン
今季3回目の生観戦。
ゲーム内容を今更語るには時期遅れですんで、今回は孝介に絞ってその技術論を述べてみたいと思います。
丁度このゲームを含めた三連戦で復調のきっかけを掴んでますんで、奴を扱うにはタイミング的に悪くありまへんし。
ついては02年から毎年のフォームを比較して、今季の奴について考察してみることにします。


■02年
(A)
(B)(C)
首位打者を獲得し、リーグを代表する打者としてブレークした年。
(B)で作ったトップでは右足と軸足側のバランスにぎこちなさを感じるものの、求める軸足重心での回転打法はしっかりと会得してますな。
(A)でバットが寝ていること、トップでのぎこちなさが下半身と上半身の回転の連動を悪くしたことから、長打は期待ほど伸びず。

■03年
(A)
(B)(C)
.300-30本-90打点をクリアし、三冠王の可能性を感じさせた年。
(C)でのトップの姿はこの年が最もバランスが良く、好成績を裏付けるものとなっとります。
バットは終始立っており、構えた際のグリップの位置は左胸の前。

■04年
(A)
 (B) (C) (D) (E) (F)
4番に起用されたことから長打を求め、逆に打撃を狂わせてしまった年。
(B)から(D)にかけての流れが悪く、強く叩こうとして(B)でヘッドを投手側へ傾け過ぎ、さらに(D)のトップでグリップを高く後ろに引き過ぎているため、この時点で右肩が上がってワキが開いた状態になっとります。
重心も軸足には十分に乗らず常に身体は開き気味で、内角に差し込まれ、外角に目がついていかない。
ご存知の通り、この年は.300を大きく割り、最後は死球骨折によりシリーズすら棒に振って、ジ・エンド。

■05年
(A) (B) (C) (D) (E) (F) ←ホームランスイング!

さて今季やけど、開幕からの奴は昨季の死球の影響で逃げ腰になり、投手がボールを投げた途端に腰が後ろに引けて外角に届かない状態になっとりました。
監督の叱責、スタメン落ちの危機を経て、この辺はいくらか改善されたと思うてましたが、それでもなお身体の開きが修正できずイマイチ調子が上がらないゲームが続いてきたように思います。
フォーム的には、(C)でのヘッドの投手への傾き、そして(D)のトップにおけるグリップの引きが04年より小さくなったことから、アッパースイングは強制されたと思います。
しかし02-03年と比較して、04-05年の重心の位置は明らかに投手側に移っているため、差し込まれ、泳がされ易いところは完全には修正されてまへん。
03年(C)では重心(上体の軸を地面まで下ろした線が地面に到達した地点)は開いた足の真ん中より軸足側にありますが、05年(D)では上体は捕手側に傾いており、さらに重心は開いた足の真ん中からやや投手側にあるのが分かりますな。
このため、ここ数ゲームはええところを見せてますけど、個人的にはこれで安定するとは思えんのです。

基本的にはステップが大き過ぎるという印象があります。
大きくステップするとどうしても腰が投手側に移動してしまい、重心も移動してしまうことになるわけです。
軸足重心の回転打法の場合、ステップは小さく、軸足のヒザが投手側のヒザを叩いてしまうほど両足はあまり開かないことすらあると思います。
今のフォームには、こうしたところで無駄なアクションが多いと感じるんですわ。

今はベイに多村、スワローズに岩村とセ・リーグにも日本人スラッガーが登場してきましたが、未だに私は抜群の飛距離を誇る奴こそナンバーワンになれるポテンシャルを秘めていると信じとります。
今季はウッズも加入し、奴へのマークも緩むことが見込まれるため、是非とも大爆発する姿を見せて欲しい。
頑張れ、孝介!
4/29 vs BS (○ / 9-4)
     ○ 川上 3-1  / [本] 井端1号ソロ、アレックス6号スリーラン、ウッズ8号ツーラン
先発予想が憲伸 vs 三浦と、開幕以来の激突で、タイトな好ゲームが見られそうでしたんで、急遽浜スタまで行ってきました。
どんだけ緊張感のあるゲームになるかと、非常に期待しとったんですが、
幸か不幸か、初回であっさりとゲームの趨勢は決まってしまいました。
何と井端がレフトにライナーで叩き込めば、少し遅れてアレックスが右中間に突き刺し、いきなり4-0。
ドラの先発が憲伸やと思えば、さすがにこの時点で八割方勝敗は決したと言えるでしょうな。

