Word By 藤井美保

それからのくじら日記

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お花見三態

その@


お久しぶりです。藤井です。元気です。もうずっと前だけど大阪城で※1お花見しました。かなちゃん(林加奈子)がギョーザを持ってきました。さとちゃん(公演当日スタッフ担当)と小寿枝さんが何回も焼きそばを作ってくれました。大竹野さんが××××※2を沢山作ってくれました。皆悪酔いしました。

くりちゃん(栗山勲)が傘を持って暴れました。えびちゃん(えび)がかなちゃんに相談事を持ちかけていました。(えびさん(戎屋海老)は看板にぶつかっておでこを縫う大怪我をしたのでお休みでした)ケロロ軍曹の大好きな真ちゃん(石川真士)は「あー会社辞めたい」と言っていました。カメラマンの天野さん(アマノ雅広)はすてきな奥さんを連れてきてました。まじめなのでしらふで帰ってゆきました。

ヒマステ(劇団暇だけどステキ)のイイジマさん(飯島和敏)は自分の事を「性病でホモだ」と言ってました。キムチさん(くりちゃんの奥さん)はえんえん泣いていました。イイジマさんは若くてキレイな若者をだまして劇団に入れていました。川田さんは去年のお花見の時にグーで殴った人がかなちゃんに連れて来られていたので、土下座をして謝っていました。

りょうたくん(公演当日スタッフ担当)はひたすら子供達の世話をしていました。あとで酔っ払ってダッシュをしていたそうです。まりんちゃん(藍田マリン)は髪の毛が黒くなっていたので皆びっくりしていました。九谷さん(九谷保元)は目が据わっていました。ちかよ先輩(公演当日スタッフ担当)とぷーたろーさん(風太郎)は飲まずに盛り上がっていました。島田さん(公演当日スタッフ担当)はトイレにいけないので、川田さんとあたしが連れて行ってあげました。高岡さん(宣伝美術担当)はやっぱり帽子を被ってずーっとニコニコしていました。途中ずーと大竹野さんは寝ていました。起きた頃におぐりん(小栗一紅)が来てくれました。

急に雨がめちゃめちゃ降ってきたので皆でブルーシートを片付けて屋根のあるお店で飲みなおしました。電車に乗ろうとしていた時、ある工務店のリフォーム部長をしている方が、いきなり線路に下りて反対側のホームへよじ登っていきました。きっと島田さんと良くないお店に行ったのだと思います。

屋根のあるお店で飲みなおしをしている時、春生君(公演当日スタッフ担当)と、まじめそうなサラリーマンのお友達が合流しました。ちょうどマリンちゃんが帰るところだったので、マリンちゃんが注文したお茶漬けを春生君に食べて貰いました。大竹野さんはやっぱり半分寝ていました。私はイイジマさんに何か失礼な(とっても失礼な下品な事)を言ってしまい、なぜか関係の無い九谷さんにどつかれてとても痛かったです。
※1 大阪城で・・・
桜ノ宮公園だと思う・・・

※2 ××××・・・
あえて伏字とさせていただきます・・m(_ _)m

***なお、今回はたくさんの人が登場しますので、久しぶりだし、老婆心ながら( )の中に名前、注釈など勝手にいれされて頂きました。

そのA


大阪城のお花見の後、毎日忙しくお仕事をしている小寿枝さんをほったらかして大竹野さんと川田さんとあたしでまたお花見に行ってしまいました。場所はものすごく桜がきれいで膝のあたりまで桜の花が垂れ下がっていてごうかなところでしかも誰もいない穴場です。だけど何処にあるかはひみつなのです。わけは大竹野さんに直接訪ねてください。ヒントはちょっとこわいところです。

お花見と言っても近所のスーパーでごはんとビールと日本酒とチューハイを買って行っただけなのですが、とにかく桜はめちゃめちゃきれいでした。寒くなってお酒がなくなったので近くのお店に行ったらしばらくして髪の毛の少しばくはつしたおじさんがお店のピアノを弾いてモーツァルトのミニコンサートが始まりました。

