散文・昆虫たち２

散文・昆虫たち２

３　セグスグッタタハンミョウ（ムツモンミドリハンミョウ）

（ハンミョウ科ハンミョウ属）　Cicindela sexguttata

　ジョージア州北部のダルトン郊外で、採集をしていた。アメリカ南部ジョージア州の夏は、なかなか暑い。小さな森林内の小径は、あまり歩き廻るほどの距離もない。そして、すぐ近くを鉄道が走っている。

　翔び交っているチョウも、あまりいないので道端を歩き廻っているハンミョウはいないかと探したが、何もいそうにもない。近くの叢には、ジャパニーズ・ビートルことマメコガネが、しっかりと居着いていた。”もう日系何世なのだろうか。”なんて考えながら、ふと立ち止まり足元を見ると・・・。







	体長　１３ｍｍ

	Fig.3s　セグスグッタタハンミョウ（アメリカ、ジョージア州ダルトン産）

４　ポエブスウスバアゲハ（ミヤマウスバシロチョウ）

（アゲハチョウ科ウスバアゲハ属）　Parnassius phoebus

　カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州の南部ヴァーノン近郊の山は、伐採木を運び出すための林道がずっと奥深くまで続いていた。日帰りで歩くには、とうてい最終地までは辿り着けそうもない。

　長い道程を歩いてきて、そろそろ引き返す時間かなというとき、右側の崩れかかった崖から上昇気流に乗って白いチョウが現れた。７月も中旬を過ぎると、既に遅い発生時期なので翅は、もう充分傷んでいる。赤い斑点のあるウスバアゲハは、初めてだったので、とても嬉しかった。







	（メス表）		（メス裏）開帳　６８ｍｍ

	Fig.4s　ポエブスウスバアゲハ（カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州ヴァーノン産）