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戯言

TVや球場での観戦記など

5/19-5/20 ウエスタン・リーグ vs阪神タイガース

5/19、5/20と鳴尾浜で行われた阪神vs中日戦が、スカパーで放送されました。
注目の堂上直が故障で欠場したのは残念やったけど、何人か目に付いた選手もいて(打者はイマイチやったけど)、なかなか楽しめましたわ。
まぁ楽しむと言うても、二軍と一軍の実力差は天と地ほどありますんで、一軍で通用すると判断するには、結果を残したうえで実力的に輝くものを見せる必要があります。
結論から言うて、その観点から一軍で通用すると判断できたのは、山井だけでした(一人おるだけでめっけもんやけど)。
しかし近い将来が非常に楽しみやと期待させたのは、捕手の田中でしたわ。
恐らく来季はレギュラーシーズンの半分は出場して、徐々に谷繁を追いやる存在になると思います。
目立たんけど、ホンマにドラはええ補強をしました。

■山井
前述の通り、圧巻の内容でした。
球速表示はありまへんでしたが、見た目にもストレートの勢いや威力が十分に感じられたほか、奴特有のスライダーのキレも良く、さらに右打者のアウトローへの制球も良かった。
特に田中のキャッチャーミットに「ドーン」と納まるストレートは、ちと二軍の打者では打てそうにありまへんでしたわ(TV中継二日間で投げた両軍の投手で一番でした)。
間違いなく後半戦では、ローテーションに定着するものと期待してます。

■川井
GW頃にはアマチュア相手に炎上し、その後が心配されましたが、この日は無失点と結果を出しました。
球速が伸びてmax.144km。
奴が一番良かったのは制球やろね。
危ないボールは、あまりなかったように思いますわ。
だたしストレート、変化球ともに、ボールそのもののキレや威力には、飛び抜けたものは感じまへんでした。
上でやるためには、何か決め手になるような武器が欲しいところやけど…。

■クルス
評判通りのスピードボールは、軽々と150kmを突破。
最低限の制球力もあるため、中田のようにストライクを取るのに困ることはないでしょうな。
ただし球質は重そうやけど、空振りを取れるタイプではありまへん。
球威で押し込んで打たせるスタイルやけど、スリークォーターから投げ込むだけに、ボールが高めに行くケースが多いのが気がかりやなぁ。
ボールの握りを工夫して、もう少しクセを球を投げるようにできれば、かなり使えると思うんやけど。

■西川
軸がしっかり立っていて、見送り方なんかは良いけどな。
センター側からだと分かりにくいけど、恐らくテークバックが大き過ぎるためか、バットのヘッドが出てこない。
このため殆どのボールに差し込まれてましたわ。
打率が一割強しかないのも、このためかと思いました。
セカンドの守備はまだ腰高やね。
二塁方向に寄って捕球、踏ん張って一塁へ送球するのが、かなりキツそうに感じましたわ。

■鎌田
二軍では守備は別次元やね。
若干ボール捌きが雑な気がしますが、動きのキレは十分一軍レベルですわ。
打撃はシャープやけど、やっぱり非力な感じは拭えまへん。
二軍レベルなら、強く引っ張る打球も見たいところやったけどな。

■新井
まず、守備がヘタ。
腰を落としたいのは分かるけど、ヒザを落とさず腰だけ低くしてるため、ドタバタと(カニのように)不恰好なことこの上ない。
要するに尻を落としてる感覚で前傾姿勢が取れないため、前にダッシュしてボテボテの打球を捌こうとしても、グラブが十分降りず、ボールはグラブにかすりもせず後方へ…。
一生懸命なのは伝わってくるんやけどねぇ…。
打つ方は、ホームランを含めて左右に強い当たりを飛ばしてました。
特に左中間に放った一発は、打った瞬間、それと分かる目の覚めるような一打であり、やはりスイングスピードには魅力があることを証明してくれました。
ただし、どうにも身体に力が入って堅い印象が拭えまへん。
もう少し柔軟なところも身に付けんと、上の変化球への対応には課題を残してしまいますな。

■李
随分、周囲から指摘があったようですが、とにかく強く振る、素早く早い返球をすることには意識がありそうですな。
一方で走塁の方は、う〜ん、テレンコ動いてる場面もあったような…。
ヘタはしゃーないけど、とにかく周囲に分かる必死なプレーを見せることは、1.5億円を貰ってる奴の義務やと思いますんで、とにかく頑張って欲しいもんです。

■春田
何やろね、あのフォームは。
一本足はええけど、尻が背中側に落ちそうな、踵に重心が乗りまくったスイングは、正直言うて正視に堪えまへんわ。
同じような外角へのスライダー三球で三振とか、凡そプロ野球選手では見られんような酷いスイングを見てしまいました。
何でコーチはアレを修正せんの??
昨季は将来を嘱望されてた逸材が、これでは腐って消えて行きそうやで…。

■平田
どうにも、あの落ち着きのないテークバックには馴染めまへん。
タイミングを崩されても、きっちり背中にバットのヘッドが届くほどフルスイングできるのは、さすがの身体能力やと思いますが…。
守備はそこそこですな。
難しい打球はありまへんでしたが、無難に捌いてたと思います。
それより奴の場合は、辻二軍監督が「プロになりきっていない」と評したという、その姿勢が気がかりですわ。
自分がプロであるという自覚のない奴は、いくら野球が上手くても絶対に成功しまへん。
それとも奴は、いつまでも学生野球で楽しく野球したかったとでも言うのか?
期待してるから、頑張れ、とにかく頑張れ!

■田中
打つ方は、バットを掃うように使って、パチンと合わせるスイングであり、シュアやけど長打はなさそうやね。
しかし四球が非常に多いことから、選球眼の良さが伺えますわ。
まぁ、捕手はそこそこ打てたら、きっちり守ってくれたら良し。
捕手としての能力は、とにかく「投げやすそう」やというのが、第一印象ですわ。
ミットを構えたら、奴は殆ど動きまへん。
普通は投手のコースを要求するため、「ここ」とミットを差し出した後は、投手がモーションを開始するといったんミットを降ろしたり、捕球体勢を作るためか身体を揺すったりする選手が殆どです。
しかし奴の場合は、ミットも身体も殆ど動かんため、投手はミットを狙いやすいはずですわ。
またその落ち着きは、投手に与える安心感も大きいと思います。
肩も強いと聞いており、試合で場数を踏んでいけば、ええ捕手になってくれると大いに期待しとります。


このゲームの後も、中里やさらに山井が好投したようで、投手に関しては頭数を心配せんでもよさそうです。
このような百花繚乱の投手陣に対して、残るは打者陣の覚醒が見たいところ。
現在、一軍で頑張っている藤井、澤井、柳田も、二軍で調整中の中村ノリ、荒木、昌、小笠原が登録されると、二軍降格の危機となる公算が大ですわ。
そうならんように、首脳陣を括目させるような活躍を期待してます。
頑張れ!

6/23 vs福岡ソフトバンクホークス 4-6
      ● 川上 6-3 / [本] 柳田 1号ソロ
勝つべきゲーム、勝たなあかんゲームやった。
ウッズと李が復帰し、初出場・初スタメンの柳田の活躍もあって順調に4得点。
エースの憲伸は順調な投球で、中盤までは完封勝ちを確信させるようなゲームやったのに、これほど酷い暗転は、あんまり記憶にありまへんわ。
「もし」や「たら」「れば」は言いたくないけど、勝っていたらチームをお祭りムードにできたような、理想的な展開やったのにな。
あの憲伸の不可解な乱調は、一体何やったのか…?

きっかけはどう見ても、本多の投手前のゴロを握り損ねて内野安打にしたところやったね。
グラブで捕球した後、右腕でボールを握ろうとしてポロリ、でもボールを持たないまま全力スローイングして転んだというのが、一連の流れでしたな。
ゲーム展開を考えると、あそこで内野安打の走者を出した程度で、あれほど投球内容が変わることはあり得ないと思いますわ。
一変した投球内容には、別の理由があるようにしか思えんのです。
とすると、どこかでマイナートラブルがあったとすれば、あそこで何かが起こったと考えるのが自然では?
ここでの私の推測は、憲伸は右腕を空振りしたことで、右肩の筋肉を伸ばした状態になったのと違うか、というものです。
それで筋肉にうまく力が伝わらなくなり、ボールが真ん中に集まり始め、球威もガタ落ちになったのと違うかなと。
そうでもなければ、あの変調を説明することは難しいですわ。

憲伸を代えるタイミングも難しかったですな。
エースが突然の乱調となれば、エースのプライドやブルペンの準備具合など、タイミングを測るには難しい要素が多々あります。
もし投手が憲伸やなかったら、少なくとも3失点目の時点で交代やったと思いますが、エースを大切にする落合監督としては、勝利投手の権利を保持したままゲーム半ばで憲伸を降ろせない。
同点で降板させるかと思うたけど、結局は勝敗のゲタまで預けてしまいましたな。
ここまで信頼してくれた監督を裏切った以上、今後はこうした特別扱いはもうないかも知れまへん。
何があったにせよ、「自他ともに認めるエース」としては許されざる投球でしたわ。


さて、ヒーローになるはずだった柳田。
プロ入り初打席の相手投手がパ・防御率トップの杉内、しかも得点圏に走者を置くという、ただでも緊張してしまう状況にありながら、初球のカーブをフルスイング!
よくぞ振った!
杉内を相手に、得点のチャンスで、しかもカーブを。
「ここでチャンスを掴む」という強い意志があったればこそ、この快打が生まれたものと思いますわ。
そして勢いに乗って二打席目には、高めに浮いたスライダーを左翼席へズドン!
これでシンデレラボーイの誕生!となるはずやったのにねぇ。
個人的には、昨年ナゴヤ球場で見た時に、身体はバネを感じさせるものの、フットワークがバラバラでスイングも力任せと評した選手やったんですが。
その技術的にはまだまだやと思うてたルーキーが、たった一年でここまで駆け上がってきたという事実に、感慨深いものを感じてます。
次がもっと大事やで!
頑張れ!

