アウトロー
1976年米。
監督・主演 クリント・イーストウッド。
アメリカ、ミズーリ、南北戦争の時に北軍・テリル大尉に家族を殺されたジョージー・ウェールズ。復讐を誓い、旗色の悪い南軍ゲリラに身を投じるが、その南軍ゲリラも投降してしまい、一人抵抗を続ける。逃亡をつづけていると、彼が望んだ訳でもないのに仲間が増えていき、たどり着いた牧場で仲間と家族同様の生活をしていると、追っ手のテリル大尉がやってきて最後の対決を迎える。
けっこう面白かったです。大河ドラマをみているか、それともロード・ムービーを見ているような気になります。
アクションは正直ゆるゆるですが、この話が面白く、最後まで見てしまいました。
出会いと別れ、主人公の再生の物語で、一人のアウトローであった主人公は、実はひとりぼっちではなく、他の人に助けられ(助けて)、関わり合いをもちながら生きていく、ゆったりとしたテンポでのドラマ。
南軍ゲリラの青年と隊長が特にいい味を出しています。
自分はよく知らないのですが、劇中に使われている銃器などは凝っていて、時代考証もしっかりしているらしいです。よく見るコルト・ピースメーカーではない。雷管式で銃弾の詰め替えは手間どうと、ぴあシネマクラブには書いてありました。

ソンドラ・ロックがちょっとおかしい女の子の役ででてきます。見た目も白子のようで、目つきも気味が悪く、高ポイントの演技。「ガントレット」とはずいぶん違うなぁ、と自分は思いました。

アルファヴィル
1965年仏。
監督 ジャン=リュック・ゴダール。主演 エディ・コンスタンティーヌ。
舞台は1984年。惑星都市アルファヴィルに、フォン・ブラウン教授暗殺指令を受けたスパイ、レミー・コーションがやってくる。このアルファヴィルは大型コンピュータに管理された社会で、人間は感情を持つことを禁じられていた。
自分はウルトラセブンの「第四惑星の悪夢」という回が好きで、それがこの「アルファヴィル」に影響を受けている(確かにそう思われる箇所・雰囲気があった)、と何かの記事で読んだことがあったので、いつかは見たいと思っていました。
このDVDを買ったのはもう1年も前の事ですが、今回ようやく最後まで見ることができました。
なぜすぐ見なかったかというと、この映画、非常に眠くなり、おそらく催眠電波がでているのかと推理しているのですが、途中で何度も断念、もうはじめのホテルのシーンから退屈退屈、ゴダールの映画は他に「勝手にしやがれ」と「気狂いピエロ」(なんで「気違い」と書かないんだろう?)しか見てないのですがどれも眠くなり、その中でも一番の強烈な睡魔で、見るのに一年もかかってしまいました。
今回も眠くはなりましたが、途中からその退屈なテンポにもなれ、終わり頃には案外面白い映画なのかも、と思うようになりました。今となっては「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」なんかより、この「アルファヴィル」の方が断然面白いと思っています。
それにしてもゴダールはアクション・シーンが下手。それともねらいなのか、これが芸術なのか、ちょっとインテリぶっているようなところが鼻につきますが、たまにはこんな映画もいいかもしれません。
1年も見るのに時間をかけた自分が言うのもなんですが、けっこうオススメです。はじめの30分さえクリアできたら、残りは面白く見ることができます。

いぬ
1963年仏。監督 ジャン=ピエール・メルヴィル。主演 ジャン=ポール・ベルモンド。
出所をした強盗犯が裏切り者を捜し、友人を疑り、ついには友人を殺害しようとする。
フィルム・ノワールの傑作。とてもよかったです。
自分が見ながら思ったことは、
○モーリスがミスター・ビーンに似てる。
○地下鉄のドアが手動。
○車のシーンのはめ込み合成がちゃっちい。
○カメラの360°パンがある。
○ジャンが語りすぎ(説明しすぎ)。
○2CVが走ってる。
○給油してる最中に煙草を吹かしている。
といったところです。
ラストはかなりおまぬけな展開ですが、アクションシーンがシャープ。
いい映画でした。

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