そして4点の援護を貰うた憲伸は、立ち上がりからストレート系主体に力で押す投球。
max.149km(浜スタ表示により-3kmが妥当やけど)のストレートに、ベイ打線は7イニング21アウトのうち4三振・13フライアウトと完全に力負け。
金城への死球でグラつく場面もありましたけど、それ以外はほぼ危な気なかったと思いますわ。
(A)
 (B) (C) (D) (E) (F)
欲を言えば完封を狙えただけに、石井への交代は個人的には残念でした。
まぁ、疲労を抑えるためには仕方のないことやとは思いますけど、完封はなかなかできることやないしねぇ。
それにしても、私ゃ憲伸のゲームを見るのは二回目なんやけど、まだ奴が失点するところを見たことがありまへん。
ええところばっかり見られて、私ゃ幸せです。

↓ いつも思いますが、ヒーローインタビューでの憲伸の受け応えは、非常に爽やかで女性受けしそうですな。
   まだ結婚せんの?



一方、ウッズの方もツーランの後でタイムリーも放ち、ヘッドがうまく遅れて出てくるようになって復活気配やろか。
やはり甲子園での一発は、奴自身にも大きかったようですな。
レフトに高〜く舞い上がりレフトフライかと思わせた一発は、日本人には打てない当たりであり、今後が楽しみなスイングでした。
後は孝介待ちやなぁ。


最後に、
やっぱり投手戦が見たかったわ。
敵ながら三浦にも期待してたんやけどなぁ(同郷だけに)。
今度は痺れるような投手戦を、目の前で繰り広げてくれや。
4/28 vs T (○ / 9-8)
     ○ 平井 2-1-1S  S 岩瀬 1-0-8S/ [本] ウッズ7号逆転スリーラン
何ですか、このゲームは?(苦笑)
6回まで見るに耐えないグダグタなゲームやったというのに、終わってみたら大逆転勝利なんやから野球は怖い。
特に久本は、ゲームのリズムまで壊すボロボロの投球をしとっただけに、その後すぐに反撃できるとは正直思うてまへんでした。
ウッズが打ったのは大きかったですなぁ。
これで迷いがなくなればと、強く願いますわ。

このゲーム、落合が4点目を失うまでは、井川攻略は十分に可能やとは思うてました。
井川の出来そのものが良くなかったこと、しっかりボールを見極めて球数を稼いでいたことから、後半勝負になればチャンスありと確信してました。
しかし4回の3失点で、さすがに諦めました。
あとはどんなに久本がグダグタな投球をしても、投手の無駄遣いを避けるためにひたすら忍の一字…。
「早よ終われ!」と念じながらのTV観戦でした。

7回に赤星の失策が絡んで3点差にしたところで、ドラにスイッチが入りましたな。
ウチの監督の凄いところは、
普通なら終盤の3点ビハインドでは投げさせない平井を、この段階で登板させたことですわ。
流れを見て「勝てる」と踏んだ、この采配が最後に生きたと思います。
そして勝ち越してしまえば、いつものリレーで確実に勝利する。
さらに8回の二死一塁で、スペンサーの打球を処理した荒木の守備は素晴らしかった。
「終盤に関しては」ドラの野球やったと思います。

8回の逆転については、二死一・三塁でウッズに回った時点で少しは期待したけど、あそこまで上手くいくとマンガですわなぁ。
外角中心に攻めてきた阪神バッテリーが、最後に選んだのが内角ストレート。
しかしあれは選択ミスやったと思うわ。
一発を避けたい場面、そして強い浜風。
内角に投げるならもっと高く、ボール気味になるコースにすべきであり、
最後はやはり外角勝負やったと思うけどな。
守備のミスに加え、阪神側にとってはこれも大きな敗因やろね。


■落合
んー、この内容では投げさせる仕事場がないわなぁ。
ボールにキレがないため、ボールを簡単に見極められてしまう。
ひたすらコーナーを狙って投げて、打ち損じを待つような投球になってますな。
それだけに球数も多くなるし、この日のように制球も不十分なら早めのKOが避けられない。
次も先発を任せるのは、個人的には厳しいと思うてます。


■岩瀬
先日も抑えてはいましたけど、
調子そのものは最悪やと思います。
ストレートが走らないためスライダーを連投するしかなく、妙に抜け球も多い。
この日もキレ、制球ともに全然ダメで、出塁を許せない先頭打者・赤星に対して、威力がないために見せ球に内角球も使えず外角一辺倒。
案の定、外角スライダーをチョコンと合わされて出塁を許す始末で、その後金本にスッポ抜けを続けて0-2になった時には目の前が真っ暗になりましたわ。
そこでこの日一番のスライダーを二球続けて2-2まで持ってくるのが、奴の奴たる所以なんやけど。
しかし結局29球も費やしただけに、金曜日以降の起用法が難しいところやなぁ。


