磐梯山、二王子岳への山旅

                               2001.10.6

                                跡部正明、キヨエ

10月中旬はいつも天候が安定し秋山真っ盛り。3連休で紅葉を楽しもうと、妻と前もっ

ていろいろのお誘いを遠慮して、飯豊山近辺を目指して出かけました、と言ってもルート

計画を作った訳ではありませんでした。

 

10/6(土)晴:

磐梯山:1818mへの登り、登りの標高差、約800m 行程:4H

赤埴林道駐車場所(12:45)―(13:15)登山口―(14:30)弘法清水小屋―(15:00)

磐梯山頂上(15:10)―(15:30)弘法清水小屋―(16:30)林道登山口−(17:00)

 

磐梯山は前に登っているが、その時は中ノ湯口で、天候も最悪で、登りはしたがあ

まり満足ではなかった。今回は表磐梯のスキー場口から登る事にした。登り口付近

に来て、いつもの通り林道探しを始める。情報収集をして、ここ成功させないと今

日の登山は始まらない。赤埴林道らしき道をみつけたが看板があり危険につき通行

注意、6km先は通行禁止になっている。少し行ったところで工事の人がいて、聞

いてみると、この先には登山口はないと言う。それは大変という事で引き返し、入

り口近くの温泉の支配人に聞くと確かに赤埴林道ではあるが、お勧めしませんと言

い、スキー場より歩く事を強く進められる。納得したことにしてお礼を言い、赤埴

林道を行く。さすがに悪路の連続で、所々で車が傾くし、木の枝で車が擦れる。約

6Km行ったところでかなりの悪場、道が陥没している。路端に先に登ったらしき

車が止めてあるので、ここに駐車する。道は悪いが車が通れないことはない登山口

まで約2kmを30分かけて歩く。なんと林道の終点は駐車になっており、約10

台以上は駐車しているのを発見、ここまでは地元のの人でないと分からないと諦め

る。下山時に弘法清水小屋のご主人が、この日の仕事を終わり下山するのに一緒に

なったが、この場所に駐車していた。帰りの道では下山した他のグループに地元の

ホテルから送迎車が来ていた。その車に同乗を勧められるが、頑張って帰りも歩く。

登り口からもう紅葉が始まっていた。山肌が一面に紅、黄に染まっている、周辺の

外輪山も染まっている、所々に地糖のような小さな池が散在し、池の付近がプロム

ナードコースになっている。頂上につくと風が強く気温は15°C、風よけのある

岩陰で休止すると、むしろ心地がよい。それが少したつと冷え切ってきた。ビール

を飲む気にもならない。もったいないけど今回は持ち帰る。登ってきた火口湖付近

を眺めれば紅葉、黄葉と取り乱れ火山湖の縁に映えて美しい。10分ほどいて、寒

さと強風に耐えきれず下山する。             

(クリック)
磐梯山の山頂にて

10/7(日)快晴:

湯の平温泉の失敗―二王子温泉

 

   朝5時起床、今日はまだ行っていない二股ヒュッテからのルートで飯豊山に登るつ

   もりであったが元気が今一つでない。会津若松の24H営業のデニーズで朝食をと

   りコーヒーのおかわりを飲みながらいろいろ迷う。いろいろ迷ったが天気も良く、

   露天風呂日よりなので飯豊山南麓の湯の平温泉を目指す。ここも前に行った事があ

   り、確か林道終点の駐車場から片道約1時間、昭文社の登山地図にも書いてあり、

   しかもなかなか良い無料の山中の露天風呂である紹介されている。

   林道の入り口に来て、加治川ダムまでは工事中で通行止めと書いてある看板がある

   が、道は立派に通じている。最近のいろいろの経験から、これは行きと判断。とこ

   ろが終点らしきダムに着いてみると通行止めがある。聞いてみると、ここからさら

   に歩いて6時間、急いで歩いても3時間の所が終点だと言う。さればと地図を再読

   すると、現在地点は加治川治水ダムになっている。カーナビで見ると元気に加治川

   ダム終点までの道は行けることになっている。

   結局、諦めて温泉探しに切り替える。探し当てたのが二王子温泉。地図に温泉マー

   クがついてはいるが、ものの本に紹介は載っていない。二王子温泉に着いてみると、

   温泉施設はあるが、旅館などいっさいないし、店屋もなにもない。もっとも例によ

   ってお寺と病院、老人ケアセンターだけはある。本当に田舎らしきところ。ここで

   湯治と決め込むことにする。

温泉の露天風呂につかり、連休だというのに誰も入ってこないから、湯治をしなが

らビールを飲み読書をする。風呂の前には小川が流れ、トンボがやってくる。目の

前の田んぼの収穫は終わって切り株だけが残っているが周辺の雑草はまだまだ緑が

濃い。涼風が時折吹き抜け、体の火照りを冷やしてくれる。時々獣脅しのためかパ

ンという発砲の音がきこえる。まさに田舎満喫で良き保養になりました。ここは食

堂はあっても売っているのは鮎料理と野菜の天ぷら、漬け物だけ。野菜サラダのよ

うな手を加えるものはなく、鮎は隣が養魚場になっているからすぐ入手できるが、

塩焼きと唐揚げだけ。いずれも近所でとれるものばかりと徹底しているを全部いた

だいてみましたが、大変美味でした。もっとも私は美味と思いましたが妻は養殖の

鮎は太りすぎていると言いつつ、太るのを気にしつつしっかりと食べていました。

二王子神社のキャンプ場で泊、今日も夜空が美しい。

 

 

10/8(月、体育の日)晴:

二王子岳1421m、日帰り登山。登りの標高差、約1200m、行程8H

二王子神社(5:45)−(7;10)三合目王子小屋−五合目定高山(7:50―(9:00)七合目油コボシ―

(9:45)頂上(10:15)―(11:40)定高山―(13:10)二王子神社

 

   登り口のあたりでは標高200m、まだ紅葉は始まっていない。気温は20°C

   とすこぶる快調。800mを過ぎた頃からダテカンバが一斉に黄色く色づき始めて

   いる。油コボシを過ぎる頃から紅葉が始まる。真っ赤ではないが枯れ葉混じりの渋

   みのある一面の紅葉が山肌を覆っている。風はもう木枯らしである、音をたてて吹

   き抜けてゆく。

   山頂からは東側に飯豊の大展望が広がる。北俣岳、烏帽子岳、御西岳、大日岳、遠

   くに飯豊本山と縦走ルートがよく見える。そして門内岳、1つだけ雲が沸き立って

   いるエブリ差岳。このエブリ差岳は今回登りたい山だったが、またの機会にしよう。

   望遠鏡で覗くと前に石転び沢から飯豊山に登った時に泊まった梅花皮小屋が良く見

   るえる。山肌の紅葉は熊笹、ハイマツに混じりコントラストが映えて心強い。風が

   強いので早々に下りることにした。今日はビールがうまかった。

   帰りにはまた二王子温泉に浸る。今日も空いておりビールも読書もはかどった。

 

行きは東北道、磐越道、帰りは北陸道、関越道と走行距離約1000kmとさすが

に遠い。直江津の手前で事故渋滞に遭い帰宅したのは12時になっていましたが有

効な休暇が過ごせました。

                                  (完)