しかしエースがぶち壊したゲームの直後だけに、中田には踏ん張って欲しいもんや。
これで負けたら、地獄へ一直線かも知れんで…

6/16 vs北海道日本ハムファイターズ 3-2
      ○ 川上 6-2  S 岩瀬 1-2-17S / [本]
完封ペースで投げてきた憲伸が、6回に乱れて一死一二塁のビンチ。
ここはハムの四番・五番を退けて脱しましたが、その時点で奴のリリースが相当ブレていたため、不安は感じてたんですが…。
7回に入ると初っ端からボールは上ずり、ヒット、ツーランであっさり1点差。
さらに後続の坪井にストレートの四球、森本のエンドラン成功で一死一三塁と、一気に絶体絶命のピンチを迎えてしまいました。
これまでの落合采配なら、勝ってる状態で憲伸を降板させることはなかったと思いますが、今日はここで監督が動いてきましたな。(少々驚きました)
この日については、この采配がドンピシャに当たりました。

この日平井は凄かった。
特に左打者の内角への制球力が抜群で、田中賢に対しては内外角の揺さぶりから膝元への攻めで、セギノールに対しては弱点のインハイ攻めを徹底して、狙い通りに三振を奪った場面には痺れましたわ。
ヒーローインタビューは憲伸やったけど、この日のヒーローは間違いなく奴やったと思います。

憲伸は久しぶりの完封かと思わせたんやけどなぁ。
左打者にはカットボール、右打者にはシュートを軸に効果的に攻めとったのに、100球も投げずにあれほど急激に崩れたらイカンのと違うかなぁ。
いまやパのエースであるダルビッシュを相手に、1点もやれないと消耗しながら投げたのかも知れまへんが、「エース」を名乗るのであれば、もう少し頑張るべきやったと思いますわ。

■中村公
狙い球を絞ってるのかも知れんまへんが、ストライクの見逃しが多過ぎますな。
問題となる5回二死三塁のチャンスやけど、シュートを二球続けて見逃し、そして三球勝負のスライダーも見逃して一度も振らずに三振。
直球系のシュートを振らず、そしてスライダーも振らんのでは、一体何を振るつもりなのかと。
奴は狙い球を絞って打つタイプに見えますが、特に今回は狙い球が間違ってました。
ダルビッシュに対しては、やはり直球系に絞って対応すべきやった。
相手をよく知らない場合は、一番投げてくる可能性が高いボールを狙わんとなぁ…。
楽天戦では見逃し三振があったとは言え、それなりに成果を示したと思いましたが、これだけ続けて消極的な三振を見せられたら。もうアウトやとしか言えまへんわ。

■井上
走塁ミスもええ加減にせぇと。
ハム戦だけで、もう二度目。
そういう頭を使う部分を理解する意欲に欠けるとしか思えまへん。
これなら下に落とされても、文句は言えんぞ…。


それにしても日本ハムはええチームやね。
レギュラーが二人抜け、ローテーションからも二人抜けても14連勝。
だからこそ、そのチームには勝ちたいところですわ。

6/9 vs西武ライオンズ 3-2
      ○ 川上 5-2  S 岩瀬 1-2-15S / [本] 森野9号3ラン
ご存知のとおり、決してドラのチーム状態は良くありまへん。
先発投手がゲームを作れず、鉄腕クローザーも不安定、一方で打線は中軸の当たりが止まっており、さらにミスでゲームの流れを手放してしまう。
前日のゲームでも英智のサヨナラヒットが全てを救いましたが、凡ミスや信じられないクローザーの沈没で、負けていたなら泥沼に落ちていても不思議やなかったはずですわ。
それでも連勝できたのは、ひとえにドラを上回る西武の状態の悪さに助けられたからでしょうな。

憲伸は終盤怪しいところもありましたけど、いつも通り「そこそこ」の投球やったと思います。
3回に唯一失点したわけやけど、中島のタイムリーは打った瞬間満塁ホームランを覚悟したほどの当たり、それが一塁走者の本塁憤死もあって2点止まりになりました(結果的には勝敗スコアに大きく影響しましたな)。
こういう中継プレーで1点を防ぐのがドラゴンズであり、締まったゲームができるようになってきたと、少々安堵感が沸きましたわ。
この2失点以外は、憲伸が8回まできっちり抑えてくれました。
先制点を取られたとは言え、このまま頑張ってくれたら何とかなるかも…とは思わせてくれましたな。

しかし中軸の当たりが止まっているドラは拙攻続きで、立ち上がりから制球に苦しむ西口を攻略できず。
中盤までドラは活路を見出せず苦しんでいましたが、一方ここで西武が自分でズッコけて、4回に中島の凡飛落球エラーをプレゼントしてくれました。
この回には得点できまへんでしたが、監督コメントでもポイントに挙げられたように、このミスは5回の逆転の伏線になったことは間違いありまへん。
打順を投手で切ることができたことや、何より調子の上がらんところを必死に投げてきた西口から、精神的・肉体的スタミナを奪えたことはラッキーやったと思います。
こうした経緯を経て、続く5回には西口のボールは殆ど低めに決まらなくなり、ついに森野が高く浮いたスライダーを右翼席に叩き込んでくれました。
ミスに突け込めたのはドラらしさやけど、一方でこんなイージーなミスをしてしまうのが今の西武。
巨人が独走する気配を見せ始めているだけに、今回調子の悪い相手が西武やったのは大きかったですな。

それにしても、こうしてミスの怖さが示されただけに、荒木のイージーエラーには参りました。
こういう緊張感のないプレーが出てしまうのも、今のドラなんやろうね。
次は調子のええロッテが相手だけに、ネジを締めなおして欲しいもんです。

6/2 vs福岡ソフトバンクホークス 4-3
      ○ 川上 4-2  S 岩瀬 0-2-14S / [本] 森野7号2ラン
勝ったとは言え辛勝やったのに、こう言っては何やけど…。
思ったほどホークス打線には手応えがありまへんでしたな。
巨人時代からカモにされてた小久保は、さすがにこの日もイヤらしさ満開やったけど、松中の不調と下位打線の迫力不足から、最後まで同点にされても追い越される気はしまへんでした。
やっぱり外国人がハズレやったのが厳しいんでしょうな。
7回二死一・三塁、8回二死満塁、いずれもある程度は冷静に見ることができましたわ。
巨人に連敗して状態の悪い今のホークスなら、大量失点はないかも知れまへん。
きっちり守れたら…、の話やけど。

相変わらずガトームソンは難敵やったけど、上手く攻略することができましたな。
4回までパーフェクトに抑えられながら、5回に初安打の一塁走者・ウッズの場面でエンドランを指示した事で、ガトームソンのペースが乱れたように感じましたわ(まぁ、二度目のエンドランは余計やったと思いますが)。
やっぱり奴は機嫌良く投げさせたらアカンということなんやろね。
さらに際どいボールがことごとくボールになったことで、もっと自分の首を絞めることになったようでしたわ。
結果オーライ的な要素も多分にありましたけど、これはベンチのナイスサポートでしたな。

憲伸はストレートに勢いがない割に、カットボールは良く動いてたと思います。
右打者、左打者とも、外角のカットボールで上手く空振りを獲ってましたわ。
この日のように、今季の奴にはパワーピッチは期待できまへんが、制球力を武器にした丁寧な投球に活路を見出しつつあるようです。
開幕直後のように、自分のスタイルを確立できずに混乱した状況から脱したことが、最近の三連勝に繋がったのと違うかな。
まだまだ相手のエース級とガチンコで勝負できる投球やないけど、「それなり」に計算できる投手にはなってきました。
こうして不調時のスタイルを覚えることで、自分の引き出しを増やしていくことは、今後の奴にとっても大切な作業の一つやと思いますわ。

孝介にやっと一本出ましたな。
しかし前回の戯言で指摘したように、今の奴のスイングは滅茶苦茶に崩れてます。
プロレベルのボールがバットに当たる方が不思議とさえ言えますわ。
この原因は、恐らく首から腰にかけての、背骨周辺のどこかに強い痛みを抱えているからでしょうな。
できるだけ身体の捻りを減らして、背骨周辺への負担を減らそうとしたために、こんなスイングになっているものと推測します。
今季の孝介はゴロへの対応が雑に見えるケースがありましたが、これが故障と考えると、上体を屈ませるのが苦しいためと分かります。
今季はよほどフィジカルの状態が良くないんでしょうな。
このまま孝介が状態の悪いまま出場し続けることが、本人やチームにとって得策なんやろか。
これまでの孝介や荒木の戦線離脱の遅延は、ほとんど何の効果ももたらしまへんでした。
それにフィジカルの状態が向上したとしても、今のフォームが定着してしまったら、奴の野球人生にさえ多大な悪影響を及ぼしかねまへん。
阪神・赤星は頚椎を痛め、一ヶ月ほど戦列を離れ、フィジカルの状態を改善してから復帰してきました。
確かにちょっとやそっとの故障で欠場したら困るけど、孝介の今の状態は尋常やないです。
監督と本人の判断が、禍根を残すようなことにならんよう祈りますわ。


日曜日のホークスの先発は杉内でっか。
厳しいけど、何とかしたいですなぁ。

5/30 vs東北楽天ゴールデンイーグルス 2-4
      ● 岩瀬 0-2-13S / [本]
落合体制になってから最悪のゲームと違うやろか。
こんな天国から地獄、ちと記憶にありまへんわ。
さすがにこの日受けた衝撃は、めちゃくちゃ大きかった…。

