夢惑う世界・昆虫たち 昆虫の散文<木漏れ日> 昆虫燦々 |
カスリタテハ属 Hamadryas | |||||||||||||||||||||
2001年8月21日 森みつぐ 新熱帯区の中南米に生息するカスリタテハは、翅の模様が和服の絣に似ているので、名付けられたのだと思われる。その昔、名付けられた和名は、なんと優雅なものが多く、命名者の感性の豊かさが感じられる。この絣模様は、翅のみならず体中を被っている。
このカスリタテハは、木に止まるときは、必ず下向きに止まる。木に止まっていれば気付かないで素通りするのだが、翔び立ってしまうので気付いてしまう。また、カスリタテハは、縄張りを持っているため、2匹でカチカチと音を立てながら空中戦を繰り広げたりするので、居場所が分かってしまう。しかし、同じ木に2匹以上が止まっていることがある。これは、雄が一匹で、後は雌なのだろうか。
カスリタテハは、鮮やかな模様に感じられるが、意外と地味な模様である。似たような種類が多くて、持ち帰って調べないと初めて掴まえた種類かどうかが分からないことが多い。体形は、空中戦を繰り広げる割には、華奢に感じる。 ベネズエラのエル・ドラードに行ったとき、採集場所を求めて川の辺に来た。1軒の民家の庭を横切ろうとすると、頭上でカチカチと音がする。1本の木を巡って数匹のカスリタテハが縄張り争いをしているのである。見晴らしのいい木は、その木を除いて周辺にはなかった。
薄暗い林内を |
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昆虫図鑑2.3.2 チョウの館カスリタテハ属を、ご覧下さい。
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