夢惑う世界・昆虫たち 昆虫の散文<木漏れ日> 散文・昆虫たち
夢惑う世界散文・昆虫たち146
291 オステリアイチモンジコムラサキ
(タテハチョウ科イチモンジコムラサキ属) Eulaceura osteria

 ベトナム北西部の町ラオカイは、ハノイから240kmの距離にある中国との国境の町である。
 駅前から駅の反対側にある山へと行った。小高い丘みたいなところであり、太い竹が茂ってもいた。前翅に白い帯のあるヒカゲが、葉っぱの上に陣取っているのを多く見かけた。”何かいないか?”と山道をゆっくりと歩いていたら目の前の葉に、一匹のチョウが翔んで来て止まった。カメラを向けようと考えるもなく、網を振っていた。

  オステリアイチモンジコムラサキ♀表   オステリアイチモンジコムラサキ♀裏  
(メス表) (メス裏)開帳 63mm
Fig.291s オステリアイチモンジコムラサキ(ベトナム、ラオカイ産)
292 マルシアスルリフタオシジミ
(シジミチョウ科ルリフタオシジミ属) Pseudolycaena marsyas

 ブラジル南部から大西洋側に走る山脈の片隅に、今回行ったイグレジーナの町がある。
 町中から山へと向かうが、牧場がずっと広がっている。そんな牧場の間の道を歩いてゆくと、小さな渓流のある場所があった。天気が良くてオオキチョウの仲間たちが翔び交っている。ふと見ると緑色に光るチョウが翔んでいる。“ミドリシジミみたい!”そのときは網を振ることができなかったが、後でまたやってきたので掴まえた。青い翅のルリフタオシジミだった。“陽が当たると緑色に見えるんだ!”

  マルシアスルリフタオシジミ♀表   マルシアスルリフタオシジミ♀裏  
(メス表) (メス裏)開帳 48mm
Fig.292s マルシアスルリフタオシジミ(ブラジル、イグレジーナ産)

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