一番に指摘すべきは、朝倉のスイッチについてでしょうな。
私はむしろ9回頭から岩瀬かと思うて見てました。
いつもの落合采配なら、完封ペースでも2点差以内の場合は岩瀬への継投を選択してきたはずですわ。
しかし一方で、今季は選手のハートを鍛える采配も何度も見ており(日本シリーズの教訓)、絶好調の朝倉を引っ張るというのも悪手ではなかったとは思います。
そして今日は朝倉続投を選択した。
ならば何故、無失点のまま朝倉を降板させたのか。
あそこで続投を選択したなら、同点までは奴にゲームを任せるべきやったと思う。
中途半端な継投になったことで、朝倉のステップアップの機会も、チームの勝利も、全てが吹っ飛んでしまいましたわ。
監督自らコメントしたように、この日の敗因の最たるものはベンチワークのミスやったね。
このミスは高くつきそうやなぁ…。

もう一つの大きなミスは、やっぱり渡邊のフィルダースチョイスですな。
2点差なんやから、あそこで一か八かのギャンブルをする必要は全くなかった。
間に合う、間に合わないの前に、まずアウト一つを優先すべきやった。
奴にまでミスが出るというのは、一体どういうことなんやろ??
エラーがリーグワーストの31を数えるというチームは、一体どこが狂ってしまったというのやら…。
対日ハムもこの日も、クロスゲームを確実なプレーでモノにしておくべきやったのに。

岩瀬のボールも、抜け球が多く高かったですな。
守備に足を引っ張られたとは言え、それほどいい当たりでもない鷹野の打球がヒットになったのは、ボールが高かったからですわ。
いつもの谷繁のリードで配球は外角に偏っていたため、楽天側としては配球を読むのが簡単やったのと違うかな。
岩瀬が悪いなら、谷繁にも工夫が欲しいところなんやけどね。

敗因やとは思いませんが、打線も打てまへんな。
1番から3番までノーヒット、井端は最近7試合で打率.200、そして孝介は5試合ノーヒットに5月の月間打率が.198と惨憺たる有様。
03年に首位打者を獲得して以来、孝介がここまで長期のスランプに嵌まり込んだのは初めてのことだけに、奴も相当混乱していることと思います。
【5/30】
(A)(B)(C)
孝介の不調については、左の写真で一目瞭然ですな。
4/29では、(A)(B)で右脇の白いラインが見えるほど右肩・右腰の開きが抑えられていますが、この日はラインが殆ど見えまへん。
つまり明らかに右半身のカベが崩れとるわけですわ。
このため(C)では、上体が突っ込むため、4/29に比べて回転軸が明らかに投手側に傾斜しているのが分かりますな。
酷いことに突っ込みすぎたため、スイング中にもかかわらず軸足の左足が宙に浮いてしまってますわ。
こうなると内角外角、高め低め、緩急全てのボールに対して、自分のタイミングでスイングすることは不可能。
現在の奴は、立ち直りの兆しすらない、最悪の泥沼にいるわけです。
【4/29】ホームラン二発
(A)(B)(C)
奴がこのまま打てないと、奴を外せという声が高まるかも知れまへんが、監督は絶対にそれはしないのと違うかな。
奴を外す時はペナントを諦める時。
奴は自分で立ち直るしかないんです。
私ゃ4億円のバットが火を噴く時を、一日千秋の思いで待っとります。


それにしても…、ドラが守備から崩れるチームになるとは思わんかったな。
やっぱりチーム作りに失敗したのかも知れまへん…。

5/27 vs北海道日本ハムファイターズ 2-6
      ● 山本昌 2-5 / [本]藤井1号ソロ
日本シリーズで負けて、交流戦でも負けるのん?
ごっつい気分悪いわぁ。
こういうクロスゲームで相手のミスを突いて勝つのがドラのはずやのに、日本シリーズ同様に、こちらのミスを突かれての負けゲーム。
これ以上に敗北感を感じるゲームはないのと違うやろか。
ホンマに気分悪いで…。

基本的にノリの守備は上手いです。
特に柔らかなグラブ捌きは他の選手にないものであり、パで何度もゴールデングラブ賞を獲ったのも頷ける技術の持ち主やと思いますわ。
ところが今季は既にウッズを上回る7失策を喫しており、S飯原に続いて二位。
その技術を考慮するとあまりにも失策が多いんやけど、やっぱり他の選手に比べてキャンプでノックを受けた本数が少ないのが影響しているのかな?
正直言うて、この日は奴のエラー一発でゲームは終わったようなものでした。
注文通りに内野ゴロを打たせた昌にとっては、これ以上ない残念な結果になってしまいましたな。
正直言うて、ここまで守れないならサードから外してもええとすら思いますわ。

その後、犠牲フライで一塁走者のセギノールにまで二進を許したのは効きましたな。
(併殺が消える、ワンヒット2点)
二塁ベースを完全に空けてしまったのを、完全に突かれてしまいました。
ショートもセカンドも中継に動きましたが、あれは森野が二塁に入らないかんかった。
不慣れなところで弱みを見せてしまいましたな…。
これも本来はあり得ないミスであり、結局は致命傷に直結してしまいましたわ。

昌は前回に引き続き、良かったと思います。
ストレートでグイグイ押していける力強さを感じましたわ。
それなのに前回に引き続き敗戦投手になったわけやけど、今季はどうにもピンチで粘れないのが勝ち星が伸びない原因やないのかな。
この日も立ち上がりとは言え、初回に死球で出した走者にあっさり得点を許し、4回には粘り負けした小谷野に本塁生還を許しました。
踏ん張るべきポイントで頑張れないのが、奴に足らんところやと感じてます。

孝介は酷いですなぁ。
全くタイミングが取れてまへんので、打てそうな雰囲気がありまへん。
腰などに故障を抱えてるようですが、今の「安全牌」状態は何とかせんとな。
一本、完璧な当たりが欲しいところやね…。

最後に藤井、初ホームランおめでとう!
昇格以来、バットのヘッドが効いたスイングをしてましたんで、遅かれ早かれ出るとは思うてましたが、ライトスタンドに打ち込んだとは上出来ですわ。
第四打席のセカンドライナーも内容があったと思いますし、しばらく奴はスタメンで起用して欲しいわ。
いつまでも勢いが続くとは思わんけど、奴の一段目のロケットに点火できるかどうか、注目していきたいですな。


それにしても…、日本シリーズと同じ相手に、同じ負け方すんなって。
頼むで、ホンマに。

5/11 vs読売ジャイアンツ 1-8
      ● 川上 1-2 / [本]中村紀7号ソロ
初めて東京ドームでの巨人戦に行ってまいりました。
予想先発が憲伸−内海となっており、普通なら勝ちを確信できるはずやったんですがね。
今季の憲伸の調子を考えて、分の悪さは覚悟しとったんですが、ゲームは見事なまでに序盤で決してしまいました。
さすがにこれには凹んだわ…。
その後壊れたゲームを見続けるのは、殆ど拷問のようでしたわ(苦笑)。
何せ1回裏の攻撃が始まってから、全然アウトが取れんのやから絶望的な気分になりました。
憲伸の球数だけは増えていくのに、巨人はどんどん塁上に走者を賑わし、6番・阿部の犠飛でようやくワンアウトとなりましたが、内海相手に既に4失点ではもう敗戦は決定的やったなぁ…。
内海の出来はボールとストライクがはっきりするなど悪く、競った展開なら十分攻略できたはずやったけど、こういう展開になるとどうにもなりまへん。
淡々とゲームが進むのを見るしかなく、ドラ側で盛り上がったのは中村ノリの特大ホームランと、6回表の一死1・3塁の場面くらいやろか。
あそこで中村ノリにもう一本出てたら面白かったけどなぁ…。
私ゃゲーム終了まで見る主義なんやけど、さすがに8回表攻撃終了で退出しました。
その後、鈴木が追加点取られてましたから、これは正解やったんでしょうな(苦笑)。

それにしても小笠原を何とかせんと!
ドラ相手に打率.500、4本、9打点て…。
内角、外角、ライトへレフトへ、どこに何を投げても打たれる印象がありますわ。
特に憲伸はボコボコにされてますわなぁ。
畜生、本調子ならカットボールでバットをへし折ってやったのに。

それと、谷のホームラン。
あれは何や?
3塁側の内野席で観てましたから、打球の角度までよく分かりましたが、あんな擦ったような当たりがホームランになったらアカンわ。
まぁ、エアードームの気圧の高さが影響してるのかも知れんけど、屋外球場の強風とは意味合いが違うと感じますんで、物凄く興ざめでした。(憲伸もこれにはかなりショックを受けた様子)
ああいうのは勘弁して欲しいですな。


■憲伸
(A)(B)(C)(D)(E)(F)
             (G)(H)(I)(J)
どうしようもありまへんでした。
ボールにはキレもスピードも球威もなく、制球も甘くボールは高めに浮く。
武器が全くない状態で、好調の巨人重量打線に対するには、あまりにも厳しかったと言わざるを得まへん。
高橋由には高めのボールを詰まりながらヒットされ、さらに谷にも擦ったような当たりで被弾。
続く小笠原に恐らくこの日一番の内角ストレートを右翼線に打たれた後は、見るも無残な連打と四球で打者9人に対して4失点。
初回で早くもゲームは決まってしまいましたわ。

