スパイ・バウンド
仏。監督・脚本 フレデリック・シェンデルフェール。主演 モニカ・ベルッチ。
実際に起きた虹の戦士号爆破事件を元にした映画。
フランス対外治安総局が工作員ジョルジュに命じ、他に4人の仲間と共に武器商人の船を沈めるよう破壊工作。無事任務を遂げた後、仲間の一人、リザが麻薬所持でスイス空港で捕まる。誰かがしかけた罠。機転をきかせ難を逃れたジョルジュは真相究明に乗り出す。
モニカ・ベルッチが主役のように宣伝してますが、どうもヴァンサン・カッセルの方が主役っぽいです。話も彼中心ですし、登場シーンも多い。モニカ・ベルッチは映画が始まって約15分くらいしないと登場しません。この二人の主演と言えば、自分はやっぱり「ドーベルマン」が最高だと思います。「2」が出来ないかなぁ。傑作。
で、この「スパイ・バウンド」と言うと、そんなには面白くはない、かといってつまらない訳でもない、差し障りのない映画です。
話が盛り上がりがないのが難点。ヴァンサン・カッセルの活躍はよかったのですが、どうもアクションが中途半端。リアルな恐怖が伝わりそうなのに、拳銃ぶっ放したり、自動車を横転させたりと派手なアクション。これはいらない。最初のシーンももっと地味にやった方が、絶対非情のスパイぶりが強調されると思うのですが。盛り上がりがないのなら徹底的にリアルにした方がいいはず。
実際の虹の戦士号事件の犯人の顔、まったくモニカ・ベルッチではないところががっかり。まぁ現実なんてそんなものか。あんなスパイなんて目についてしょうがない。

THE JUON 呪怨
米。監督 清水崇。主演 サラ・ミシェル・ゲラー。
交換留学生のカレンが介護ボランティアできた先、寝たきりの老人、2階の押入に何かがいて。
ヒット作のハリウッド版リメイク。仕方はないのですが、どのネタも一度見た物ばかり。でもわかっちゃいても、てな感じでとても怖かったです。
外人の目から見た日本、というのが斬新。自分は思いっきり日本人のくせに、異邦人になったような感覚が楽しめました。
時間が終わりに近づくと、まだ見ていたい、と思い、できたらすぐに「2」を作ってもらいたいです。

一緒に見た人の感想「日本版よりさらに怖くなっていた。もう当分ホラーはいい。こりごり。怖い★★★★★」

マシニスト
スペイン=米。監督 ブラッド・アンダーソン。主演 クリスチャン・ベール。
一年間眠っていない男。彼のまわりで奇怪な現象が起こり始める。誰かが残していく自室のメモ、いるのに誰も知らない同僚、誰が仕組んでいるのか、それとも皆グルなのか、男は誰が自分を陥れようとしているのか探る。
あんまり面白くなかったです。これで終わり?って感じでした。映像は凝っています。クリスチャン・ベールも激やせで熱演。でも主人公に肩入れできないというか、どうも自分は共感出来ず、話の筋を追うだけに終始してしまいました。で、ネタばれになるのでこれ以上は書きませんが、その話もさほど面白くない、という具合です。
実際にクリスチャン・ベールが同僚にいたら迷惑。速攻でクビ! 誰かの陰謀だ、と疑心案気、でもお前のような男をだれが陥れようとしているのか、その勘違いぶり、大物と思ってる主人公の行動がハナにつきます。このバカ主人公が見ていてイライラ。大騒ぎするたびにまたかよ、と見ているこっちはうんざりです。

一緒に見た人の感想「見終わった後はがっくりだったけど、あとで思い返すと映画としてはおもしろみに欠けても、シミュレーションドラマとしてみれば仰々しくなく、よかったかも。一年間眠らなければ、眠っていないと思いこめば、人間はああなる、そんな気にさせる★★」
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