低山地の林道脇には、ヤシやバナナが植えられていて、熱帯雨林という様相ではない。そんな林道の脇に、花を咲かせている木があった。ミナミコモンタイマイが樹上を旋回している。マダラチョウの仲間も、よく吸蜜に来ていた。その木の下で獲物を待っていたが、なかなか来ない。“ちょっと、喉を！”と思い、バッグに手を掛けようとしたとき、頭上に白いのが見えた。“あっ！カザリシロチョウだ！！”すかさず網を手にして、少しジャンプして掴まえた。

　白い小形のツマアカシロチョウが小径を行ったり来たりと忙しく翔び交ってゆく。そんな中にオレンジ色のチョウが同じような場所を翔んでいる。最初、モンキチョウの仲間かと思っていたが、どうも違う。もしかしたらボツワナで採ったウェスタツマアカシロチョウの仲間かと思い、そっと近付くが、私と同じく？神経質みたいで、すぐ遠ざかってしまう。