やはりキャンプで問題化した腰のハリにより、投げ込みガできなかったのが不調の原因なんやろね。
杉下翁によると、キャンプでの投球数は昨季の半分以下だったそうであり、そのままオープン戦に入ったこともあって投げ込みの機会はありまへんでした。
また、ひょっとすると腰の違和感は、現在も取れてないのかも知れまへん。
とにかくシーズンに対するフィジカル的な準備が不足してたということであり、これから直ぐに状態が良くなるとは全く思えない状態ですわ。
次の登板も、ナゴヤドームでの巨人戦やけど…、本拠地やということを除くと殆ど好材料がありまへんな。
ホンマに今季は前途多難ですわ。
(D)(I) 技術的には、上がこの日、下が05年の絶好調時のフォームです。
分かりにくいですが、左の写真では今季の方がグラブの位置が下にありますな。
ここからグラブを抱え込んで右肩を引っ張るわけやけど、グラブは高いところから引いた方が、右ヒジは高く上がります。
案の定、右の写真では05年の方が右ヒジが上がっており、一方でこの日のフォームは右ヒジがそれほど上がらず、腕が横振りになっていることが分かりますわ。
(薄く見えますが、手首が描く円弧がより丸いのが05年であり、これは腕が縦に振れてるということです)
さらに気になるのは、今季の方がステップ幅が大きく、左ヒザが伸びてるということやね。
打者でも同じやけど、あまり体重移動のステップが大きいと、腰が回転しまへん。
(1)(2)
そうなると上体に頼った腕の振りになってしまいます。
無理が生じる投げ方やと思うけどなぁ。
実は17勝した昨季から、奴はこうした投げ方になってたんですが、後半失速したのはこうしたところから疲労が蓄積されたからやないのかな…。
まぁ、今季の不調は投球フォームというより、フィジカルの問題やと思われますんで、じっくり休んで再度鍛えなおしたうえで、投げ込みを十分してから戻ってきて欲しいんやけどね。
早くエースの投球を見せて欲しいもんですわ。


■荒木
(A)(B)(C)(D)(E)
【5/6 横浜戦】
 [荒木]
(1)(2)(3)

[井端]

  

今季「も?」なかなか調子が上がりまへん。
打率.250に到達できない低空飛行が続いてますな。
昨季も序盤は低打率が続いてたものが、一転して中盤から猛チャージを見せ、最終的には打率.300をマークするに至りました。
今季もそう願いたいところなんけど、打率を云々する前に奴の打撃技術には欠陥がありますんで、個人的には1・2番を打たせるのを逡巡する打者なんですわ。
監督あたりに、いっぺん奴の打撃フォームをぶっ壊して欲しいと思うてるんやけどなぁ…。
@ 上の正面(1)の写真で分かるように、奴は逆「く」の字のように身体を折って構え、そのままスイングしますんで、回転軸も倒れた状態となってしまいます。
このためバットのヘッドを立てることができず、ボールの下を叩いてフライを上げることも多い。
A 写真(E)や(3)に見えるように、フィニッシュの段階でまだ左ヒザが割れずに残ってますな。
多分、「最後まで身体を開かず、できるだけ小さくスイングして、確実にミートする」ことを意識してこうなってるんやと思うけど、普通は井端のようにフィニッシュでは左足は三塁側にステップしてるもんですわ。
最後まで身体を開かぬよう頑張ると、今度は逆にスイングの勢いが殺されてしまい、ボールに差し込まれることになる。
B そしてAの欠点により、フィニッシュから走り出すために、左足を三塁側にステップするという余計なアクションが必要になります。(他の選手は先述の通りフィニッシュでステップ済み)
打ってすぐにダッシュできず、俊足ランナーの割に奴に内野安打が少ないのはこのため。
それでもノッてくると固め打ちを見せてくれるんやけど…、ヒットが出ないと何もできんタイプやからなぁ。
次の塁を狙う嗅覚は人一倍のものがあると思いますんで、何とかそれを生かして欲しいんやけどね。
このままでは辛いわ。


それにしても、英智の離脱は痛い。
奴の好調なバットと攻撃的プレーは、チームに勢いを与えてたもんなぁ。
6連敗からの脱出も、奴をスタメンに入れて打線が機能し始めたのがきっかけやったからね。
その離脱を誰が埋めるのか注目していましたが、結局は李をセンターに戻してきました。
奴のスイングは徐々に力強さを増してきたと感じてます。
一ヶ月もすれば別の姿が見られる可能性もあると思いますが、センター・李、レフト・森野では守備力が全く足りまへん。(森野の守備はもう少しイケるかと思うてましたが、目の前で見て考えを変えました。あんなに肩の力がなかったのか?)
昨年もエース・憲伸の登板日には井上やなく英智を使うてきたように、もう少し守備を固めて欲しかったんやけどな。
上手く上田や藤井も使うて欲しいところですわ。

5/3 vs読売ジャイアンツ 6-5
      ○ 岡本 2-0 / [本] ウッズ10号ソロ、森野4号3ラン
旅行先からの帰宅途上、車中で同乗者に携帯での途中経過チェックを頼み、8回表で1-4(8回表終了では1-5)を聞いた時には目の前が真っ暗になりましたが、それでも巨人のエースセットアッパー・林が四連投になることに、一縷の望みを託してました。
高速道路を降りて、自宅近くの交差点にてダメモトで途中経過をチェックしたところ、何と8回裏終了で5-5の同点!
急いで帰宅してTV観戦となりました。

連戦と前日の延長戦で、リリーバーは疲労困憊の状態であり、この日まで延長戦となることは避けたいところであっただけに、四番がよくぞ決めてくれたと思いますわ。
力むことなく合わせるだけの打撃で右中間へ。
前日の不可解な退場を考えると、十分に溜飲を下げる結果になりました。

前日、そしてこの日とゲーム内容がある程度は改善されたと思います。
やはり投手が最小失点で頑張り、守備とスピードとセオリーと、そして並外れた集中力で攻める。
強いジャイアンツに対して一歩も引かない強いハート。
流れのままに「勝ちたいな」と見えていたドラゴンズが、前日あたりから「勝つ!」という姿勢に変わってきたのが、画面越しにも感じられるようになってきましたな。

ベンチも動いてきました。
打撃不振の李に代わって英智をスタメン起用し、これが見事に大当たり。
スピードある走塁はもちろん、バットの方も十分に存在感をアピールし、元気のなかった下位打線に活を入れてくれました(この日判明した故障が心配ですな…)。
一方、スタメンを外れた李については、打てないこと以上に守れないことが、決定的なマイナスと評価されたものと推測します。
スローイング、守備範囲等の技量のほか、カバーリング、そして何より走者を刺すという意識をインプレー中に切ってしまう姿勢、全てに守備者として水準以下としか言えまへん。
チームが守備から立て直そうとする場合、その存在はマイナスでしかないわけです。
「しばらくチャンスはやる」と公言していた監督が、いつ奴を見切るのか注目してきましたが、思ったより早く決断してくれたのは好判断やと評価したいですわ。
(一方で「李がセンターを守れるかどうかでメンバーは変わる」とも監督はコメントしており、その通りに動いたとも言えますが)
今後、奴をどう起用するのか気になるところですが、当座のところは今のメンバーでスタメンを組んでいくことになるんでしょうな。

森野の同点スリーラン、ウッズのサヨナラ打に隠れてますが、憲伸の好投は全ドラファンを勇気付けたことと思いますわ。
登録抹消の理由が打球直撃によるケガとは言え、キャンプでの調整不良を考慮すると、再登録・即登板のこの日の投球には、あまり期待できんと思うてたんですが…。
チームの苦境に見せたこの投球こそ、正に【エース】!
特に評価したいのは、決定的チャンスを逃した直後の7回表、無死一・二塁のピンチを迎えながら、無失点で粘ったことですわ。
自ら突破口を開きながら、塁上でそのチャンスが潰れていくのを最後まで見守るというのは、投手としては一番辛いシチュエーションやと思います。
気分が萎えて、直後のイニングで失点してもおかしくなかったところを、最後まで粘って切り抜けた。
これは朝倉あたりには是非参考にして欲しい、エースの投球でしたわ。
相変わらずストレートは絶好調時から−5kmほど球速がありまへんが、こうした粘りを次回以降も見せてくれるなら、先発ローテーションのコマ不足も改善されるはずですな。

■藤井
随分、振れるようになりましたな。
この日の当たりも、変化球に泳ぎながらリストを効かせて、火の出るようなライナーでした。
一軍のストレートに対する反応がどうか?と思いますが、英智の故障もあり、ひょっとするとスタメンのチャンスもあるかも知れまへん。
奴のがむしゃらさはチームに勢いを与える可能性を秘めており、その活躍には注目したいと思いますわ。

■荒木
6回裏、無死一・三塁での投ゴロには目も当てられまへんでしたな。
まぁ、それに限らず奴の出塁率.279は1・2番を打つには、あまりにも低過ぎますわ。
ヘッドが下がる、軸が回転しないため手打ちなど、現状は奴の打撃技術の欠陥が如実に現われているのと違うかな。
打てないからと7番を打たせると、完全に下位打線が死んでしまうし、奴の武器である足も生かせない。
置くべき場所は、結局2番しかないわけです。
奴がきちんと機能すれば、この日の8回裏のようにドラの基本的な得点パターンが働き、その逆であれば得点力は大幅に減退する。
その守備力を買って奴が機能するまで待つのか、それとも代わりを探すのか。
これも今後の注目ポイントやないかな。


連敗中はホンマに苦しかったけど、首脳陣が明確な打開策を示し、そして選手達はそれに応えた。
まだ過大は山積されてますが、反撃の態勢は整えつつあると思います。
そして次の相手は、絶好調のベイスターズ。
浜スタで無残な3タテを食らった相手に、短期間でどれだけチーム状態の改善を示すことができるのか。
この三日間は、今季を占う重要な試金石になるかも知れまへんな。
頑張れ、ドラゴンズ!