さて29日は浜スタで、開幕戦の再現たる憲伸−三浦の激突が見られますな。
今季の三浦は、恐らくプロ入り以来最高の調子やと思われるだけに、憲伸の頑張りがカギになります。
是非とも今度も勝って欲しいもんやね。
4/23 vs G (○ / 6-1)
     ○ 山井  1-1/ [本]
「清原500号」に明け暮れる三連戦に、予想していたとは言え相当ウンザリなんやけど、この日の内容も収穫があって良かったですなぁ。
清原完封は言うまでもなく、山井の初勝利、石井の完璧リリーフ、アレックスと森野の下位クリーンアップの活躍と、非常に満足度の高いゲームやったと思います。
それにしても三連戦前には、「さっさと清原に打たせた方が、狂想曲が収まって落ち着くわ」と思うてたんやけど、実際に奴が打てばGが勢いに乗ることは必至であり、やっぱり抑え込んだのは正解でしたわ(苦笑)。
憲伸、山井ともに、良うやってくれました。

今のところ打線を引っ張っているのは、アレックス、森野、谷繁の下位打線。
クリーンアップが全く不発、打線を切っていることを考えると、この三人で打点を稼いでくれているのは有難い。
ちなみに19試合終了時点で、
立浪・ウッズ・孝介の打点は18、アレックス、森野、谷繁の合計は39
そのうち下位三人の当たりも止まるだろうけど、その時に主役達が打ってくれるかどうかが、この先のカギになりますな。
今の惨状を見る限り、かな〜り期待薄のような気がしないでもありまへんが。
8月頃には3〜5番と6〜8番の打順が入れ替わってたら、結構なコメディとして笑えるかも…。


■山井
ようやく今季初勝利を手にしましたな。
監督は奴と朝倉の一本立ちに相当期待しとるようで、何とか先発投手の義務たる7イニング程度を投げ切った上で、勝利投手になることを求めていたようです。
朝倉はまだやけど、山井の方はようやくその期待に応え、ローテーションの柱としての地位を掴みつつあるようですわ。
とは言うても、KOされた先のG戦でも後半のピッチングは形になってましたんで、この日が来るのは予想してましたが。
力を入れなくてもキレのあるストレートに、キレ味鋭いスライダー。
「この辺に投げる」くらいの制球力もつき、今後は安定した投球が期待できるものと思います。
私ゃ、OP戦の頃から憲伸に続く二番手になるものと期待してますんで、是非頑張って欲しいもんですわ。

■石井
もう誰も、奴の力量を疑う者はおらんでしょう。
しかし私がそれ以上に奴を買うのは、まるで憲伸のように
打者を攻撃する投球ですわ。
ボールの力という裏づけがあるとは言え、この日もG高橋の懐を突いて三振奪取。
そのうち疲れることもあるでしょうが、今は勢いに乗って我武者羅に投げることやね。
ホンマ、奴を見るのが私の楽しみになりつつあります。

■森野
先に述べたように、奴が今のチームの好調を支える一人となっとります。
変化球への対応がここ数年常に奴に求められてきた課題やったけど、今季はようやくこれを克服しつつあるようですわ。
ボールになる変化球は見逃す、変化球を狙って強振する、そして左腕にも上手く対応するようになったと思います。
この日の最終打席、G佐藤に対しては非常に厳しいボールが来ただけに結局三振やったけど、体勢を崩されることなくスイングしており、内容は悪うなかったのと違うやろか。
遅咲きの大砲がようやく夢を掴むのか、これも先々楽しみですな。

