夢惑う世界・昆虫たち 昆虫の散文<木漏れ日> 散文・昆虫たち
夢惑う世界散文・昆虫たち105
209 ベレキンティアヒメフクロウチョウ
(フクロウチョウ科ヒメフクロウチョウ属) Opsiphanes berecynthia

 スリナムの奥深くは、緑豊かな森林に覆われている。ただ残念ながら、そこまで辿り着くのも大変なので余り無理をせずに宿泊施設のある町に泊まるのがいい。ザンデルは、内陸で宿泊施設のある唯一の町かも知れない。
 薄暗い森林内は、湿地でぬかるんでいるので歩ける場所は限られてくる。そんな中を行ったり来たりして歩いていると、ちょっと大きなタソガレジャノメが歩くのを遮るように横切って倒木の枯れ枝に止まった。ちょっと網の振りにくい場所だったが入ってくれることを願って振った。

  ベレキンティアヒメフクロウチョウ♂表   ベレキンティアヒメフクロウチョウ♂裏  
(オス表) (オス裏)開帳 82mm
Fig.209s ベレキンティアヒメフクロウチョウ(スリナム、ザンデル産)
210 sp1フトヒメゼミ
(セミ科フトヒメゼミ属) Tettigades sp1

 アルゼンチン、パタゴニア地方のサパラに行ってきた。風が強く荒涼とした土地であることは、確かであった。砂地で雨の量も少なくなると仕方ないかも知れないが、歩き廻った結果、不毛の大地とは思えないほど、素敵なところであった。
 至る所にいる茶色っぽい毛虫を踏み付けないようにして砂の上を歩いていると、何処からともなく虫のみたいな音が聞こえてきた。抑揚があるから、確かに虫である。良く聴いていると、セミみたいだ。探しているとクサゼミくらいのセミが、キク科植物に止まっていた。

  sp1フトヒメゼミ  
(オス)翅端長 31mm
Fig.210s sp1フトヒメゼミ(アルゼンチン、サパラ産)

Copyright (C) 2010 森みつぐ    /// 更新:2010年11月28日 ///