4/30 vs横浜ベイスターズ 4-7
      ● 中田 3-2 / [本] 福留8号2ラン・9号ソロ
中田はええボールを投げてましたわ。
5回4失点の負け投手という結果が想像できんようなボールやったと思うんやけどね。
死球を出さんように丁寧に投げてたのも、私には画面から伝わってきましたわ。
頑張って、頑張って、たった5イニングで111球も投げて、それでも敗戦の責任を背負い込むような結果になるなんてな。
これから奴が頑張っても、これ以上の結果は出せんのと違うか。
周囲が変わらん限り、奴にはこんな投球しかできんて。
私には問題が奴のボールではなく、捕手のリードにあるとしか見えんのやから。

中田のストレートは、球界でもトップクラスの威力があると断言します。
スイング一回で、最初からタイミングをドンピシャに合わされることは、出会い頭を除けば殆どないはずですわ。
持ち球として、他にカーブ、スライダー、フォーク。
カーブとスライダーのキレもかなりなものやけど、ストレートも含めて奴の課題は制球力ですわ。
飛び抜けた球威と引き換えに、ホンマにアバウトな制球力しかありまへん。
それを理解したうえで奴という投手をどう生かすのか、それが捕手の役割なんやけどね。

谷繁が中田に要求した球種はストレートが60%、これだけ見ればストレート中心の配球に見えるんやけど、そう見えないほど変化球に頼ってるように見えるのは何故なんやろ?
ストレートでファールさせてカウントを整え、最後は変化球勝負という配球がかなり見られました。
それが成功していたならまだしも、多くの場面で痛打を食らっていたのが歯痒い。
その中でも私が一番問題視しとるのは、3回裏一死一・二塁で四番・村田を迎えた場面ですわ。
カウント1-1から内角低目へ素晴らしいストレートでストライクを取って2-1。
そして手が出ないと感じて次のボールも同じコースへストレート。
ストライクでもおかしくないボールやったけど、残念ながら球審はコールせず2-2。
そして運命の5球目。
谷繁は外角低目へスライダーを要求し、中田は要求通りのボールを投げ、同点打を浴びたわけです。

中田のストレートの威力を信用しているなら、もう一球同じコースを要求したはずであり、そしてまだ村田は少なくともヒットにはできなかったはずですわ。
(結果論で言えば、カーブを待っていただけに手が出なかったはず)
谷繁はストレートを三球揃えたら打たれると判断し、外角へ変化球で逃げた。
そして村田はそういう谷繁の配球を読んでいたわけです。
何故、投手の一番ええボールで勝負できないのか?
何故、投手を信頼できないのか?

中里に変化球を要求して打たれたこともあったように、谷繁には投手の特徴や調子よりも、打者の裏をかく配球をしたがる傾向がありますな。
相手の読みを外すリードに長けているのが、谷繁の捕手としての長所の一つではあるんですが、今季はことごとく外してるように感じます。
きつい言い方やけど、打たれるべきではない投手に痛打を食らわせているのが、今季の谷繁ですわ。
そして結果が出ないことから、ますます安全策のリードしかしなくなり、それを見透かされて打たれる悪循環を起こしているのと違うかな。
打者と捕手の一対一ではなく、投手と二人がかりで打者と勝負する。
投手の長所を引き出すような配球にトライしてみたら、奴にも新しい境地が開けて、選手生命も伸びると思うんやけどな。
とにかくこのままなら、ドラ投手陣の調子は上がらんままやと思います。
谷繁が変わるか、捕手を代えるか。
奴にとっては選手生命の正念場かも知れまへん。


■荒木
もともと打撃はあまりアテにしてまへんが、今季は守備にも精彩がありまへんな。
5回裏同点で一死満塁、打者・吉村の打球はセカンド・荒木の右へ。
ゲッツーで攻撃終了と思うたら、奴が捕球からターンして送球するのに若干の間があり、間一髪で一塁セーフとなり逆転を許すことになりました。
確かに難しいプレーではありましたが、三年連続ゴールデングラブの奴なら、きっちりゲッツーを取れるはずの打球やったのに…。
今季の奴は、捕球からスローイングまでが遅い。
これは明らかですわ。
また故障でもしとるのか?
打順が7番に下げられたのも故障の影響なのか?
分かりまへんが、打撃も守備も、昨季の奴ではないのは明白です。
これからは、奴の処遇にも悩むことになりそうですな。

4/29 vs横浜ベイスターズ 4-5
      ● 佐藤充 0-1 / [本]
今季二度目の生観戦に行ってきました。
風は強いながらも好天で、野球日和かと思われたものが、あれよあれよと黒雲がスタジアムを覆ったと思うたら、結構な雨が…。
雨は小降りにはなったんですが、気温が急激に下がってあんまり寒くなったんで、結局は7回表でスタジアムを後にして、9回は自宅で観戦するハメとなりました。

ドラ先発は佐藤充。
下での好投が認められて指名された今季初登板で、どんな投球を見せてくれるか注目しとったんですが、結果としては芳しくありまへんでしたな。
ゲーム後すぐに二軍落ちが決定したようですが、これで佐藤亮、長峰に続いて三人目の失格となったわけで、ローテーション投手がこれだけコロコロ代わるようでは勝てまへんわな。
この三人以外のローテーション投手候補といえば、あとは小笠原と川井くらいしかおらんな。
平井の復帰が待たれるところやね…。

それにしても、この時期は戦力の見極めとは言え、今季は誤算続きで開幕から戦力はマイナスになった感じがしますわ(苦笑)。
特に憲伸の不調はその最たるもので、この9連戦中の復帰が噂されてますが、個人的にはもっと時間を与えた方がええと思うてるんですが。
その場合はもちろん代役が必要なわけで、適役が見つからんというのが辛いところなんやけど。
谷繁のリードが混乱しとるのも問題やね。
中田が滅多打ち食らったり、岩瀬が同点弾を打たれたりしたのは、奴の責任が大きいと思いますし、投手との兼ね合いがあるとは言え、奴がマスクを被っとる間の防御率も非常に悪い。
最近は谷繁・小田・清水将の三人でスタメンをローテーションしてますが、一番ええとこ見せた奴が正捕手になるということやろか?
こういう状態なら、今季は優れた失点率(2.82)示しているドラ二軍において、正捕手となっている田中を試して欲しいところなんやけどなぁ。


■佐藤充
(A)(B)(C)(D)
     (E)(F)(G)(H)
今季初登板で4回1/3の2失点。
ゲームを壊すことはありまへんでしたが、140kmを越えるストレートが数えるほどしかなかったように、見るからにボールが走らず、いつ炎上しても不思議やない内容に見えましたわ。
とにかく右ヒジが下がってどうしようもありまへん。
(E)の写真が奴の現状をよく表してますが、右ヒジが下がり、左腕が身体の回転のリードとして機能せず、上体が突っ込んで思い切り開いてます。
このまま投げてたら、ほぼ間違いなく右肩を壊すと思うんやけどね。
左の写真は04年のデビュー試合でのものやけど、この時の奴の投球は衝撃的でした。
低めのボールと思うたボールが、ググっと伸びてストライクゾーンに。
今の奴のようにボール押し出すようなフォームやなく、右ヒジが上がって柔らかく撓る素晴らしいそれでしたわ。
結局、右ヒジを壊したのが奴の投手人生まで変えてしまったということなのか。
問題がどこにあるのかは明白なわけで、二軍の指導者には奴を上手く導いて欲しいんやけどな。
まだまだ奴には力があると信じてますんで…。

■浅尾
(A)(B)(C)(D)(E)
本来、もっと制球のええ投手のはずなんやけど、この日は良くなかったですな。
リリースポイントがバラついて、ええボールは数えるほどしかなかったように思います。
ただし、きちん指がかかったボールの威力は相当なもので、浜スタの上げ底スピードガンとは言え153kmをマークし、ベイの中心打者に対しても完全に押し込んでましたわ。
私ゃ当初、奴の素材を評価しながらも体力的に上は時期尚早と指摘してたんですが、これは完全に過小評価やったと訂正します。
ドラフト中位でこれだけの素材を手に入れることができたのは、ホンマに素晴らしいことやった。
フォーム的には重心が高く立ち投げ気味なんやけど、(D)での強い胸の張りに見られるように、上体の筋力で威力のあるボールを投げるタイプであり、岡本と同じですわ((E)のフィニッシュなんてそっくり)。
非常に大きなスケールを感じさせるだけに、壊すことのないように育成して欲しいところなんやけどね。
やっぱりまだ、連投を経験させることへの恐れは拭えまへんので。

■孝介
(A)(B)(C)(D)
開幕からしばらくはバットのヘッドが若干下がり気味やったけど、先の神宮あたりから修正されて、ようやく奴らしくなってきたように思います。
左は昨季の写真やけど、(B)と比較して腰の位置が投手側に入り、上体がやや捕手側に傾いてますな。
今季は軸がさらに立った状態であり、安定感があると言えますわ。

少なくとも今季の方が打率は上がるのと違うかな。

■ウッズ
(A)(B)(C)
私が見に行くと、よくホームランを打ってくれたものやったのに、この日は5打数4三振と散々。
うち4打席は走者がいて、さらに2打席は得点圏に走者がいただけに、奴の不振が得点力を半減させたことは否めない事実やと思います。
上の写真では、特に(C)でバットのヘッドが下がってるのが気になりますわ。
これだと速いボールには絶対にタイミングは合わんからね。
上から掃うようなスイングを、早く取り戻して欲しいもんですな。

■中村ノリ
(A)(B)(C)(D)
奴にマークが集まってたバファローズと違い、今は楽に打てる立場のはず。
額面通りの力があるなら、もう少し爆発力を見せて欲しいところやけどな。
さらに言えば、思ってたより打球が飛びまへん。
ライトのフェンス際に飛んだ飛球がありましたが、あれはスタンドまで運んで欲しかった。
スタンドの上段まで運ぶような打球を、早く見せて欲しいですわ。