■孝介
監督の厳しい叱責で「逃げ腰」は改善されたようやけど、
軸足に重心が残らない悪癖はそのままやなぁ。
腰がすぐに投手側に流れており、力のあるストレートを思い切り引っ張るようなスイングはしばらく見られんかも。
G佐藤が投じた内角高めストレートに対し、バットを出したものの、ヘッドが出てこないため思い切り振り遅れて三塁側へファール。
先に触れた三振した森野より、奴の方が形としては悪かった。
昨季以来、全く改善の兆しがないんやけど、まさか本人が気付いとらんわけがないし…。
まぁ、このままでも奴の場合は守備でチームで貢献できるけど、監督のことやから打順を下げるくらいならスタメンから外すかも知れまへんな。
4/17 vs T (○ / 2-1)
     ○ 石井  1-0/ [本]
やっぱり阪神は、ええ投手を揃えとるね。
勿論、2回のようにドラが勝手にコケたという要素もありましたが、橋本、藤川あたりは若者らしい気持ちのええ球を投げとったと思います。
あれではワンチャンスを逃すと、中々流れはこちらには来んやろね。
一方で昌の後を繋いだ
金剛、石井のルーキーズは無失点に踏ん張ってくれました。
いずれも走者を背負う投球やったけど、1点もやれんという修羅場で、よくぞ結果を出してくれましたな。
間違いなくこの日の勝因は奴らやったと思いますわ。
そして、この日の厳しいゲームで得た経験が、奴らが先々の長いシーズンで戦力として生き残っていくための、貴重な経験になるものと期待します。
次に初勝利を挙げるのは、金剛か、はたまた鈴木か川井か…。


■石井
OP戦での印象は、スピード、キレ、制球どれも一定の水準にはあるものの、一軍でやるには足りんというものでした。
スライダーのキレには未来を感じましたが、140kmが精一杯やった球速と、捕手のミットの「近辺」にすら中々投げられない制球は、送球に解決すべき課題やと思うて見てたわけです。
ところが先日デビューした際には、ストレートのmax.は140km台後半を計時し、制球も着実な進歩が見えました。
まだ切り札的に起用するには怖いところもありますけど、上でセットアッパーとして生きていける水準には達しつつあるように思います。
しかし、よくぞ短期間でここまで伸びたもんや。
おめでとう! 今後も頑張りや!


■アレックス
開幕戦のサヨナラ満塁弾を含め、4割以上の打率をマークして低調な打線を引っ張ってきましたが、ここに来て急降下ですな。
この三連戦では、阪神バッテリーに外角への変化球を集められ、これに面白いようにバットが空を切りました。
かなり遠いボールまで打ってやろうとするため、見切りが相当悪くなり、打撃内容そのものも粗くなっとりますな。
これはスランプ原因によくある、好調のためどんなボールにも手を出してしまうという症状やないかなぁ。
カウントが浅い間はもう少し球種やコースを絞って、丁寧な打撃を見せて欲しいもんですわ。


■孝介
ようやくヒット2本。
甘い変化球を仕留めることはできるようやけど、決して状態は良うないですな。
決勝打の打席も、スカパー解説の高木守氏が散々指摘した通り、ストレートで攻められたら苦もなく捻られたはずですわ。
「福留」の看板が阪神バッテリーをビビらせ、打たせたヒットやと言えるやろか。
しかし対するゲーム後の監督の談話は、「逃げ腰の奴はいらない」と非常に厳しいものやったようで、スタメンから外れることも現実味を帯びた話のようです。

昨季も感じてたんですが、奴は自分の不振の原因を把握しとるんやろか。
軸足に重心を残せない(残さない?)スイングが、奴の打撃全てをスポイルしとるのは明らかなんやけど、この素人ですら分かる原因を本人が分からんはずはないと思うてたら、今季は死球の影響もあってか症状がさらに悪化しとる。
「原因が分からない」のか、それとも分かっていても「修正できない」のか。
いずれにせよ奴のバットとグラブは優勝には不可欠だけに、自分で克服してもらうしかないんやけどなぁ…。
4/9 vs G (● / 3-5)
     ● 山井  0-1/ [本] 谷繁2号ツーラン
先発が早々にゲームを壊してしもたら、今のドラ打線に跳ね返す力はありまへんわな。
走者を貯めて一発食らうという対G最悪の展開を、二日続けてしまいました。
打線も対内海については仕掛けが遅く、制球を乱した久保を攻めるのが精一杯。
開幕から実はドラらしいゲームは開幕戦と神宮第一戦だけで、後は偶然要素の強い逆転ホームランに頼って勝ってきたけど、ちっと相手投手と合口が合わないと途端に勝ち目が薄くなってしまいますわ。
この日の9回最後のチャンスの作り方は少々持ち味が出たと思いますけど、もう一歩で結果には結び付きまへんでした。
ただし孝介に当たりが戻ってきただけに、日曜日からの反撃に期待したいところなんやけど…。