ちょうどトロイメライという曲を弾いてくれたので、前のお芝居、「海のホタル」を思い出しました。その人は「下町のバッハ」と言われてる人で元ホームレスで、夢は「ホームレス100人の男声合唱団」を作る事だそうです



P.S.大竹野さんは私達とサヨナラしたあと小寿枝さんと合流してまた飲んだそうです。あたしももう一つ肝臓が欲しいです。

それからのくじら


@どうしてホームページがなかなか進まなかったのか?
答え それはあたしがパソコンでオオークションの品物を買ったり、メールが出来るようになったからです。

Aその結果どうなってしまったのか?
・答え とうとう川田さんに借金までしてガラクタなどを集め、物が増えすぎて部屋が片付かなくなりました。もちろんくじら企画にも迷惑をお掛けしています。

B今後はどうしてゆくつもりなのか?
・答え 川田さんに「とりあえず給料日まではなんにも買うな」と言われているので20日まではなるべくパソコンを見ないように努力する。

Cそんなことでいいと思っているのか?
・答え パソコンが見れるようになったおかげで昨日塚本さん(塚本修 舞台監督)の舞監日記を見ることができた。ものすごくきれいに整理整頓されているのでびっくりした。人間とその人間の作るホームページに相関関係があるのかどうか考えさせられたので前向きに善処したい。

そのB


西ノ宮で出口先生のチャリティコンサートがあり、大竹野さんと小寿枝さんと小栗さんとちかよさんとさとちゃんと良太くんと川田さんと私で聞きに行きました。先生は風邪をひいてらしてたけどすごくよかったです。さとちゃんは歌が始まる前からハンカチを出して泣く準備をしていました。CDも買って並んでサインしてもらったそうです。

帰りは夙川の桜がきれいだと言うことで夜店目当てに皆で歩きました。行けども行けども夜店が無い※1ので桜だけ見る本当の花見をしました。おぐりんが「はっとりさん」※2に連れてきてもらったお店があるというので皆で行きました。誰もお客さんがいないのでマスターがあわてて観葉植物をのけて席を作ってくれました。

「湘南風なんちゃら」とかいうフランスパンに明太子が載った料理とかを食べました。焼酎の水割りとかお湯割を飲んでいた大竹野さんと小寿枝さんは途中で、どう考えても日本酒の水割りが出てきたので、鋭くこうぎをしていました。

※1 夜店が無い・・・
昼間は並んでいたはずの屋台が夜8時過ぎにはもう一店も無くて・・・屋台の焼き鳥とビールを楽しみにしてひたすら歩いたのに・・・

※2 「はっとりさん」
あうん堂の座付き作者で演出家の杉山はるかさんの事。なんではっとりさんなのかって?

禁止


「かんにんして下さい」
昨日川田さんがパソコンで「くじら企画」というサイトをグーグルで検索していると、とんでもない映像が出てきました。「熟女シリーズのアダルトビデオ」を売っているところだそうです。ものすごくHなサイトなので、これからは「くじら企画で時々女優もやってます」と答えるのが少し怖くなった2人でした。

皆様はけっしてグーグルとかでくじら企画を検索しないで下さい。禁止いたします。以上。

唐十郎


この間紅テント?のお芝居があり、大竹野さんが唐十郎さんと一緒に※1お酒を飲んだらしい。次の日、「今日も唐十郎さんと飲むので※2川田さんと来ないか」とせっかくお誘いを受けたが、誰も多分しらない「それいゆ」という一度もお芝居をしていないチームの一員である日西ちゃんが結婚するというのでちかよ先輩と四人でお祝いをしたので結局いけなかった。残念である。

代わりに、テレビで唐十郎さんの特集※3があるので大竹野さんや海老さんが出るのではと思い、川田さんと楽しみにテレビを見た。川田が「あ、あれおぐりんちゃうか」とか、「せーか小学校や」とかいいながら興奮していた。


※1 唐十郎さんと・・・
特に知り合いってわけではないので・・飲み会に混ぜてもらっただけなんですが・・・それと「紅テント」ではなくて今は「唐組」ですね。

※2 唐十郎さんと飲むので・・・

そんな言い方でしたっけ・・?これも打上に混ぜてもらっただけなんで・・・(^_^);