■谷繁
(A)(B)(C)(D)
打つ方は酷いですな。
この日はヒットは出てますけど、どん詰まりですから。
反応が良くないというか、物凄く差し込まれてますわ。
腰か下半身のどこかを故障しとるのと違うかな?
リードの方も今季は冴えまへん。
打たれる調子やない投手が打たれており、奴のリードに起因するケースがかなり見られますわ。
結果が残せないことで、打たれたくない、失点したくないという気持ちが強くなり、どんどんリードが小さくなってるという印象です。
相手の裏をかくとか、長打防止で外角オンリーといった配球になっており、投手の調子も見ていないとさえ思わせるリードとなっているように思います。
打てないのはええとして、主戦捕手のリードがこの状態なのは非常に問題なんやが。
周囲からは先発投手が勝てないことを問題視されてますが、それは奴のリードにかなりの割合で問題があるというのが、私の主観です。

前述のように今はまだ戦力整備の段階ですが、問題山積、今季の前途は相当厳しいと感じます。
チーム作り自体が失敗しとるような気さえするんやけど…。

4/22 vsヤクルトスワローズ 6-10
      ● 中田 3-1 / [本] 福留5号ソロ、森岡1号ソロ
ホンマに酷い三連戦でしたわ。
ミスのオンパレードの二戦の後、すんなり勝つべきゲームを大逆転負け。
そりゃ長いシーズン、こんな負け方もすることもあるでしょうが、中田はこんな打たれ方をする調子やなかっただけに、4-1になった時点でほとんど勝利を確信してたんけどね。

増渕は大物になるでしょう。
とても19才とは思えんボールを見せられて、難しい展開を予想しましたが、井端にいきなり与えた死球から崩れてくれたため、ゲームを優位に進めることができましたな。
もしあれがなければ、序盤はもっと競ったゲームになっていたと思いますわ。
そういうラッキーがあっただけに、勝利に結び付けたかったんやけどねぇ…。

ポイントは5回、ラミレスの打席やったと思います。
二死二・三塁とは言え、3点リードの場面であり、最悪ヒットを打たれてもええケース。
そして中田の配球の軸はストレートとカーブの二種類。
この日の奴は、制球はいつもながらイマイチやったけど、ストレート、カーブのキレは素晴らしく、特にストレートは簡単には打たれん威力がありました。
そしてラミレスに対してはカーブを決め球に使い、第一・第二打席とも退けてきました。
この打席ではストレートでカウントを整え、カーブをファールさせて2-2。
ラミレスはそれまで討ち取られてきたカーブ狙いのようで、ストレートにはタイミングを合わせてまへん。
私としては、最後はキレのあるストレートで押せば十分討ち取れるし、大怪我もないと思うたんですがね。
確かに奴はスライダーやフォークも投げますが、あくまで見せ球やカウント球であり、決め球にはほとんど使いまへん。
それは軸となる球種とするには、キレや制球に信用が置けんからですわ。
それなのに谷繁が要求したのはフォークのようでした。
裏をかいたつもりが高く入ったため、打ちごろの半速球となって同点スリーラン。
何で投手が自信を持って投げられるボールで勝負せんのかな?
力で勝負できるボールが来てたというのに…
これは完全に谷繁のリードミスやと断じます。
軽率な後逸もあったし、打つ方もさっぱりやし、奴がこんな状態なら小田で正捕手を固定してもらいたいもんですわ。

■中村ノリ
調子が上がってきましたな。
これまで空を向いて振ってたものが、スイングの軌道がレベルに近くなってきましたわ。
奴がこれから額面通りの打力を発揮してくれるなら、打線の破壊力は昨季より増すことになりますな。
ちと楽しみになってきました。

■森岡
初ホームラン、おめでとう。
打球としては、バットで擦ったようなフライで、風でスタンドまで運んでもらったような当たりやったけど、難しいインローへのチェンジアップを打ったのは奴の高等技術によるものでしたわ。
一番の長所は右ヒザが割れないため、崩されてアゴが上がったようなスイングになりにくいこと。
このボールに対しても、タイミングを崩されながらも上体は突っ込まず、身体の軸を立てた状態を維持できてましたな。
そしてバットが内側から出てきて、フォロースルーが大きいこと。
バットが内側から出てくることでボールを呼び込めるため、このボールに対してもバットはひっかけるような軌道にならず、そして大きなフォロースルーにより小さな身体ながら強い当たりが打てる。
このホームランは大いに自信になったことと思います。
今季、大きく飛躍してくれることを期待してまっせ!

■李
奴の肩の力を見る機会がありました。
二死一・二塁でセンターかなり前へのゴロヒット、二塁から走者が生還しようかというところでしたが、肩のいい外野手なら十分アウトにできるタイミングだったんですがね。
ボールに思い切りチャージして一番強いボールが投げられる体勢から、捕手までスリーバウンド送球。
阪神の赤星並みの弱肩やということが判明しました(苦笑)。
はっきり言って「ヘタ」です。
意識も技術も全然ダメやということですわ。
ひょっとしてフルシーズンの間、この守備力にセンターを任せるつもりなんか???
無理やろ…

さて次の三連戦では、ちっとは締まったところを見せて欲しいところやね。
チーム状態は今季最悪やと思いますんで、それを払拭するような勝利を期待しますわ。

4/21 vsヤクルトスワローズ 16-7
      ○ S. ラミレス1-0 / [本] 福留3号3ラン・4号ソロ、中村紀2号ソロ・3号ソロ
お互いがノーガードで殴り合うようなゲームになりましたが、先にリードしただけに勝って良かったですな。
やはりヤクルト先発・藤井が制球に苦しんでいる間に、さっさと大量リードを築けたのが大きな勝因になったと思います。
しかし序盤から風の悪戯でゲームが動かされましたが、その後は風で両チームが集中力を欠いたかのような展開になってしまったのは残念でしたわ。
特に今日もエラーが失点に繋がったことは、強く反省せなアカンね。
たまたまやけど、新加入選手の中村ノリと李が一つづつ。
技術もアレやけど、意識の問題が大きいのが非常に気になります。
まだチームの戦力を整えとる段階やけど、このままではチームの安定に時間がかかってしまいますわ。
ついに監督が守りを危惧するコメントをしたようですが、ドラの最大の強みは高いモラルだけに、緩んだムードはきっちり締めて欲しいもんです。

この日は試された若手が四人いましたな。
しかし結果を出したのは新井だけで、吉見、金剛、森岡は期待に応えられまへんでした。
この三人は重要な場面で起用されたましたが、今季の落合監督は積極的にこうした選手を試す采配をしているように感じます。
実力の把握が完了している既存戦力に対してはある程度の見切りを、力をつけてきた若手は複数回の機会を与えて試験を。
世代交代も見据えたチーム整備をしているのかも知れまへんな。

■吉見
初回は李のミスで失点しましたが、序盤の内容は悪くないように感じました。
低目への制球が良く、ストレートにもキレがありましたわ。
ところがヤクルト打線が一回りした頃から徐々に対応されるようになり、4回でKOされる結果となってしまいました。
やはりストレートにびっくりするほど威力がないことや、タイミングを外す球種がないことから、相手打者に慣れられるとファールで粘られるようになり、失投を打たれたり四球を与えたりしてしまう。
とは言え、今のドラは奴が先発として戦力にならんと困るほど、台所は火の車やからなぁ。
次回はええところを見せて欲しいところやね。

■金剛
決め球のフォークで生きていこうとするなら、フォークは低めに落とす必要があるし、ストレートにはもっと球威が欲しい。
この日のようにボールが高く浮く状態では、上では使い物にならんわ。
二度目の登板で、二度とも結果が出なかった以上、奴の今回のチャレンジは終了やろね。
フォークを生かす技術を身に付けて、再度上がってきて欲しいもんです。

■森岡
結果は三振やったけど、崩されたり、振り負けたわけではなかったと思いますんで、次回への期待が持てる内容やったと思います。
奴のインサイド・アウトの鋭いスイングには魅力を感じますし、近いうちに結果は出せるのと違うかな。

■荒木
第一打席、第二打席と無死一塁での打席やったけど、それぞれポップフライ(第一打席はポテンヒット)。
バットのヘッドが下がる悪癖が顔を覗かせており、二番としての仕事をしたとは言えまへん。
こうしたフライアウトの多さや、スイング後にダッシュするまで時間がかかってボテボテのゴロがヒットにならんとか、四球が取れずに出塁率が上がらんとか、こうした技術的なマイナスが1番打者失格の原因になったんでしょうな。
定位位置を取り戻したいなら、こうしたところを修正してもらいたいんやけどねぇ。

■李
前日はセンター前のポテンヒットにチャージせず、ライトの孝介が処理してしまう。
そしてこの日は孝介が後逸した打球を、バックアップしながら後逸して打者走者を生還させる始末。
中村ノリのプレーには必死さが見えましたが、奴のプレーは打球処理が雑やった。
確かに孝介の後逸もプレーとして雑やったと思いますが、奴には常に打者走者を刺してやろうという意図が見えますわ。
しかし奴の場合、走者を刺すという意図が全く見えず、とにかく諦めが早くてボール処理も雑。
「必死さ」が伝わってこないんやね。
こういうのは技術やなくて、意識の問題でなのよ。
必死さで言えば、下手糞のウッズの方がよっぽど上でっせ。
それで首位打者を取ろうかという技量があれば別やけど、そこまでの打者にはどうしても見えん。
打つだけでええというなら、ドラゴンズには不要な人材やと断言しますわ。
早く首脳陣が締め上げて欲しいんやけどなぁ…。

4/19 vs阪神タイガース 9-7
      ○ グラセスキ 3-0 S 岩瀬 0-0-5S / [本]
年に一回あるかないかの大逆転。
前日とは違って、今日のお客さんにはチケットは安かったでしょうな。
(昨季は4点差以上をひっくり返したゲームはなかったそうな)
憲伸がヘロヘロで、こりゃ昇格したばかりの新井や森岡が見られそうやと、勝敗とは別の楽しみに頭を切り替えてたくらいなんやけど(苦笑)。