第一戦、第二戦と目立つのは、先発投手に本来のボールのキレがなかったことに加え、配球が読まれていたように思います。
この日の山井は立ち上がりで球威を欠き、配球も読まれてましたな。
初回の二岡に対しては、谷繁のミット通りに投げたボールを弾き返されてました。
結局、清原に対して低目を狙ったボールが高く浮いたところを痛打されてしまうわけですが、球威なく配球も読まれてた以上、もっと意図的に内外を広く使って目線を散らして欲しかったわ。
谷繁のリードで目立ったのは、打者の好きなコース付近を球種を変えて攻めるというものやったけど、投手が球威不足ならもう少し安全策でも良かったのと違うやろか。
前日に憲伸が食らった小久保の満塁ホームランもそうやったけど。

打線の方は荒木−井端が場面を動かさん限り、どうしようもないわな。
戦前のチームの期待では、奴ら二人の機動力とウッズ中心の破壊力が噛み合っての相乗効果やったと思いますけど、まだ8ゲーム終了時点では見ることができまへん。
ウッズ効果が見られたのは単発的な破壊力と、思った以上に乏しい守備力。
そして荒木はグリップが深く入り過ぎ、上体が突っ込んでいるため、バットが出てこず外回り・ヘッドが下がる。
奴が復調して打線に「らしさ」が見られるようになってから、ようやくドラの今季が始まる感覚やろか。

ただし、何度も言うように今は戦力整備の段階。
山井を6回まで引っ張り、最後の3イニングは何とか形にしてみせたのは、奴を先発として一本立ちさせるためやからね。
ルーキーの鈴木、金剛を試しつつ場数を踏ませているのも、2、3ヶ月先に確実に戦力にするため。
今はドラの戦い方が、どんな形に情勢されていくのか見守るだけですわ。
4/5 vs S (○ / 4-3)
     ○ 朝倉 1-0 / [本] ウッズ2号ツーラン、3号ソロ 谷繁1号ソロ
公式戦の生観戦一回目。
まだまだナイターには寒い気候でしたが、ゲーム内容は非常にHOTなものでした。
常に先行するものの、先発・朝倉が安定せず追撃を許す苦しい展開。
何とか1点差で逃げ切りましたが、今のドラを表現するような典型的なゲームやったと思います。


一つ目は
ウッズの二面性。
2ホーマーの破壊力は期待通りであり、初回の二死1塁からでも得点できるのは非常に効果的ですわ。
8回にはチャンスで四球を取るなど、「打ちたがらない」(四球がインセンティブに含まれとるそうな)ため調子の波は大きくないものと思います。
一方では開幕三戦でも露呈した乏しい守備力があり、この日も荒木のショートバウンドを後逸し、点を失うという場面がありました。
確かに荒木の送球にも問題はありましたけど、そんなに難しいバウンドやなかったように見えただけに、あの程度のボールは処理して欲しいわ。
これでは内野守備陣が思い切ったスローイングができなくなる可能性があり、ディフェンスチームたるドラの根底を揺るがすことになるかも知れまへん。
つーことで、こうしたデメリットを払拭するためには、.300、40本、100打点程度の成績は必須やと考えますし、早めの守備固めも必要や(この日は手を打たんかったが何故?)。
ひょっとしてドラがひっくり返るとしたら、奴の存在が原因になるかも知れまへんな。

二つ目は
一発頼りの攻撃陣。
荒木の不調で、井端とのコンビで投手に圧力をかける展開にならんこと、5番・孝介がチャンスで内野ゴロや犠飛すら打てんことから、昨季のような搾り出すような得点ができない(昨季の孝介は内野ゴロでの打点が多かったように思います)。
全員が好調になることはないでしょうが、早うドラらしい得点シーンを見てみたいもんです。
残塁の少ない攻撃ができるようになれば、少々安心なんやけどね。

 …で、孝介なんやけど、ボールとの距離感すら掴めん最悪の状態ですわ。
 スイングの際に重心が右足に乗ってしまい、上体は投手寄りに相当動いてしもうてます。
 この日なんてフルスイングすらできん状態であり、ヒット一本出たのが奇跡的に思えるほどでした。
 これは相当長引きそうやなぁ…。

