華麗なる対決
1971年。仏・伊・西独。監督 クリスチャン・ジャック。主演 ブリジット・バルドー。クラウディア・カルディナーレ。
西部劇コメディ。盗賊団の5人姉妹、頭目のブリジット・バルドー。牧場主の娘、下には4人の弟たちをもつクラウディア・カルディナーレとの油田をめぐる対決。
このDVD、会社のH先輩から借りたのですが、同じ時期に出た「女ガンマン・皆殺しのメロディ」の方が面白いでしょう? と思い、それほど期待にしなかったにもかかわらず、見たら意外や意外、かなり面白かったです。
最初の鉄道の犬のシーンが最高。ゲラゲラ笑いました。そのほかにも登場人物たちが愛すべき人物たちで、話もふくめて見ていて心がなごむ映画です。
自分はブリジット・バルドーよりクラウディア・カルディナーレの方がかわいいような気がします。
他にも「刑事」「山猫」「ウェスタン」に出ているとパッケージに書いてありますが、「山猫」以外は未見。「山猫」も昔にテレビでみたきりでまったく彼女を覚えていません。

アリスのレストラン
1969年。米。監督 アーサー・ペン。主演 アーロ・ガスリー。
本人自身が主演している自伝ドラマだそうです。自分はアーロ・ガスリーなる人物をしりませんでした。フォーク歌手だそうです。
ドラマは1965年、アメリカ。ヒッピーたちの暮らしぶりを描いています。
学校をドロップアウトした主人公は、教会を買ったレイ&アリス夫妻のところに転がり込みます。映画を見た限りではよくわからないのですが、レイという男は資産家らしく、仕事熱心ではないのに、金回りはいいです。アリスはレストランを開きます。
教会に住む、というシチュエーションがうらやましいです。自分も住んでみたいです。レイの愛車は名前は知りませんが押し出しが強く、インパクト大。アーロの愛車はワーゲン・タイプ2。アーリー・タイプとか呼ばれている奴で、分割フロントウィンドウがかっこいいです。アーロは車はかなりいい趣味です。お金はないくせに。
レイはただの寂しがり屋のガキ大将のように見えます。アリスに「仕事に縛られるな」とか言って遊びに行こうとしたり、幼稚なことこの上ない、自分が同僚ならとっくにヤキを入れること間違いなしの男。
彼のとりまきのヒッピーどもも、自分には怠け者にしか見えません。当時実在した彼らは、今頃なにをしているのだろう?
意外と社会に適応してビジネスマンになっていたり、あるいはそのまま乞食にでもなってるのかな?
今のアメリカは非常に下克上意識のつよそうな国なので、のんべんだらりとしていたらすぐクズ扱いだろうに。
映画はもっと退屈かと思ったらこれがけっこう面白く見られました。
なんと、吹き替え版とオリジナル版の2本が収録されているふとっぱらな構成なので、まずは自分は吹き替え版を見て、次にオリジナル版を見ました。
吹き替え版は36分カットして75分。かなり省略をしていて分が悪いのですが、字幕ではウッディが父親と説明をしてくれないので、吹き替え版も劣っていることばかりではありませんでした。

サマータイムキラー
1973年。仏・伊・スペイン。
監督 アントニオ・イサシ。主演 クリス・ミッチャム。オリビア・ハッセー。
凄い映画。70年代ファンなら必見です。70年代のにおい充満、というか炸裂!
父親を殺された過去をもつ青年。彼の仇討ち。3人殺して残る一人に失敗して、正攻法(殺しにそんなものがあるならですが)ではだめだと、その標的の娘を誘拐しておびき寄せる。計画のわりには作戦があるんだかないんだか、その計画の思いつき自体も、すべてがアバウト。すごくゆるいノリ。娘、オリビア・ハッセーもゆるゆる、恋に落ちてしまう、青年を追ってきた刑事も、これまた何が彼の中で起きたのか、急に二人に同情的になり、このバカップルの逃亡を手助けしてしまう。
もう話を思い出しても、アクションも、登場人物も、すべてがどうかしてしまったのか?病気?症候群?絶対頭がおかしくなってしまった映画です。とにかくゆるい。ゆるいとしか言いようがありません。
でもってこの映画の魅力はそこにあります。

車好きなら、出てくる車を見てるだけでも飽きません。ナローポルシェの豪快な走りも見られます。あのナローポルシェ、ただの社長秘書ごときがよく所有できたもんだと思っていたら、あの女は愛人でした。それはよしとして、クリス・ミッチャムの金の出所、資金源が明らかにされていません。まぁ、こんな映画だから、まじめに考えるだけ無駄かもしれませんが。

オススメ。オリビア・ハッセーもかわいいです。
愛すべき映画。
(2004年10月)
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