※3 唐十郎さんの特集
6月7日に放送された「情熱大陸」という番組。この前の精華小学校での唐組の公演の時は唐十郎さんへの密着取材中で、観客として戎屋海老さんがインタビューされてたのを、後藤と小栗一紅が横から見ていた。その後、唐組の打上に紛れ込ませてもらったのである。そのときも、情熱大陸のスタッフがカメラを回していました。

演出


このごろは川田さんだけではなく、私も結構忙しい。なぜかというと恐ろしい事に「リサイタルホール」でシャンソンの発表会があるからである。プロの人たちも一緒に出るので、これが結構、いやかなり恐ろしい。

昨日も個人レッスンの時「藤井さんもっともっと間をとって、その気持ちになってから次の言葉を言いなさい」「お芝居と同じよ」と何回も出口先生に指導された。よくよく考えてみるとこれはくじら企画の時いつも大竹野さんに演出を受けているのとおんなじことなのだ。私は大竹野さんに出会って初めて「演出」というものを受けた。(それまでは野放しだった)

最初はソデ※1で「この音が聞こえたら5数えて出てきて」とか「ブドウを食べている間に30数えて」とか言われたが、だんだん「今セリフを言っている倍の長さでゆっくり喋って」とか言われる。できるだけ早くセリフを言い終わって一分一秒でも早くソデに隠れていしまいたい私の本能を見透かされているのだ。やっぱり大竹野さんの演出はすごい。(お世辞ではない)ちなみに川田さんは大竹野大将にも出口先生にもほとんど注意をされない。不公平である。


※1 ソデ・・・
舞台横の役者の出入り口です。たいてい袖幕が吊ってありますので、ソデと呼ばれます

関係ないけど


関係ないけど私は「おばさん〜おばあさんキラー」である。若い頃から外出するたびに「おばさん〜おばあさん」に声を掛けられる。最近

@ 昨日
玉造の駅のエレベーターの中、おばあさん「やっぱり若い人はキレーねぇ」「私なんか足が悪うなってしもうて」等など、それから駅を出るまでずっと。※1

A おとつい
大阪環状線の電車の中、私が川田さんに「あの一番下のボタン、わざとはずしてるの?」と聞いた瞬間、隣のおばさんが「うふふふごめんなさい、あんまりかわいらしかったから」それから駅を降りるまでずっと。

B さきおとつい
マンションのエレベーターの中で一緒に乗ったおばさん「あのつかぬ事をお聞きしますが ―― 」と回覧版の話をエレベーター降りてもずっと。

今までのベストスリー

@ お酒を飲みに行ったお店(ショットバー)で「東京にもお店を出すから東京にも来てくれないか」と誘われる。

A 友人宅へ行く時神戸の電車の中で尼さん二人に囲まれ「今から須磨寺に行きましょう。安徳天皇さまにお参りをしましょう」と拉致されかける

B デパートの紳士物売り場で男物のパンツを二つ持ったおばさんに「あのうちの主人にどっちが似合うと思います?」私は真剣に考えておばさんの年とか雰囲気から旦那さんのすがたを思い浮かべ、てきとーに「こっちかな」といった。


※1 ずっと。
ずっと話続けていたんですね?

再開


おとつい 「満月xxx」※1のお芝居で、皆と久しぶりに再会した。海老さんは舞台の上だったが、くじら企画の4人と、イシダはかせ、はっとりさん、ちかよ先輩、麻原○○※1と言ってはいけない劇団の人、あかねちゃん、おぐりんetc。

あかねちゃんとおぐりんは飲みに来てくれなかった。後の人たちは大竹野大将の後を追って、雨がざぁざぁ降ってきた中を途中のコンビニでビニール傘を買いながら小走りでついて行った。

「和民」だった。最初はビールで可愛く飲んでいたが、すぐにそのお店で一番安い焼酎をボトルで頼んだ。でもそれさえ空けてしまい、最後まで焼酎のおかわりをしている人々が多くいた。念のため、ちかよ先輩は可愛くアイスティ、私も可愛くオレンジサワーだった事を書き添えておきたい。安い焼酎を飲み始めたら人間半分終わりである。でも、飲食禁止のはずのさっきの劇場内でも焼酎のにおいが漂っていたのは何故だろう?永久に謎である。

