荒海山への山旅

                              2001.10.28

                                跡部正明、キヨエ

10月後半に残り少くなった秋を楽しもうと、南会津を目指して出かけました、と言って

も途中渋滞にあい初日の晴天は秋山ドライブだけ、翌日の曇りの日に荒海山に登りました。

 

10/28(土)晴:

塩原温泉―会津高原、白樺の湯

 

   紅葉の時期で東北道は混んでおり、事故もあったらしく渋滞。昼過ぎに那須塩原

   ICを出る。今回は新蕎麦を楽しもうと食事を遅らせ塩原の奥の方まで行く。途中

   の温泉街の名の売れている蕎麦やさんでは行列ができており、順番待ちの様子。そ

   こをすぎて限定30食と書いてある蕎麦やさんを探しあてる。天ザルを頼むと野菜

   だけの天婦羅とザル蕎麦にありつけた。歯ざわりは良いのは分かるが、新蕎麦は

   香りが良いと色々聞くが今一つわからない。

   遅くなってしまったので翌日の荒海山への登山道、地元の小学校の廃校跡でオート

   キャンプ場(管理人なし)になっている宿泊場所を調べてから、会津高原スキー場

   を目指す。そこは会津高原駅から30kmは離れており、途中の林道は秋真っ盛り。

   派手さはないが枯葉混じりですでに晩秋の雰囲気。風音が寂しさを漂わせ、他の車

   と行き交うことはない。日暮れが早いこともあり秋の林道に踏み込む人は多くは無

   いようだ。会津高原スキー場は人里離れて何もないところの割にはペンションが沢

   山ある。さすがにこのシーズンはどこのペンションも駐車場が一杯になっている。

   白樺の湯という日帰り温泉を探し出し入浴する。露天風呂から廻りの紅葉を眺めて

   時間を過ごす。最近は日暮れが早く5時には日没で高原の気温が下がり始める、吹

   きぬける風も冷気を含んでくる。これが秋なのだと、なんとなく納得する。

 

10/29(日)曇り後小雨:

荒海山1580m、日帰り登山。登りの標高差、約800m、行程6H

登山口(:5)(8:15)尾根−(10:25)頂上(10:45)―(12:25)尾根

(13:25)登山口

 

   今回の林道探しはかなり正解、先が見えなくなり恐ろしくなって停めたところが駐

   車場の手前15mであった。途中の道は昔に鉱山があったという割には荒れていて、

   道は狭く陥没が多い、そこを乗り越えると車がかなり傾くのでヒヤヒヤする。谷側

   にはガードレールなどもちろんない。なるべく山側に車をよせるが恐ろしさはかな

   りのものでした。駐車場は5台ほどのスペースで登山カードのポストもある。登山

   カードを記入する。以前はあまりしなかったが、最近は登山カードを記入するし、

   携帯電話も持ち歩いており、登山スタイルを変えている。帰りにみたら駐車場に3

   台停まっており、珍しく下山途中で10人ぐらいに遭遇したことからすると、シ

   ーズンを良く知っている地元の人は奥の駐車場まで来ているようです。

   荒海山はいわゆる過疎地の低山らしき山。道は整備されておらず、狭く落ち葉で滑

   りやすい。徒渉も多く、岩は苔で滑りやすい。途中9000mから1200mにか

   けて一気の登りになっている。登り始めの紅葉はダケ樺の黄色、カエデの紅が混じり

   派手さがなく山肌を染めて、常緑樹の緑がコントラストを添えている。尾根に出る

   と、それまでは木々を染めていた紅葉が枯葉混じりになる。吹き抜ける風が上空で

   ゴーと言っている、まるで宮沢賢治の世界になる。風音の割には潅木の間を歩いて

   いるせいか寒さは感じない。

   この山は尾根道と言えども急なガレ場がある、ガイド紐はついているが少しきつい。

   妻が後方で「登れない」と騒わいでいる。ほっておくわけにもいかないので迎えに

   行く。登ろうとしても足が届かないと言う。短足が身の不幸と慰めてやる。

(クリック)
荒海山の紅葉

途中までは視界も良く、七ガ岳を初めとする南会津の果てしなく連なる山々が見え

隠れしていたが山頂に着くと、早速雲が覆い始め、あっと言う間に雨が降出す始末。

晴れていればかなりの眺望が望めたものが、今回は山頂のひとときを楽しむどころ

でなく、早々に退散する。

荒海山は双耳峰で隣に次郎岳があるがヤブが深いので諦める、ついでに三角点探し

も諦める、これは頂上の少し東側で離れていた場所にあったようです。

 

下山後、林道の入り口付近で会津高原駅近くの夢の宿という温泉宿で入浴する。

ここは露天風呂が混浴になっており、泉質もよく適温、川沿いにあり吹いてくる風

も心地よい。暖簾がわりのつもりか熊の毛皮がぶら下げてあった。ずい分と粘って

みたが、誰も入ってこない、もちろん女性の姿もなかった。

会津高原の秋を楽しみ、帰りには高原ダイコンを買い込み(こうやって日記を書い

ているいるが、いま煮込んでいる。)、またまた有効な休暇が過ごせました。

                                  (完)