アメリカ 各地案内
広大な土地とバラエティに富む地域
アメリカ本土は広大な土地とバラエティに富む地域に溢れています。アメリカ本土は広大ですので東西で４時間帯に分けられていて、おおよそ時間帯毎に特徴が在るようです。
南北には時間帯が在りませんが、嘗て南北戦争が勃発したことでも分かる通りに、北部は工業中心、南部は農作中心の違った文化背景があり、地域ごとにバラエティに富んでいる様に思われます。
アメリカ東部はヨーロッパからのピルグリム・ファーザーズが迫害を逃れてアメリカに移民として17世紀初頭、東海岸に到達して以来、東部地区はアメリカ政治経済の中心地です。
18世紀後半の独立戦争で政治経済の中心であったフィラデルフィアから、経済の中心地は海上交通が便利なニューヨークへ、又政治の中心は新興のワシントンDCに移されることになりました。
特にニューヨークは世界経済の中心として重要度を増すばかりでなく、国際連合本部がありますので国際政治の中心地ともなっています。
アメリカ中央部は肥沃な土壌が豊富にありますのでアメリカの穀倉地帯となっていて、シカゴの穀物取引所は、色々な国内穀物取引の中心地であると同時に世界的な穀物相場を決定する重要な取引所となっています。
気候的には、完全な内陸性気候で寒暖の差が激しく、特に北部ミネソタ州ではマイナス40度に達することも多くアメリカの冷蔵庫とも呼ばれています。この地域の中心地シカゴの冬は、ニューヨーク以上に厳しいことでも知られています。
アメリカ山岳部は山岳時間帯に属していて西海岸より1時間進んでいて、シカゴ、ヒューストン等がある中央地帯時間帯から1時間遅れている地区で、アメリカからカナダに跨るロッキー山脈に覆われる地域です。
従って、美しい自然が豊富で北のワイオミング州から南のアリゾナ州に至るまで国立公園が多く設けられています。この地域では、林業、高原での牧畜業が主たる産業である様です。
アメリカ西海岸はハイテク産業の中心地帯として重要なだけで無く、アメリカ文化の発信地として活気の溢れる州群となっています。アメリカ政治経済を管理する東海岸とは気風も違って自由な風潮に特徴があります。
ロッキー山脈の西側に位置しますがワシントン州、オレゴン州にはカスケード山系、カリフォルニア州北部にはシェラネバダ山系が連なっていますので、美しい自然が豊富で国立公園が多く設けられています。
南部地域は1860年の南北戦争に敗れ、綿花栽培を中心とする農業の経済基盤ともなっていたアフリカからの移民奴隷が解放されて、経済構造が崩れて行きました。
特にアラバマ州、ミシシッピー州は経済衰退が激しく、プア・ホワイトの呼ばれる貧困層の白人が多く輩出されてしまいました。
現在でも、その影響が強くディープサウス（深い南部）と呼ばれていて、大規模な企業誘致が少なく州財政は厳しいものがあるようです。
テキサス州は1836年メキシコとの戦争に勝利し共和国として独立し、後年合衆国に組み入れられましたので、今でも「広大な独立共和国」と呼ばれることがあります。嘗ては広大な牧場で、近年は石油掘削地の豊富な土地として栄えました。
中核都市ヒューストンは人口が130万人のアメリカ第4位の都市で石油成金の住居が建ち並ぶリバーオーク（River Oak）と言う一帯がありますが、通りから邸宅が見えない程広大な敷地に豪邸が建っています。