* 御彼岸とは? *
* 春・秋彼岸の中日にあたる春・秋分の日」の前後三日間合わせて7日間がお彼岸です。中日(ちゅうにち)は祝日で、仏教行事として「彼岸会(ひがんえ)法要」が催されますが、もともと春分・秋分の日は、仏教とは関係有りませんでした。
* 平安京を開いた桓武天皇が延暦25年(806年)旧暦2月17日(春分の日)に、弟の早良親王(さわらしんのう)の霊をとむらうため法要を行った(日本後記)のが最初の記録とされています。
* 御彼岸の由来は? *
* 仏教では西方十万億土に極楽浄土があるとされています。
* 中日は昼夜の長さが同じで有り、太陽が真東から登り真西に沈み、方角が正しく示されるというところから浄土を思い、お墓参りをして先祖をしのぶのが古来からの風習です。
* 各地には、お彼岸(得に中日)に、故人の霊が集まるという「霊山」や「霊場」へお参りする習慣もあります。伊豆の日金山、奈良の二上山、香川の弥谷、高知の虚空蔵山、九州の嶽参り、阿蘇山麓の彼岸籠もり等です。
* また霊場寺院へもお参り等や、阿弥陀様・観音様・お地蔵様・等の霊場を巡るところも有ります。
* 御墓参りに当たって! *
* よく「暑さ寒さも彼岸まで」といいます。
* 春分・秋分の日はちょうど季節の変わり目にあたり、農業では欠かせない大切な目安となる日です。そんな大切な時だからこそ日本人は、昔からご先祖様や故人のお墓参りをしたのです。
* 寒さ・暑さも和らぎ春・秋の景色移り変わりを見つけながら、家族そろってのお墓参りをおすすめ致します。
* 国民の祝日に関する法律には、春分の日を「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」、秋分の日は「祖先をうやまい、なくなった人をしのぶ日」とあります。
* 自然や季節感を忘れがちな現代の人にとって、「御彼岸」は、御先祖様を思い起こす、たいへん良い機会かも知れません。一家揃って御墓参りしながら「自然の恵み」と、「御先祖様のお陰」で今の自分と家族が有る事を、心から感謝すると言う日が、日本のお彼岸ではないでしょうか。
* これを機会に日頃おっくうになりがちな、御仏壇の掃除とか、御墓の雑草や落葉・等を除去し、きれいに洗い清めてから、花や線香をお供えしましょう。
* 御供物・等の御備は寺院・霊園・等の規定に従い、御墓参り終了後に持ち帰る様にしましょう。(鴉・野良猫・等の対策)
* お彼岸は「入り」・「中日」・「明け」の三つにわけます。お供え物も、「入り団子、中日ボタ、明け団子」にします。
*「入り団子」は山のように盛り付けます。
*「明け団子」はバラ積みにします。
* 他に富山や大分では、春は小さな花のつぼみ状の「ボタ餅」、秋は開花した平らな「おはぎ餅」にするそうです。
* さてなぜ?お萩や彼岸団子を作るのでしょうか?深く調べてみると面白い事が解るかも知れません。
* ちなみに夏のお盆では牡丹餅、彼岸ではお萩と呼ぶ事が多い様です。
*「ぼたもち」と「おはぎ」の違いは、ぼたんの花が咲く「春」に食べるのが「ぼたもち」で、はぎの花が咲く「秋」に食べるのが「おはぎ」なんだそうです。