ちかよ先輩と小寿枝さんは難しいコンピュータの専門用語で話していた。まるで鹿児島弁である。イシダはかせは今度イシダ博士になるためにパリ第7大学に国費留学されるそうです。皆でイシダはかせのいる間にお金を貯めてパリに行く話で盛り上がりました。川田さんは相変わらず食事中にしてはいけない話をしていました

イシダはかせも負けじと「宇宙と人体」?だったかな?の写真の説明をしてくれました。航空機事故でものすごいGがかかり、完全に破壊された人間の写真だそうですが、英語で説明文を読まない限り、それとはわからない写真です。( サミュエルベケット※2となんの関係があんの?)

はっとりさんは「あー飲み代で小遣いがなくなる」とぼやきながらも行きつけのビール専門店の話をしていました。川田さんの目が心なしか輝いていました。

P.S. 真ちゃんへ この間ブタマンのお礼にとネットオークションでケロロ軍曹のキーホルダーを見つけ、終了日に入札しようと待ち構えていたのですが、なぜか早期終了されていました。そういう汚い手があることを知りませんでした。ごめんね、もっともっと汚いやり方をべんきょうします。


※1 xxx・・・○○・・
えーっと・・xxxは動物園でいいと思うのですが。○○は・・私からもなんとも申せません。意味不明な方々、ごめんなさい。
※2 サミュエルベケット・・
以前にも話題に出ましたが、イシダはかせが研究対象にしているフランスの劇作家。
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立ち呑み屋


今日は川田さんとあたしはシャンソンの総稽古で昼からずーとしぼられていました。大竹野さんはお休みで小寿枝さんはお仕事でした。「お芝居の大切な打ち合わせ」があるので、あたしと川田さんは途中でリハーサルを抜けて京橋で大竹野さんと「お芝居の打ち合わせ」をしました。途中で小寿枝さんがやってきました。「なんでケータイに出えへんのよ」「私が来られんかっても良かったん?」「もしここじゃなかったら私、皆が何処へ行ったかわからんかったやん」ともっともな怒りをあらわしていました。
でもどうしてこの呑み屋さんだと分かったのでしょう?ものすごい勘です。

「大事なお芝居の打ち合わせ」のほかにヨコハマメリー※1さんの話とかで盛り上がりました。私と川田さんは映画を観て感動していたので実際にメリーさんと遭遇※2した事のある大竹野さんや小寿枝さんがとってもうらやましかったです。お店のおばちゃんが「もうラストです」と言ったので帰ろうとしましたが、大竹野さんはどんどんはげしいネオンの方へ歩いていきます。「あれー」といいながらあたし達は大将の後を追っていきました。

すると大将が「立ち呑み屋」さん(注:おっちゃんばっかりがカウンターでサッカーとか見ながら立って呑んでいるお店らしい)に入っていって「もう一杯だけ」と言ったので、大竹野さんが冷酒で、多分小寿枝さんも冷酒で、川田さんが「にごり」と言ったので、あたしも「にごり」と言ったら皆に止められたので、「ブラディメアリー」という赤くてキレイなお酒を呑みました。そこのお店の人が言ってましたが、「中島らもさん」とか「ワハハ本舗」の人たちもよく来ていたお店だそうです。

そこで私たちは「人間というものは他の人間の苦しみが本当にわかるのか」とか「マンデラ大統領」の話とかをまじめに語りました。とうとう私も「立ち呑み屋」に入れるくらいえらくなりました。これで本格的にくじらの仲間入りです。

P.S.楽しかったです。でも次の日気が付いてみると買ってから初めて持っていったルル・ギネスの大好きな日傘が無くなっていました。だれか黒くてシャンデリアの刺繍とビーズのついた「誰が持つねん!」と思うような傘を見つけたらあたしに教えてください。



※1 ヨコハマメリー・・
現在公開中のドキュメンタリー映画。
※2 遭遇 ・・
かつてヨコハマに住んでいた頃、何回か実際のメリーさんをお見かけしました。真っ白塗りの一度観たら忘れられないメイクと、真っ白のレースのドレスと真っ白のレースの日傘・・・その頃もヨコハマでは有名な方だったようです。
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これからのくじら


