散文・昆虫たち３３

散文・昆虫たち３３

６５　コエレステホシモンセセリ

（セセリチョウ科ホシモンセセリ属）　Phareas coeleste

　イツニの町から、砂地の道を１時間半は遠いが、森林性の昆虫は、ここにしかいない。今度、イツニに来て歩いても、同じ場所に辿り着けるかどうかは分からない場所にある。

　林内に入って、まもなく近くの葉っぱからチョウが翔び出した。薄い紫の地に、白い大きな斑紋が美しいセセリである。敏感なセセリ、逃がすまいと、そっと・・・。

６６　パッセリニイホシボシツノカナブン

（コガネムシ科ホシボシツノカナブン属）　Amaurodes passerinii

　ちょっとどんよりと雲が立ち籠めている朝である。ジンバブエ東部のムタレ郊外にある閑散とした高級住宅街の大きな道を歩いていた。

　前方に黒い物が落ちている。近付いてゆくとそれは、脚を天に向けてばたつかせている甲虫だった。立派な角が見える。“アフリカに、こんなカブトムシがいたっけ？ラッキー！！”掴まえてみると、それは黄色い斑点のあるごっついカナブンだった。“うわぁ！これぞアフリカ！”







	（オス）体長　３２ｍｍ

	Fig.66s　パッセリニイホシボシツノカナブン（ジンバブエ、ムタレ産）