三つ目は
今季も頼りにしてまっせ、リリーフ陣!
朝倉があまり成長の見られん投球で、守備に足を引っ張られたとは言えフラフラの状態。
6回ウラに鈴木健に上手くカーブを右翼席まで叩き込まれ、さらに真中にヒットを許し、S打線に火が点いた状態で岡本にスイッチ。
結局は岡本−平井−岩瀬の黄金リレーで、1点差で逃げ切りに成功しました。
岡本は立ち上がりは制球が不安定やったけど(ここで城石がバント失敗ゲッツーとなったのが最大の勝因になったんやけど)、2イニング目には制球も安定して昨季の姿を見せてくれました。
平井ともども、OP戦の状態から少々心配しとったんですが、この日の出来なら二人とも心配はないでしょうな。
そして岩瀬は、今季もいつもの岩瀬。
岩村の調子メロメロにも助けられましたけど、流れが向こうに行ったところをビシッと抑え切ったわけやから、この日の三人の働きは素晴らしかったと思います。


後はローテーション投手の昌・落合の出来の確認が必要やけど、今の状態なら大きく負け越すことはないのと違うやろか。
それにしても孝介は心配や。
今は素人以下のバッティングやからね…。
4/3 vs BS (● / 6-14)
     ● 中田 0-1 / [本] アレックス2号ソロ 井上1号ソロ
完全な勝ちゲームが一瞬で暗転するところに、野球の恐ろしさを見たゲームでしたな。
5回表二死走者無し、カウント2-0の
あと一球でプロ初勝利!というところで、中田に魔物が牙を剥きました。
急な先発投手の変調で、非常に継投の難しいゲームやったと思いますけど、この日のスイッチのタイミングはあれでええと思います。
一つ負けて、先々で二つ勝つ。
中田がほろ苦い思いとともに得たものは、きっと次回のG戦での初勝利となって帰ってくると思います。


■中田
万永に死球を与えるまでは2回にピンチがあったものの、
ストレートでグイグイ押す力強いピッチング。
力まずにスイスイと投げるストレートのキレは十分で、殆どこれだけで相手を圧倒していたという印象です。
 
(*)三振を除いた12個のアウトのうち、フライアウトが8つ。
ストレートのmaxは確か146km、このボールに関しては制球はそこそこであり、奴の最大の武器やと言えますな。
一方でカーブは外角を狙ったものが、ボール一個分ほど内側に入ってくるケースが多く、奴を攻略する糸口になるものと考えます。
もう一つ球種としてフォークもありますが、これは狙ったコースには殆ど投げられず、空振りを取れたのは2、3回に過ぎんのと違うやろか。

とは言え、ストレート中心に攻めて勝利投手の権利に手を掛けたというのに、そこに魔物が棲んでいたとは…。
5回二死で万永を迎えた時点で、奴には
勝利投手を前にして既に力みが見えてたように思います。
ストレートで押すものの、力みのあるボールはキレを欠いて振り切れない。
結局内角を狙ったストレートがすっぽ抜けて死球を与え、石井に甘いカーブを三遊間に運ばれてから完全におかしくなりました。
投球フォームがフィニッシュで一塁側に流れる出し、こうなるとストレートはキレを失い、制球もままならん。
若いだけに一度崩れると修正できず、このままKOされてしまいました。

しかし今回ポテンシャルは見せましたし、今回の痛い経験が奴を大きくしてくれるものと期待します。
次回はパワー打線のG戦での先発が有力だけに、頑張って欲しいもんですわ。


■チェン
先発として出てくるかと思うたら、ここで試運転となりました。
高めのボール気味のストレートにはさすがに威力があり、面白いように空振りが取れますが、如何せんそこに投げるための制球力があまりにも乏しい。
リリースポイントがバラバラのため、きっちり指にかかったボールを投げることが難しいようですな。
先発として期待するには、現段階では少々厳しいと思いますわ。
しっかりテークバックで間を取り、同じ軌道で腕を振るフォームを身に付けて欲しいところやね。


■孝介
テークバックを小さくしてミート力を高めるフォームにしたらしいけど…、見事に昨季と同じスイングしてますな。
上体で力を入れて振ろうとするため、早めに腰が投手に正対してしまい、身体が開いとるように見えます。
恐らく
テークバックを小さくしたことでトップが作れなくなり、軸足に重心を乗せられず、上体が投手側に流れているのと違うやろか。
テークバックを小さくした時には、しっかりタメを作らなければこのような症状が出ます。
グリップの向きや、テークバックの深さ等、調節する方法はいろいろありますけど、何か手を打たん限りは奴が本格的に爆発することはないと思いますわ。
ちぃと深刻な状況やね。


