2003年6月議会報告 

苗村洋子の一般質問

◆住基ネットと個人情報保護

 一般質問で住基ネット(住民基本台帳ネットワークシステム)を取り上げたのは3回目です。質問の中で、総務省が描く電子政府、電子自治体や経済産業省が描くカード利用の拡大の危険性を指摘しました。
 例えば、実験が始まっているICカードとして、鉄道などの交通機関、買い物、食事などが1枚のカードでOK、使ったお金は口座引き落としで決済できてしまうとても便利なものがあります。しかしこれによって、個人がいつ何処へ行き何を買い何を食べたかがすべて記録されてしまいます。
 9・11のテロ以来、アメリカでは個人情報の収集と不特定多数の市民を監視するシステムをつくり始め、日本でも「防犯」の目的で監視カメラの設置がどんどん増えるなど、監視社会への道が進んでいます。
 今のところは、住基カードの民間利用はできても、住基ネットの利用はできないことになっていますが、個人情報がデータベース化され、住基ネットでつけられた個人コードと何にでも使えるカードが組み合わされたら、個人情報の把握はよりたやすくなります。これから迎えるカード社会、インターネット社会で、個人のプライバシーをどうやって守っていくのか、自治体の役割を質問しました。

 個人情報保護条例の見直しも行うという答弁でしたが、先日成立した「行政機関個人情報保護法」が不十分な内容であったことから、市で防ぎようのない事態がいろいろ考えられます。個人情報保護は、自己情報をコントロールする権利を基本にすべきであることを求めました。
 
 そのほか、4月の選挙で気づいた制度上の問題点のうち主に不在者投票の方法について、また今年から策定される「第三次長期総合計画」への市民参加について質問しました。


岩本ひろ子の一般質問

◆不登校の子どもの居場所について
  
 小平における小中学校の不登校児童、生徒数は年々増加の傾向にあり、2002年度には小学生52人、中学生138人となっています。この不登校の子どもたちの学ぶ場、居場所のひとつとして現在小平には適応指導教室「あゆみ教室」が設置されています。不登校の子どもの増加に伴い、あゆみ教室に通う子どもも増加していますが、通っているのは2001年度は小学生は0人、中学生29人、2002年度は中学生42人、小学生4人でした。
 中学生が中心で小学生の数は極端に少ないという実態があります。このことについては、身体の大きな中学生と一緒なので小学生、特に低学年の子どもには通いづらい雰囲気であること、指導員の数、またスペース的にも小学生が通級できるような状態ではありません。
 現在のあゆみ教室は、2004年度より旧小川東小の3階部分に移転の予定で広さも現在の2倍のなります。増加する希望者にも対応でき、年齢や発達状況に応じた指導の充実ができるとの市の答弁でした。移転を契機に小学生も通いやすい環境を整えるよう人員配置も含め施設の充実をはかるよう働きかけていきたいと思います。

 不登校の子どもたちの居場所を考える時、不登校の要因・背景が多様化している今、学校に戻すことが前提の適応指導教室が最善の場所であるとはいいきれません。民間のフリースクールやホームエデュケーションな
どの多様な選択肢を認めていくことが基本であることはいうまでもありません。それを踏まえた上で今回は適応指導教室のあゆみ教室に焦点を当てて一般質問しました。
 ※ホームエデュケーション…学校に行かずに自宅で通信教育を受けたり、親が教えたりする教育方法

◆小中学校で使用する石けんの安全性の問題について

 現在市内の小中学校で使われている手洗い用の石けんには、香料や、着色料、エデト酸塩(金属封鎖剤)が添加されています。特にレモン石けんにはその名の通り強い香料ほか4種類もの着色剤など不必要なものが添加されています。
 添加物の一つであるエデト酸塩には皮膚の粘膜を刺激し、皮膚発疹を起こす成分も含まれています。近年アレルギー症状を持つ子どもたちが増えていることは、東京都などの調査で明らかです。子どもが直接使用する手洗い用の石けんには少なくとも発ガン性やアレルギーを引き起こす恐れのある成分が含まれていないものを使用すべきです。すぐにでも無添加の白い石けんに切り換えるべきだと思います。市では金額で決めているようですが、石けんなら無条件にいいというわけではなく、環境への配慮、使用する人に対する配慮を、優先課題にすべきであると提案しました。




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