今日じゃ「ニューことぶき」で新しいお芝居の初顔合わせ(といっても皆知っている人だが)があった。川田とあたしは急いで「ことぶき」に向かった。でも途中で川田がタバコ屋さんを目で探している。とうとうタバコが買えないまま「ことぶき」に着いた。のれんをくぐるとお客さんが数人いた。

「お母さん、お久しぶりです。またお世話になります」と挨拶したら、「ことぶきのお母さん」が、川田さんに向かって「あんた、この間女優賞とったやろ。おばちゃん新聞であんたの顔写ってるの見て嬉しいてなぁ、おめでとうやで」と言ってくれたら、お客さんのうちのふたり、片っぽはだいぶ酔っている。「女優やからってお高く止まりやがって握手ぐらいしてくれてもええやろ」とかわけのわからないことを言い始めました。

川田さんはすでに2階に上がってしまったのでこの場を何とかしようと思い、「あたし、女優賞取ってないですけど、握手しますよ」と言って握手したら、隣のおじさんが酔っ払ったおじさんに「女優さんに対して失礼な言い方をするな」と怒り始めたので、知らん顔をしてあたしも二階へ逃げた。

二階に着くと大竹野さん、たけちゃん(武川康治)、くりちゃん、小寿枝さんが来ていて、ちかよ先輩も来た。少し遅れて森田さん(森田太司)も来た。真ちゃんも来た。今日は上座の方で、真剣に照明や音楽や舞台美術についてまじめな討論が行われていた。(くじら企画でないみたい)専門用語が飛び交っているのでなかなか輪に入れない。

そうだ私の隣に高岡さんが座っていていつもニコニコしているのに今日は「大竹野は○○○やねん」とか「小寿枝はちょっと黙ってろ」とかびっくりするぐらい真剣に意見を言っていた。すさまじい議論の交わされる中、発言ごとに一回の割合で「大竹野君の台本が遅いのが全ての原因やねん」という小寿枝さんの発言が光っていた。

あたしはレモンのチューハイ二杯までは座っていましたが3杯目でちょっと倒れました。あたしは薄れていく意識の中で「シリアルとかカリカリとか」「100万円とか」「サルが」とか「美術館カントク」とか「主役がまだ」とか「ネコが」とか「もうすぐ役者で復帰」とかいう単語を聞いていた。

この場を仕切っていた最年少のたけちゃんが帰ってしまってからは話がどんどんわき道に逸れていった様です。帰る時は森田さんの可愛い子供さんの話を聞いて、幸せな気持ちで帰宅しました。

P.S.ルルギネス(置き忘れた傘)次の日勇気を出して立ち呑み屋さんに行って、川田さんが聞いてくれたので無事に帰ってきました。100均で川田さんがチェーンを買って、傘とかばんをくっつけてしまいました。立ち呑み屋のマスターが外国人のお客さんにまで「シーイズフェーマスアクトレス」といい出したので恥ずかしくなって(注:この間原稿なし)皆さんお騒がせ致しました。


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6月13日(火)

「乗り物あつまれ」


と言っても昔流行した子供の歌ではない。この間「顔合わせ」の時に一番重要な部分を今思い出したので付記させていただく。顔合わせの前日はちょうどマリンちゃんのお芝居※1の日だったので大竹野さんと小寿枝さんはそっちへ向かっていた。ところが途中で大惨事※1に見舞われた大竹野さんは断念せざるを得なくなってしまった。

その夜、ベロベロに酔った大竹野さんは歩行困難になった。ダンボールをたくさん集めて売っておられる職業の方が台車を止める。ダンボールを降ろし、替わりに大竹野さんを乗せて大通りまで運んでくださった。小寿枝さんがタクシーを止めようと手をあげ続けたが眠っている大竹野さんを一目見ると皆乗車拒否をしたらしい。

困っていると一人のニッカボッカのお兄ちゃんが親切に声を掛けてくれ、自分の終電が無くなってしまうのも省みず、一緒にタクシーを止めてくれようとした。でもタクシーはよけいに止まってくれない。そこで若者は救急車に電話を掛けてくれて、救急車に乗せて立ち去ったそうだ。結局病院にとめてもらって※1事なきを得たらしい。