さて、チームとして三連戦を見た時には、
よくぞ二つ勝てたという思いが強くなります。
自分の流れで戦ったゲームは、三戦目の序盤しかありまへんでしたから…。
まず岡本の乱調でセットアッパーの不安を露呈したこと、打線では荒木が機能せず相手投手に揺さぶりをかける展開になっとらんこと。
そして何より失策が多いことが、ドラのゲームにできん原因のような気がしますわ。
3ゲームで3失策、見えないエラーもあるけれど、これが主にウッズ絡みというのが辛いところ。
これでは奴には相当打ってもらわんと、10億のコストはペイせんでしょうな。

三戦を終えて、今後のチーム整備の行方が注目されますわ。
次の三連戦も楽しみです。
4/1 vs BS (○ / 4-0)
     ○ 川上 1-0(完封) / [本] アレックス1号サヨナラ満塁
こんなゲームが続くなら、絶対に野球は死にまへん。

ホンマに素晴らしいゲームでした。
いきなり開幕戦から、両エースがガチンコ対決。
それぞれ訪れた数少ないピンチも、魂のこもったピッチングでお互いに零封。
特に三浦は、はっきり言うて憲伸を上回る凄いボールを投げており、正直言うて奴からの得点は想像できんようなスーパーピッチングやったと思います。
最後に意地と意地のぶつかり合いの中、アレックスがサヨナラホームランを放ったのは「プロ野球の醍醐味ここにあり!」の瞬間やったと思うけど、
このゲームの主役は三浦やったなぁ。
エースに最後まで拘った牛島監督も、さすがに投手出身だけあって男気のある采配でしたわ。
今季はベイも手強い相手になりそうです。


さて憲伸、OP戦で本調子やなかっただけに心配ではあったんやけど、そこはさすがにエース。
きっちり開幕に合わせて調整してくれました。
微妙な制球に欠けて決して絶好調やったとは思わんけど、要所では力のあるボールを投げてくれました。
被安打6は許したけど、無四球完封。
開幕日にこれだけ投げてくれたら、今季も大丈夫やろね。

最後のアレックス vs 三浦は、手に汗握る一対一のタイマンでしたな。
今日の三浦はストレートに抜群のキレがあり、これがスライダーやフォークを生かすという絶好調なピッチング。
ストレートだけでも十分打者を追い込めたし、ストレートをカットされても打者はストレートを追いかけとるだけに、変化球にはついていけん。
ただし球数が多くなった分だけ、終盤は若干ボールの威力が落ちてしまいましたな。
一方でアレックスは初球、二球目あたりは力みが見えてたものの、徐々に力が抜けて昨季の好調時のスイングになってきました。
軸がブレずに、ええ意味で手打ちになって、三浦のキレのええボールを次々にカット。
三浦はフォークを叩き付けたこともあってフォークを投げることができんため、殆どがストレート勝負。
そして13球目にようやくストレートを掴まえた!
勝ったから言えるのかも知れんけど、ホンマに見応え十分な素晴らしい勝負でしたわ。

何度も触れてきたように、この日の三浦は憲伸を上回る抜群の出来やったと思います。
安打数はベイの6に対してドラが4。
それでも勝つのが落合ドラゴンズですわ。
目に見える差としては守備力の差、立浪のヒットを後逸した鈴木尚の守備は、外野手として絶対にやってはいけないプレイやった。
僅差でのゲームで無死の場合、あの打球はワンヒットで止めるのが鉄則であり、こういう基本プレーを忘れてしまうところに最近のベイの病根を見た気がします。
そして私ゃこちらを評価しとるんですが、たった4安打に抑え込まれながらも、
ドラ打線は三浦に142球も投げさせてるんですわ。
これが終盤の三浦の球威に影響を与えたのは明白であり、これこそがドラの勝因やったと思うてます。
そして実行できるのもドラだけであり、これが「見えない強味」やと言えますな。


いきなりプロ野球の醍醐味を味わわせてもろうて感激やね。
二戦目も好ゲームを期待します。
開幕直前
いよいよ開幕戦が間近に迫ってきました。
最近のセ・リーグでは至難の業とされる
リーグ二連覇、そして昨季あと一歩で獲り損なった日本一の座に就けるかどうか。
そして昨季、一気に開花した落合「総プロ選手野球」が、更なる進化を見せるのか。
楽しみの多いシーズンが、ついに開幕します。
さて落合丸の行く先に待つものは、一体何やろか…?