キーポイントの5回裏は、直前の打席でバットを折って痺れを残していたかも知れんボーグルソンが乱れましたが、勝利投手の権利を有する外国人投手のスイッチを躊躇った、阪神側の継投判断の遅れが幸いしましたな。
正直言うて4番・ウッズが凡退したところで、アテにならん下位打線に回るだけに、この回の攻撃は終わったと思てましたが、ええところで四球をくれたのはラッキーでしたわ。
それにしても立浪のここ一番の集中力は、まだまだ健在やったね。
2-1からのフォークを見逃せたところで一気に有利な立場になりましたが、あのボールは6回に孝介が空振りしたほどのボールやっただけに、ミスタードラゴンズの高い技術と強い精神力を見せ付けることができたと思いますわ。

■憲伸
全然ダメでした。
打球を当てられて降板しましたが、それがなくても来週のローテーションを飛ばされるのではないかとさえ、不安視させる投球やったと思います。
要は腰痛で走り込みができなかったため、下半身が弱ってるのと違うかな。
身体が開いてボールが高く抜けていたわけではなく、軸足の蹴りが弱いために右肩が下がり、ストレート系のボールが全て高めに浮き、そしてボールに勢いもないのだと考えます。
この前提を事実とするなら、フィジカルの準備ができていない以上、これ以上なんぼ投げても結果は出せんと思いますわ。
一回ローテーションを飛ばす、あるいはミニキャンプを張る程度の対策では、復調は難しいのと違うかな。
先に腰痛を緩和させて、走り込み、投げ込みを十分行う…一ヶ月以上はかかるでしょうが…これくらい準備せんとエースの輝きは戻って来ないものと思います。
監督がどう考えてるか分かりまへんが、奴をローテーションに残しても結果は望めんし、外すとしたらローテーションに大穴が開く。
奴ほど高い勝率とたくさんのイニング数を稼ぎ、ゲームをしっかり作れる投手はほとんどおらん。
(6イニングを3失点以下に抑える「クォリティ・スタート」の回数は、最近2〜3年では12球団bPだそうな)
それだけに奴が抜けるということは、戦力面、精神面、他の投手への負担など、あらゆる面でマイナスが大き過ぎますわ。
私は最悪、前半戦を奴不在で戦うくらいの覚悟をしてますが、さて明日の新聞には奴の記事がどう載るやろか…?

■小林
期待してるんやけどなぁ。
ええボールと悪いボールがはっきりし過ぎやで。
腕を振る時に身体の軸がきっちり立って、ヒジが地面と水平に出てくるとええボールが行くけど、軸が一塁側に傾いて腕が下がると途端に制球が定まらなくなる。
もっとフォームを安定させて欲しいんやけどな。


それにしても今季の落合采配には、若干の変化が見られます。
一つは、これまでワンチャンスであった若手の起用が、数回はチャンスを与えるようになったこと。
そして主力に対しても、ある程度見切りをつけるようになったこと。
荒木の二番起用は奴の一番適正に見切りをつけたことであり、何度かあった谷繁への早めの代打起用は奴の打力に見切りをつけたことやと思います。
これらが長いペナントレースでどのようにチームに作用するのか、注目したいところですな。

それにしても巨人は先発投手できっちり勝ちよる。
ええ野球してますな。

4/18 vs阪神タイガース 1-9
      ● 長峰 0-1 / [本]
今日、雨の中ナゴヤドームに行かれた3万人余の方々は、ホンマに気の毒やったと思いますわ。
何せヨーイドン!で、いきなり0-6やから開いた口が塞がりまへん。
ゲームを見事にぶち壊した長峰には、見るべきものが全くありまへんでしたな。
試合後に監督が奴の二軍降格をコメントしたそうですが、さすがにこの投球なら仕方ないっしょ。

早々と負けゲームが決定したわけですが、ドラに収穫がなかったわけではありまへん。
浅尾のロングリリーフ適性をテストできたほか、打線が大量のビハインドにもかかわらず下柳に食らい付いて球数を放らせたのは、ドラの選手達の高いモラルを証明しましたわ。
結局それらは結果には結び付きまへんでしたが、長いペナントレースを考えると決して無駄ではなかったと思います。

■長峰
初回、シーツの打球を投ゴロに仕留めておけば、これほど傷口を大きくすることもなかったんやけどな。
先日も自らのエラーから崩れたものが、全然生かされてまへん。
それに少なくとも金本の犠飛の1点の後、二死1塁と阪神側も一段落したところで終わっておくべきやった。
制球に苦しみ、勝負球がことごとく甘くなって連続安打を食らう。
球威がなく、制球に活路を見出すべき投手がこれでは、一軍の打者を抑えることはできまへん。
さらに印象が悪いのは、最後はマウンドで自分を見失ったのか、腕が満足に振れなくなって投手の下柳に痛打され、鳥谷にストレートの押し出し四球でジ・エンド。

…今のお前は一軍にいるべき選手やない。
二軍に行って、死ぬほどノックを受けて投ゴロを捕球できるようになり、死ぬほど投げ込んで腰から下への制球を身に付けて帰って来い。
遊んでるヒマなんかないで!

■浅尾
ロクに投球練習もできないような序盤、いきなりピンチに登板しながら、悪くない内容やったと思います。
2回、3回にはボールが低めに集まり、非常に安定した投球でしたわ。
ところが4回になると球威が落ち、ボールが高めに浮き始めました。
結局、高めに入ったスライダーを金本に痛打され、現段階ではロングリリーフの適正がないということが分かったわけやけど、2イニング、30球までなら二軍で調整中の鈴木の代役が務まるのと違うかな。
今後とも頑張れ!

■中村ノリ
軸足に重心が残り過ぎ。
スイングする時にそっくり返って、おへそが天井を向いてたら打てまへんわな。
右へ打とうとしてミートポイントを身体に近く置いていたため、こういう悪癖が残ったのと違うかな。
もっと攻撃的に、レフトに向かって強振したらどうかと思うんやけどね。


この日の負けは、ある程度想定されていたと思いますが、三戦目の憲伸には「らしい投球」が求められてます。
最後はきっちり勝たんとね。

4/7 vs横浜ベイスターズ 5-8
      ● 佐藤亮 0-1 / [本] 福留 2号ソロ
スピードのない投手にとって、低めへの制球力は生命線ですわ。
多彩な変化球を擁する先発・佐藤亮は、初回から緩急を武器にベイ打線を抑えてましたが、高低については低めが徹底されていなかったため、打順が一回りしたらどうなるか注目してました。
そしたら案の定、下位打線から始まった3回表、自らのバント処理ミスでピンチを拡げた後は、ベイ打線のバッティングマシンと化してしまいましたな。
奴のような投手はボールを低めに集めることが、プロとして生きていくための絶対条件。
それが(この日に限って?)全く徹底されていなかったように思いますわ。
低めにワンバウンドになるほどの意識を持って投げていたのか?
今季の初登板で舞い上がっていたのかも知れんけど、一番大事なことが頭から抜けるようでは、ちと今後が心許ないわな。
次のチャンスがあるなら、今度こそ鉄則を守って頑張って欲しいですな。

続いて、李。
確かに打撃の方では、手元までボールを引き付けて確実にミートするという、奴の高水準な技術を見せ始めてますわ。
しかし守備の方は、全く評価することができまへん。
OP戦での山なりの返球を見て思うてましたが、奴は守備時に緊張感を切る瞬間が多過ぎる。
「走者は動かない」というセルフジャッジによって、いつでも緩慢な動きや、無造作なボール処理をしてるようにしか見えんのよ。
正直言うて、これはプロ野球選手の意識として最悪の部類であり、首脳陣が注意せんのが不思議でならん。
もっとシャープに!
「いつでも走者を刺す!」という意識を持てないなら、私は奴を支持することはできまへん。

そして心配なのは朝倉。
開幕二戦目の快投を見た時には、今季は体調不十分な憲伸に代わってローテーションの柱になってくれるものと思うたくらいやったのに、前日の先発で3点リードを守れずKO。
そして連投となったこの日の投球内容は、前日に輪をかけて悲惨なものとなってしまいました。
奴の悪い時は、決まって身体が開いて押し出すような投げ方になってしまいます。
結果としてボールはすっぽ抜け黄味になり、高めに外れることが多くなる。
指に掛かった威力のあるボールは、殆ど見られなくなってしまうんですわ。
02年にフタ桁勝ってから奴には3年間の低迷期がありましたが、その間ずっと奴はこの悪癖を修正することができず、やっと昨季「投手らしい投げ方」を思い出して13勝したわけなんやけど…。
先ほど述べたように、今の姿は長く奴が苦しんだものだけに、すぐに修正されて奴らしいボールが投げられるようになるのか、ホンマに不安ですわ。
奴の存在は、今季のドラの支柱の一つかも知れないだけに、早期の復活を祈るばかりですわ。

心配事の最後は中村ノリ。
端的に言うと開き過ぎ。
ドラゴンズのカラーに馴染もうとして、チームバッティングを意識し過ぎと違うのかな?
右に打とうという意識が、身体を開かせているように思いますわ。
確かに奴には確実に右へ打つ技術もありますけど、あくまで奴の持ち味はフルスイング。
今の精細を欠いたような姿は、そういうチームへの遠慮によるものに見えるだけに、チームバッティングが必要なケース以外は思い切り振ったらええのと違うかな。

敗戦の中の収穫は高橋聡。
魚が跳ねるような、バネを感じるフォームが戻ってきたように思います。
もっとボールには威力が出ると思いますんで、この日のボールを次も投げられるよう、そして早く岩瀬の前で投げられるように頑張って欲しいもんですわ。