今日出てきた乗り物、電車、台車、タクシー、救急車。台車のおっちゃんやニッカポッカの若者がいる限り、日本の未来は明るい。


※1 マリンちゃんのお芝居・・
神原組の公演。見に行くつもりでちゃんとチケットも持って家を出たはずなのに・・・
※2 大惨事 ・・
さすがの影番もここまでしか書けなかったようだ。どうしても詳細を聞きたい人は直接本人に聞こう。なお、大惨事とベロベロには何の因果関係もありません。
※3 とめてもらって・・
いや、さすがにとめてはくれない。目を覚まさせてくれました。目さえさめていればタクシーはすぐに乗せてくれるのでした。
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6月21日(水)

「掃き溜めにくず」


今日は川田さんがお休みでおまけに給料日の翌日なので気前良く、「イタリアン食べに行こか」といわれ、ワクワクついていったらお店が休みだった。仕方なく「フレンチにしよか」と気を変えて行ったらそこも休みだった。

「もお京橋に行こか」と私が提案したが二人でしばらく考えて「やっぱり京橋は大竹野大将と一緒でないとちょっと怖い」ということになり、近くの焼き鳥屋さんに入ってごはんを食べたらイシダはかせからメールが入り、「デカルコマリーさん※1が第3ビルの前で踊るので見に来ないか」ということなので急遽北新地へ向かった。

でも誰も踊ってなんかいない。イシダはかせに聞いたらさっき終わったところだという。顔の半分がまだ白くて上半身裸のデカルコマリーさんに挨拶すると「もうちょっと前にメールくれたら20分でも40分でも時間ずらして踊ったのに」とデカルコマリーさんも残念そうだった。でもピカピカ光る目でちょっとちょっとと誘われ「ここ、ここいいでしょう」とマリーさんが横断歩道の前にかがんだので私と川田さんも屈んでみた。

「ほらここから広場へ続く水勾配でちょうど絶好のステージになってるでしょう」と彼は言った。私達は日ごろ交差点の前で屈んで地面を見たりはしないので勾配になっている事さえ気づかないでいた。少し目線を変えるだけで世界が違って見えるとしたらなんとたくさんの宇宙が存在する事だろう。人と自分を比べたりすることはなんて意味がないんだろうとか思った。ちょっとマリーさんからエネルギーを貰った。

それからイシダはかせがマリーさんたちと飲みに行くというのであたし達は別れて、京橋で飲んでいるという大竹野さんのところに向かった。京橋の居酒屋「K」に行くと大竹野さんと九谷さんと真ちゃんと知らない人が飲んでいた。前に「犬の事ム所」で制作をしてくれてた早瀬さんです。早瀬さんはくじら企画の「サヨナフ」の少年役をやっていた川田さんが大好きだそうでずーと川田さんに喋りかけていました。真ちゃんに聞くと早瀬さんみたいな人を「ショタコン」というらしいです。意味は良く分かりませんが「ロリコン」の男の人版のややこしいやつみたいです。

九谷さんはわたしのくじら日記のお花見のページを見るまで自分が私をどついたことを知らなかったそうです。雨が降ってきてお花見道具を片付けてからの記憶が無いそうです。翌日家に帰るとんなぜか頬に大きな生傷が出来ていて、腕時計が無くなっていて、皮ジャンの下に着ていた服が無くなっていたそうです。それで怖くなって両手を見て、人を殴ってないかどうか確認したらしいです。

真ちゃんはずっと前に「サラサーテの盤」というお芝居の時大事なセリフを忘れて相手役の海老さんに言わせて、「あれやったら僕がせりふ忘れたみたいやないですか」と言われた話をしていた。打上であたしが真ちゃんにマジックで「アルトバイエルンが冷蔵庫に入っていますから」と書いたので、朝お嫁さんに「何か書いてあるわよ」と読んでもらった話をしていました。皆さん、酔っ払ってもいいけど記憶は最後まで持っていてください。

