片目と呼ばれた女
1974年スウェーデン。主演クリスティナ・リンドバーグ。
子供の頃老人に性的虐待をうけトラウマとなり口のきけなくなったヒロイン(字幕にはMadeleine、マデリーン?)。トニーという男にだまされ薬漬けにされ、両親と引き離され売春をさせられる。両親はトニーがヒロインになりすました手紙を読んで服毒自殺。ヒロインは空手、射撃、運転を習い始め、同僚のサリーが殺されたのをきっかけに復讐を開始する。
秋葉原のラジオ館で買ったものです。輸入DVD。残念ながら日本ではソフト化してません。「キル・ビル」のエルドライバーの元ネタになった映画で、どうしても見たかったので入手しました。
したがって日本語字幕はなく、音声は英語/スウェーデン語、字幕は英語のみ。仕方がないので音声を英語にして、まぁ語尾くらいしか聞き取れないのですが、英語字幕を頼りに、これも文章を読んでる途中でぱっぱと切り替わってしまうのですが、なんとか見ました。
ヒロインは口をきかないので台詞が他の映画と較べたら少なく、映像だけ追っても話の内容はわかりました。2度目はノートに読み切れなかった箇所を一時停止で書き付けていき、辞書を引き引きどうにか理解。
見た感想は、この映画は大傑作だ、ということです。無理して買ったかいがありました。
中身はすさんでいて、あまりこれを大好きというのははばかれる類の映画なのですが、見て損はない衝撃作だと思います。
ヒロインも良かったですし、後半、ヒロインと共に映画自体もさらに荒涼としてくる、暴力映画。SFチック、シュール、エモーショナル。
H.Gルイスの映画にも似ていて、「タクシードライバー」風味でもあり、ブニュエルぽくもあり、後半は「マッドマックス」のようでもあります。
多分、日本でのソフト化は無理?かなぁ。
題名も「THRILLER」より「THEY CALL ONE EYE」の方がいいと思うのですが、どっちが原題? DVDに封入されている紹介文を読むとU.S.タイトルが「THEY CALL ONE EYE」と書いてありました。
あーあ、英語が出来たらなぁ、もっと簡単にこの映画を見られたのに。他にも日本では発売されていないソフトがあるので、英語が出来る人がうらやましいです。

サイレントフルート
1978年米。監督 リチャード・ムーア。主演 デヴィット・キャラダイン。
武術の奥義の書かれた「永遠の書」をもとめる若者コード、彼を導く盲目の男、コードは第一の試練、第二の試練を乗り越えていく。
だいぶ貧乏くさい映画です。しょぼい。それが世界観からなのかたんに予算の都合なのか、コードもそんなに試練と言うほど苦難を乗り越えたり、成長もしてない、伝わってもこないし、なんだか禅問答のような内容もいまいちぴんときません。
そんなにはつまらないという訳ではありませんが、もう少し期待していたので自分は肩すかし。

アリスの恋
1974年米。監督 マーティン・スコセッシ。主演 エレン・バースティン。
平凡な主婦アリスは夫が交通事故で死亡してのをきっかけに子供の頃からの夢だった歌手になろうと故郷モンテレーを息子とともに目指す。
最初はつまらないなぁ、と思ってみてました。プライドだけは高い中年女、騒がしく、かなり自己中な行動、それが旅の途中、トゥーソンについてからが俄然面白くなり、最後は幸せな気分に。
中年女と思ってみても自分より年下の35才、自分を振り返ってみても彼女のいたらなさを非難できるほど出来た人間でもなし、そしてそんな彼女が彼女なりの幸福を手にするまでの一悶着、さすがマーティン・スコセッシ、でも「ならでは」とまでは思いませんでしたが、佳作。
キャストの名前のとこにジョディ・フォスターがあるのでびっくり。オードリー役。まるで男の子にしか見えない女の子役。
劇中、アリスがウェイトレスをずいぶん蔑んだ職業のように扱ってます。アメリカではそうなの?
他の映画でもそうなのですが、アメリカ人は売り子とかをバカにしすぎ。職業に貴賤なし、これはアメリカでは通用しないみたいです。って日本も建前だけ、かなぁ。
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