3/30 vs東京ヤクルトスワローズ 7-3
      ○ 川上 1-0 / [本]
新戦力と千両役者の活躍で終盤に見事なうっちゃりを見せ、一年の好スタートを切りました。
(ヤクルトもリリーフがおらずに大変やなぁと思いましたが)
特に中村ノリがきっちり同点打を放ち、成長著しい澤井がたたみかけるタイムリーを打ったのは嬉しかった。
李の実力に懐疑的な目が向けられる中、二人の活躍は長いペナントレースでの光明を期待させるものやったと思いますわ。

ゲーム内容としては、1ゲームだけで要約するのは不可能とは思いつつ、ヤクルトとは球際の強さに圧倒的な差を感じることができました。
あちらは打力優先の外国人を増やしたことや、黄金期を築いたベテランが次々に若手に置換されていったことから、随分雑なチームになったという印象です(宮本と青木くらいやな、頭が働いてるのは)。
選手個々の能力で圧倒されない限り、このチームに負け越すことはないのと違うかな。

また憲伸の継投機は、昨年通り「エースは8回まで投げる」という落合スタイルを貫いた結果、逆転を食らうことになりました。
この日の憲伸は、既に4回頃から球威が格段に落ちており、その後は緩急と制球で凌ぐ投球であっただけに、単純に勝つだけなら6回(少なくとも7回)で降板させるべきやったと思います。
しかし開幕ゲームでは、自チームのスタイルを示すこと、そして今季もエースとしての自覚を促すためにも、続投にこだわった。
私も「8回は打たれる」という確信がありましたが、それでも続投は支持します。
開幕は「今季はこういう戦いをする」と、内外に強く意識させることが一番重要なことかも知れまへんから。


■憲伸
やはりOP戦だけでは「付け焼刃」だったということか。
初回はストレートが145kmを計測しましたが、終盤は球威が落ちてストレートでは勝負できなくなってしまった。
ゲーム中盤には球速ががた落ち、そして7回頃からは制球も甘くなって、8回はことごとく真ん中にボールが集まる始末。
開幕戦の緊張感のためでもあるでしょうが、キャンプでの投げ込みが不足してるためか、決定的にスタミナが不足しとるようです。
この状態を見る限り、今季も昨季と同様に8回頃まで引っ張る起用は難しいのと違うかな。
6〜7回、投球数90〜100程度での継投を前提とするなら10〜15勝できるかも知れまへんが、そうでなければ途中離脱の可能性すらありそうな…
それでも監督は、エースはエースとして扱うんやろな。
それでリタイヤするなら、もはやエースとして扱わんということかも知れまへん。

■李
逆転の口火となるツーベースはありましたけど、あれは相手からすれば投げてはいけないボールでしたな。
勝負どころでは、次から絶対に投げてこないボールやと思います。
あの一本とは違い、テクニシャンである石井に対してはキリキリ舞いをさせられました。
特に第二打席でスライダーを空振りしましたが、右足がつっかい棒となって緩急について行けまへんでしたが、これはOP戦から何度も見せられたシーンでした。
普通は右ヒザを折って粘り、上体をボールまで近づけてスイングするものなんやけど…、ああいう空振りはちと見たことがありまへん。
あれがホンマに韓国の安打製造機の姿なんやろか?
日本の野球に慣れたら、違う姿を見ることができるのかな??

■澤井
開幕ゲーム終盤の勝負どころでタイムリーを打ったのは、奴にとって大きな自信になったものと思います。
技術はあると思いますんで、あと奴に必要なものは結果。
これで奴が飛躍することができれば、今のナゴヤ球場組への刺激効果も大きくなるはず。
是非、奴には頑張って欲しいもんです。

3/21 vs横浜ベイスターズ[OP戦] 5-4
      ○ 中田 / [本] ウッズ1号ソロ、2号3ラン
今季最初の生観戦に行ってきました。
天気も野球日和で、OP戦としてはかなり多いと思われる15,024人の観客が入り、なかなか楽しい一日ではありました。
そのゲームですが、効果的にウッズのホームランが出て勝ちましたが、投打とも調整不十分な選手が多く、開幕に不安を感じる内容でしたわ。
特に中田と李炳圭の二人については、戦力として計算すべき選手なだけに、開幕までにうまく調整して復調して欲しいと強く希望します。
(打線については例年こんな感じで、開幕から貧打が続くのに慣れてますし、交流戦前半くらいまではこんな感じやないですかね?)

■中田
(A) (B) (C) (D)
               (E) (F) (G) (H)
ナマ中田は初めてでしたが、その糸を引くようなストレートはTVでの印象そのままに、球界トップクラスを証明するかのような威力がありましたわ。
普通にストライクが取れている間は、打たれる想像すらできない状態なんやけど、奴の問題はここからいきなり豹変して制球難に陥るところなんやね。
立ち上がりからは好調に投げとったのに、2回二死で吉村に2-0から四球を与えてからは腕が振れなくなったのか、次の3回に投手の川村にストレートの四球を与えると、さらに四球と二安打で満塁にピンチを拡げ、挙句に村田に長打を食らうという最悪のパターン。
こうした二面性が解消されていないとなると、今季はローテーションの軸になるべき男なだけに、シーズンが非常に心配ですわ。
これまでのOP戦での登板で見せた球威不足は、この日は改善されてました。
ストレートはmax.148kmでスピード十分、キレも素晴らしかっただけに、この豹変ぶりだけは残念。
家庭の事情で調整が遅れており、これを取り戻せば修正される課題…やと信じたいところです。

■岡本
随分、大人な投球に変わったという印象です。
スピードは140km前後と抑え気味でしたが、コーナーにキレのいいボールを集めてましたわ。
常にこうした投球ができるなら、安定感は増すでしょうな。
昨季の不名誉を、何とか払拭してもらいたいもんです。

■岩瀬
(A)(B)(C)(D)(E)(F)(G)
いきなりヒットを打たれてオヤッと思わせましたが、その後はいつもの岩瀬でした。
(最近、登板直後に打たれるケースが目立つのは気掛かりやけど)
しかしいつ見ても、奴の左肩の稼動範囲は大きいですなぁ。
これがあるから、奴は連投に耐えられる。
ま、今季も頼んます。

■鈴木
心配やね。
OP戦序盤で滅多打ちを食らい、下で調整してようやく昇格してきたみたいやけど、満足な今回も結果は残せまへんでした。
身体が大きく使えてない印象で、いつもの踊るような投球フォームではなかったですな。
「僕は序盤はいつも良くないので…」とか言うてるみたいやけど、実は奴はフルシーズン活躍したことがないだけに、開幕からきちんと投げて欲しいところなんやけどね。

■李
(A)(B)(C)(D)
アレックスの後釜として獲得した韓国のスター。
求められるのは、派手さは不要で、堅実な守備力と打撃力なんやけど…。
打撃の方は、今のところパッとしまへんなぁ。
特徴的なのは李の(C)と孝介の(B)を比較すると、李のステップ幅が非常に小さいことですわ。
これは奴が目線のブレを小さく、ミートに特化したスイングを心がけとる証拠やと思いますが、体重移動が使えないためスイングスピードは出にくいのと違うかな。
また右ヒザに遊びがないため、タイミングの変化に対応できないとも思われます。
技術的には欠陥が多く、現在の打撃内容を見ると「ホンマに期待できるのか?」とも思いますが、韓国でそれなりの打率を残してきた打者。
ロングヒッターの実力は数字では判断できまへんが、ミートの技術力は万国共通、アベレージヒッターはある程度数字で判断できると思いますんで、奴の成績にも何らかの技術的な裏づけがあるものと期待します。
一方で守備の方では、際どい打球がなかったため判断は難しいところやけど、走者が塁上にいても返球がことごとく山なり(しかもノーバウンドないケースもあり)だったのは看過できまへん。
外野手が早めにボールを内野に返すのは、基本中の基本。
素早く・正確なプレーができなければ、奴の存在価値はないんやけど…、ひょっとして自信がないのか??
おっかなビックリなプレーに見えるのが、気のせいならええけどね。

■孝介
(A)(B)
技術のしっかりした選手だけに、何も心配してまへん。
スイングそのものはしっかりしており、生きたボールへのアジャストに時間をかけている最中やと思います。
奴の勝負は開幕からでしょうな。

■中村紀
(A)(B)(C)(D)(E)
何の因果かドラの新戦力になりました。
嫌いで嫌いでしょうがない選手なんやけど、ドラのユニフォームを着た以上は応援せんとなぁ…。
技術的には確かな選手であり、打撃、守備とも高次元。
守備範囲で森野に譲りますが、柔らかなグラブ捌きは一日の長がありますわ。
一番期待される打撃面では、まず故障した手首の状態が気がかりなところ。
実は奴がまともな成績を残したのは2002年が最後で、それから四年間は低調な結果に終わってます。
これがケガの影響なのかどうかは不明やけど、キャンプでは数十本のノックで息切れしたように、フィジカルを鍛えるのを怠っていたことは明白やと思います。
伸び盛りの若手選手でもそうやけど、高い技術を持っていても、大切なのはフルシーズン戦えるフィジカルを維持できるかどうかです。
それが数年ぶりに奴にできるのかどうか、奴が日本一の使者になれるかどうかは、その一点にかかってると思いますわ。
ちなみにこの日は元気ありまへんでした。
疲れか、あるいは結果を欲しがっているのか、撫でるようなスイングを繰り返し、売り物のフルスイングは鳴りを潜めてました。
開幕すれば、その爆発力を見ることができるんやろか?

■澤井
(A)(B)(C)(D)
この段階まで一軍に残っていますが、打力の向上は確かなようですわ。
(C)ではもう少し軸足に重心を残して欲しいところやけど、一軍のボールに対応できるレベルまでは達したように感じました。
右打席ではもっと下半身に粘りがあるため、打率はある程度残せるのと違うかな。
足もあるし使い勝手のええ選手。
恐らく、開幕一軍メンバーに残るものと期待してますわ。


06年度選手別評価