そのうち小寿枝さんと栗ちゃんが合流してきました。4人掛けのところに7人がぎゅうぎゅうになってさっき出来上がったばかりの今度の作品の原稿を皆で回し読みしていると「僕さっき読んだんだ。一番先に読んだんだ。」と真ちゃんが興奮していました。彼は役者である前に大竹野さんのきつい追っかけなのです。

そこへさっきデカルコマリーさん達と飲みにいったはずのイシダはかせが合流し、いよいよ「掃き溜めにくず」状態が烈しくなりました。彼は今回のお芝居が公開されるのと入れ替わりでパリへ行くくせに「ことぶきには毎回呼んでください」と言っていた。アルコールのあるところなら何処でもいいらしい。皆、6月21日(水)の記憶はありますか?

P.S. 居酒屋「K」
関係ないけど居酒屋[K」のトイレでは「トイレットペーパーが無い」と焦ってはいけない。良く周りを見渡してみよう。天井の近くにトイレットペーパーが吊ってある。※2一体何故なのかは分からないけど多分、女の人はあんまり行かないからなのかなぁーと個人的にはそう思う。

本日の居酒屋「K」代 1700円なり。


※1 デカルコマリーさん・・
知る人ぞ知る、関西きっての舞踏家。彼は7月も水曜日に踊るらしい。興味のある方はぜひ。

※1 トイレットペーパー・・
大竹野氏いわく、「あれは掃除しやすいようにしてあるねん」だとか・・色々意見があるようだ。
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6月25日

夜のタンゴ


今日は稽古だった。庄内に行くと大竹野さんと小寿枝さんと栗ちゃんと真ちゃんと九谷さんが来ていた。8枚の出来上がった原稿を人を変えながら本読みした。それから色川武大の短編集の中から一つを選んで九谷くんがずっと読んで稽古は終わった。ことぶきへ向かったが、真ちゃんが車なので帰るという。チョコレート工場と妖怪大戦争のDVDを借りた。

残った人たちはことぶきへ行った。早速バカな話が始まった。川田さんがきちゃない話をしたからである。他にもお客さんがいるにも関わらず自分のタンゴ自慢大会が行われた。「タンゴ」というのは音楽ではない。「肥えタンゴ」とか「野つぼ」とか「肥溜め」とか地方によって微妙に言い方が変わる。ある種の溜池のようなものである。

皆の中でそこに落ちた事のある人はキムチさんと大竹野さん。もっとも大竹野さんは自らの意思でそうされたのだった。
ある日道を歩いていると「肥えタンゴ」に美しい金糸の刺繍のついたりっぱな座布団が浮いているとしよう。一体何人の子供がその上に座れるだろうと考え、実行に移すだろうか?私も自信はあまり無いが。

とにかくそのウソのようなシチュエーションで、大竹野さんは金糸の座布団に座り、そのままずぶずぶと沈み、「おかあちゃん」と言いながら家に帰ったところ、「おかあちゃん」にホースで水を掛けられたそうである。一体誰が何のために肥溜めに座布団を?考え出すと眠れない。

本日のことぶき代 一人 1700円


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7月1日

肝試し


今日はどんな稽古が行われたかは知らない。私はちょっと東京へ行っており、新大阪からことぶきへ直行したからである。ことぶきにつくと大竹野さんと小寿枝さんと川田さんと栗ちゃんと真ちゃんと九谷さんがいて、妖怪大戦争の話をしていた。ちょうどタイムリーに、川田さんの隠し子だと真ちゃんが言ってた男の子※1が、ことぶきのテレビに少し大きくなって出ていた。皆があらすじを話し始めると栗ちゃんが耳に手を当てて「オレ見るから言わんといて」と言ったので別の話になった。

シュウマイの話に始まってフナ寿司とかドリアンとかクサヤとかブルーチーズとか腐った豆腐※2とかまるで食べ物の肝試しの話になった。大竹野さんが今度大きな家※3を買ったので、皆でこわい食べ物を持ってきて、お互いに食べあうと会をしようと言うのだ。なぜわざわざ、おいしい物より高いお金を出してきわどい物を食べあうのか意味がわからないが、面白そうなのでぜひ参加したいと思う。

その日私はかなり疲れていたらしく、九谷さんに「藤井さん顔がヘンですよ」といわれ、「スッピンだからでしょう」というと「いやスッピンとか通り越してまだらに赤くなってますよ」といわれたので、ことぶきからタクシーで帰ってしまいました。次の日、片目が結膜炎になっていたので納得しました。

本日のことぶき代 焼酎ボトルキープ込み 2000円ぐらい?

