第三話


兎の道は、日当たりの良い、ただ枯れ草を両側に倒しただけの道です。
たまに、道に糞が落ちていたりして、狸とは全く違った道です。
兎の道は、辿っていくほどの魅力も無く、例え辿ったとしても
すぐ無くなってしまいます。

ハッキリとした道を見つけ、良く通る道だと思って辿っていくと、
その先に簡単な罠が仕掛けてあったりしました。
罠と言っても、木を曲げて、輪にした針金を吊り下げてあるという物。
そこを通る兎が輪の中を通ろうとして引っ掛ると、止めてあった棒が外れ、
木が跳ね上がって兎を上に吊り上げるという簡単な物でした。
この後猟犬と兎との駆け引きへと続きます。


次回は兎と猟犬のお話です。

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