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呪怨2 |
監督 清水崇。主演 酒井法子。
自分は1作目の方が、はじめてとういこともあり怖かったです。
劇場版2作目の本作はちょっととばしすぎ。もうすこしスローにしてくれたほうが恐怖にひたれたかも、と思いました。
話は前作同様、伽椰子が家に関係した者、さらにその人に関係した人を殺しまくる、伽椰子はある意味平等主義者で、だれかれ性別も年齢も身分も区別なく殺しまくる、大殺戮ホラー。
今回も時間軸の解体がおこりまくりで、その構成はとてもよかったです。
自分が今回一番怖かったのは、運転席の足下にもぐりこんだ俊雄くんが、車のハンドルを握っているところです。
夜中、一人で車を運転しているとその光景を思い出しちょっとびびりました。
俊雄くんといえば、彼は母親に見捨てられたのかどうなのか心配です。次作が待ち遠しいです。
池袋で見たのですが、見終わったあと、テレビでよく流れている一般人参加のCM撮りが行われていました。自分も出たかったなぁ。
評価。
面白かったけど、何度も見る物でもないので1回で十分。
一緒に見た人のコメント「怖かった。1作目よりもこっちのほうが怖い。怖かったのは振り子のところと、かつらのところ。伽椰子の芸域の広がりもよかった。でもなにより一番怖かったのはのりピーの老け具合★★★★」 |
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28日後 |
イギリス。監督 ダニー・ボイル。主演 キリアン・マーフィ。
面白くないです。
印象はこじゃれてる、しょぼい、のふたつです。
感染すると凶暴になり、誰彼かまわなく殺し合うようになる症状がでるウィルスが、イギリス本土に蔓延。
主人公は交通事故で入院、目覚めてみると誰もいない。眠っている間にウィルスのせいでほとんどの人が死滅したあとだった。
主人公は「HELLO」と呼びかけながら人間の姿が見えない街をさまよう。
この主人公が気に入りません。
後半スタローンのランボー並の大活躍。そんなわきゃないだろう?としらけます。
設定も疑問。感染者が連れ立って主人公たちを襲いにくるのは変。感染すると見境なく殺し合いをはじめるので、感染者同士で死滅してしまうはず。
感染者は感染者以外におそいかかる、とは映画内では説明してないので、おかしいです。
おかしい、というかそれを言ってしまうとこの映画の存在自体がとんちんかんで、脱力感いっぱい、褒めるところのない、すくいようがない映画です。あっ、あった。「英雄」よりはまだまし(何がだ?)。
エンドロールが流れた後、アナザーバージョンのエンディングも流れるのですが、どっちもどっちでくだらないです。
「殺しが静かにやって来る」「ドクター・モローの島」のような、別のエンディングの妙味はありません。
しかし映画館はこんでたなぁ。
立ち見もいました。なんでこんなに人気が?
なーんてこと言ってる自分はなぜ見たか?
言い訳しますと「座頭市」が夜の回まで満員で他に近所で何かやってないかと、この「28日後」に迷いこんでしまったのです。
一緒に見た人のコメント「わりとよかった。映像がきれい。エンディングはふたつもいらない★★」
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座頭市 |
監督・主演 北野武。
待望の座頭市復活。映画自体も期待を裏切らない出来。大満足でした。
とある宿場町に市がたちよる。同時期に浅野忠信扮する凄腕の浪人、旅芸者の姉妹が町で敵対するヤクザにからみ…
話はグランドホテル形式で、それぞれが主役に近い形ですすみます。
この話のリズムが見事。回想シーンも「これから回想シーンですよ」と観客に分からせるよくある手法、オーバーラップなどを使いません。説明っぽい場面を削るのはもちろん、あってもいいような場面もさえも時には省いてあります。北野武監督は省略の仕方が上手いです。この省略法のおかげで、映画は俳句のようなリズムを積み重ねていきます。
自分は勝新太郎の座頭市の大ファンなのですが、たけしの座頭市も別のオーラがでていて、大変良かったと思います。
才気がすごい。天才なのかも。それと映画を深くわかっているのが伝わってきました。センスもあるのだろうけど、それだけでなくかなりの本数、映画を見ているはずです(そして研究している)。
殺陣は見応え十分。アクションはスピードが命です。「マトリックス・リローテッド」の一番の不満点はそこです。クンフーのシーンがのろい! この「座頭市」は素晴らしかったです。特に賭場でイカサマをしたヤクザの腕を切り落とすところが出色でした。
映画の題名は「座頭市」ですが、主人公のことを「市」と呼ぶのはオープニングにでてきたヤクザ者だけで、本人は名乗りもせず、まわりの登場人物もあとは「按摩さん」で通しています。勝新の市とは別人かも、盲目の居合い抜きの達人という共通項をもっているだけで、続編でもなんでもなく、全く関連のない映画なのかも、しかも終盤掟破りのネタ振りがあり、座頭市ファンとしてはそれはないだろう、と思っていると最後には一安心、かなりの幸福感にひたれまんまと映画にのせられました。
のせられたと言えば物語の仕掛け、黒幕探しにもひねりがあり、上手い、の一言。
物語、役者、演出、アクション、すべてが高度にかみあった時代劇の傑作。北野武の最高傑作。
娯楽を意識したため肩の力がぬけたのか、それとも娯楽だけど自分のカラーをもりこもうとしたのか、絶妙なバランスの映画です。
評価。
もう1回劇場でみたいけどDVDがでるまで我慢。
一緒に見た人のコメント「面白かった。痛そう。音が痛そう。浅野忠信との対決はあっけなさすぎ。タップの場面がいい。芸人姉妹の姉さんがそこでも仏頂面。スマイル不足★★★★★」
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