P.S. イシダはかせがどうしてもくじら企画のHPの役者欄に自分の写真も載せてくれと言うのですが、総番長、いかがなものでしょうか?ことぶき出勤もするし、パリから帰ってきてもぜひ仲間に入りたいそうです。もちろんくじらのお芝居が大好きなんだそうですが。パリ公演をする時は役者として使って欲しいそうです。ご検討お願いいたします。



※1 川田さんの隠し子・・
妖怪大戦争の主人公の子が、真ちゃんがいうには川田さんに似ているそうです。このとき偶然にも映画の頃より少し成長した彼がテレビに映っていたのでした。
※2 腐った豆腐 ・・
これは多分台湾の臭豆腐(しゅうどうふ)のこと。これはすごい臭い。これを使った鍋が臭臭鍋。くさくさなべではなく、しゅうしゅうなべとお読みください。
※3 大きい家 ・・
ちっとも大きく無い上に、買った時点で築35年、シロアリにたかられていたと言う木造建築に引っ越したようだ。今年の台風で吹き飛ばされるかも知れないらしい。
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8月2日

ヒルが吸いつく


この間大竹野さんと小寿枝さんとおぐりんと若者2人が屋久島に行った。ものすごい高い山に登った時に、突風が吹いて小寿枝さんは飛ばされそうになり、それを見ていた大竹野さんは笑った※1そうである。「遭難者の碑」があったりする恐ろしいところなのに・・・きっとこの二人は仲が悪くなるに違いない。

山を降りて登山靴を脱ぐと、ヒルが小寿枝さんの足にひっついていたので「キャー」※2といって払うと血がツツツーと出ていて、それが痛くも痒くも無いそうである。ただ血が止まらなかったのだけが不気味だったようである。 「別にこれなら時々ヒルに血をあげてもいいわ」と小寿枝さんは言っていた。

大竹野さんに拠ると屋久杉※2は7メートルも直径があって「まるで神様がそこに居る」様な感じであるそうだ。色々な生命がせめぎあい、形を変えながら、あるいは倒れ、あるいは別の生命に巻き付き、すさまじく生きている不思議な光景に圧倒されて帰ってきたそうだ。まぁ途中「首折れさば」の刺身とか「とびうお」とか「鹿に食べ荒らされたラーメンなべの残り」とか芋焼酎とか様々な楽しみもあったらしいが。 とにかく栗ちゃん一家と真ちゃん一家もキャンプに行ったそうであるし、アウトドア派の多い今回の座組みなのである。

書き忘れていたが今日も真ちゃん以外はちゃんと稽古した。海老さんと森田さんと九谷さんと小寿枝さんと栗ちゃんとあたしは読み合わせをしたのだ。そしてことぶきに行った。小寿枝さんのヒルの話から始まりゾウリムシの話、カタツムリの話、げんぶ君の話、不思議な女王アリの話、環境ホルモンの話。こんな時理系の人(九谷さん)が一人でも居ると日ごろから疑問に思っている事が次々と解決できてとても気持ちのよいものである。今回は前々からずーと気になってきた女王アリの世襲制についての疑問がスッキリした。

本日のことぶき代  一人1300円

P.S. おばちゃんはこんなに安いのに帰りに小寿枝さんに1000円握らせてくれたそうである。儲ける気は全々無いらしい。



※1 笑った・・
「どうしようもない時って笑うしかないやん」ということらしい。ちなみに落ちそうになったのは九州最高峰の宮之浦岳の頂上付近。
※2 「キャー」・・
本当は「キャー」とか言わずに黙ってヒルにタバコの火を押し付けるなどするとポロリと落ちて、血も出ないって聞いてから出かけたんですけどね・・・
※3 屋久杉 ・・
屋久杉の中でもここに書いてあるのは縄文杉のこと。
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