評論家諸氏のドラへの評価はかつてないほど好評で、Gと優勝予想をほぼ二分してるようですが、個人的に彼らは目に見える戦力しか見ていない点で失格やと思うてます。
私はドラの強みを、「打つ・守る・投げる」以外のプロとしての意識や瞬時の判断力などにあると考えます。
単純にフィジカル的な選手の能力を比較した場合、ドラは他チームの間に埋もれるかも知れまへん。
しかしプロとしての自覚や競争意識、ヒットが出なくても泥臭く得点するための意識や責任感、これらがドラを強者たらしめているのであり、これは他の5チームにはないものやと思うてますので、ドラの優位は今季も変わらんものと予想しとります。
まぁ、勝負事だけに「100%勝てる」とは言えまへんが、一ファンとして好結果を確信するには至ってますわ。


戦力的に、
気になるのは投手陣ですな。
恐らく開幕ローテーションは、憲伸・昌・山井・朝倉・落合・中田(チェン)でほぼ確定やと思いますけど、それぞれに不安を抱えとるようです。

■憲伸
先日のOP戦で滅多打ちを食らうてしもうた。
昨季もそういうことはあったんやけど、問題はキャンプ中から自ら納得できるボールを投げとらんらしい、ということですわ(トーチュウ情報)。
キャリアのある投手はそれでも何とか間に合わせるんやけど…、どうやろね?
大黒柱たる自覚は十分やと思うけど、昨季のような鬼神の如き活躍を期待しとる身としては、少々気掛かりなところですわ。

■昌
カーブをモノにして寿命は伸びそうやけど、やっぱり年齢は気になりますなぁ。
ローテーションは埋めてくれるでしょうが、昨季並の結果は難しいかも知れまへん。

■山井
フルシーズン働いた実績がなく、シーズン前に二軍戦で顔面死球を与えた後遺症の有無も心配。
ただし新たなローテーションメンバーでは、最も期待は大きいところやけど。

■朝倉
最近の不安定さを払拭するには至らず。
兆しはあると思いますけど、前回のブレーク時にも勝利を重ねるごとに自信を深め、それとともに投げるボールまで安定していったという実績があるだけに、今回も同じ事を期待したいところなんやが。

■中田&チェン
大きな可能性の反面、実績は全くなし。
特に中田には、フルシーズン戦えるフィジカルはないと思いますんで、できれば二軍スタートにして欲しいところなんやが。

■落合
テクニック、制球力は軸として働くには十分。
しかし80球程度しか投げられないスタミナはリリーバーに負担を強いるものであり、チーム力の消耗の遠因にもなる。

次にリリーバー。
クローザーの岩瀬は決定で、勝ちパターンに岡本、平井、高橋聡。
残りを右で鈴木、遠藤、金剛、左で久本、石井から3〜4人かな。
OP戦で岡本、平井の両セットアッパーが精細を欠いてたのは、気掛かりやね。
特に平井の身体の開き癖は特に顕著で、ボールが全体的に高い。
…こうして見てくると、多分、計算通りに働かん投手が1/3くらいおるのと違うかな。
でも他チームもそれは同じであり、きちんと同じレベルのスペアを揃えとるのがドラの強味やと思いますわ。
多分、大きなマイナスはないのと違うやろか。


打線の方は、ウッズの加入が計り知れないプラスになるやろね。
勿論、穴のある打者ではあるし、守備面でのマイナスも小さくはないけど、「前後の打者を打たせる」という意味で打線の相乗効果が期待できますわ。
(孝介は今季打たんと、株は大暴落やね)
渡辺という守備用スペアがしっかりしているなら、マイナスは低減できると思います。

問題は投手陣と比較して、圧倒的に層が薄いことやろな。
特に捕手と二遊間に長期離脱が出た場合、この時に限ってドラの連覇に赤信号が点灯するかも知れまへん。
あの三人がドラのディフェンス野球の根幹なわけやけど、それでありながらスペアとの実力差が歴然としてますな。
それだけに奴らには、延べ欠場試合を25ゲームまでに抑えて欲しいところですわ。


さて長いシーズンなんやけど、その間には色んなことがあるはずです。
優勝するチームでも何連敗かして、雰囲気が最悪になる時期もあるやろね。
特に開幕から借金生活に突入すると、それだけで大騒ぎしそうやけど、
大事なことは5月終了時点で首位から5ゲーム程度の位置におること。
この2ヶ月で使える戦力、使えない戦力の整理を行い、残りの4ヶ月で勝負する。
これで十分勝てるはずですわ。
ホンマの勝負は6月から!…なんやけど、今季は交流戦の時期やというのが気掛かりやなぁ。
何があるか分からんもん。


とにかく泣いても笑っても、4/1にセ・リーグは開幕します。
今季も共に泣き、笑いまひょ。