つり橋と水車のお宿 嵐渓荘
2001年7月19日の朝ごはんのとき「どこか行きたいな」という話をしていたんです。
そしたらその日のお昼過ぎ、仕事中の私の携帯にダンナからメールが入りました。「嵐渓荘の予約が取れたよ!」

嵐渓荘は長岡から車で1時間ほど。下田村の越後長野温泉の一軒宿です。仕事を終えてからでも充分行ける距離なのです。夕方出発だから遠出はできないけれど、気軽にいけるのが嬉しいですね。

駐車場に車を止めると、守門川にかかるつり橋を渡るとそこが嵐渓荘の玄関です。
手前の建物が、本館。奥が新館です。本館は今ではめずらしくなった木造の三階建てです。
新館は部屋にバス・トイレつき、本館はバス・トイレなしということです。
私たちは今回は新館に泊まることにしました。




建物の脇を流れる小川には水車がゆっくりと回っています。
この水車と、川にかかるつり橋がこの宿のトレードマークなのです。水車の向こうには炭焼き小屋が見えます。




食事前にお風呂に入りさっぱりしたいですね。食事の時間までに軽くお風呂に入ることにしました。
お風呂は内風呂と、それに露天風呂が続いてあります。
女性用の露天風呂はそれほど大きくないけれど、お風呂のまわりに季節の花々が植えられ、とても感じのよい造りになっています。内風呂のお湯はすこし熱めでしたが、露天風呂はいくぶんぬるめで暑い季節に入るにはちょうどよかったです。
川のせせらぎを聴きながらお湯につかる・・なかなかオツなものです。
お風呂上りにはお肌がスベスベ!温泉の効果を実感できました。


私たちの部屋は角部屋で眺めがよい部屋でした。
建物の脇を流れる守門川。着いた日は雨のため水が濁っていたのですが、翌日はお天気もよく、水もすっかり澄んでいました。
木々の鮮やかな緑色。蝉の声と清流の音・・・
目からも耳からも美しい自然を楽しむことができます。


楽しみの夕食は・・・? ここは山の幸を満喫できる宿です。
春は山菜、夏は鮎や山女、秋はきのこ、冬は猪鍋・・
今日の献立にも近くの山々から集められた珍しい食材が出されます。
姫たけのこ、わらび、うるい、あざみなどの山菜、そして山女の塩焼き・・・などなど。
そして清流のきれいな水で洗った鯉の洗い。ぜんぜん臭くないの。鯉が苦手な私もおいしくいただきました。
また、牛の石焼や、かにの3色ソース合えなどどのお料理もおいしくて、全部いただいちゃいました。お腹ぱんぱん!

この日の夕食は、お部屋でなく本館の方に用意されていました。
トイレのついている新館の方がいいなと思って、今回は新館に宿泊することにしたんですが、実際は古い本館の方が風情があって素敵なんです。
確かに造りは古いんだけど、その古さがまたいいの・・・。古いといっても窓はサッシだし、エアコンも効いている不便なことはひとつもありません。
今度来る時は本館に泊まろうね・・ダンナも賛成でした。
ひとつびっくりしたことがあります。本館のこのお部屋のテレビの上に注意書きがありました。
「屋根裏にむささびが住みついています。夜になると動き出すかもしれません。」ですって・・。夜 ごそごぞ音がしたらちょっと怖いかも!
でも、むささびを駆除するんじゃなくて、共生しているところに、この宿の暖かさを感じました。


今回の旅は家から1時間ほどの小さな旅でした。
でも忙しい日常から少しの間だけでも離れて、木々の美しさを満喫できたこと、おいしい食事を堪能できたこと、温泉でお肌スベスベになれたこと。
そしてダンナとたくさんお話ができたこと・・・旅に出るとゆっくり二人で向き合うことができるので話をする時間が増えるような気がします。とても充実した時間を過ごすことができました。そして、また明日からがんばろう!と思うのです。

嵐渓荘さんのホームページはこちらです。(←これがけっこう笑えるHPなの。「女湯の悲劇」は是非見ていただきたいですっ


おまけ
夕食に出たから〜いお味噌がとってもおいしくて、次の日売店で買ってきました。きゅうりにつけるといくらでも食べられます。もちろんご飯にもよく合うの!私たち的には大ヒットでした。
山菜がふんだんに使われた前菜の数々
鯉のあらい、山女の塩焼き、山菜の天ぷら
シメの鮎ご飯とじゅんさいのお吸い物