夢惑う世界・昆虫たち 昆虫の散文<木漏れ日> 散文・昆虫たち
夢惑う世界散文・昆虫たち42
83 クサントクレスドクチョウ
(タテハチョウ科ドクチョウ属) Heliconius erato

 エラトドクチョウは、新熱帯区に広範囲亘って生息しているドクチョウの仲間である。数多くの変化に富んだ型を持つドクチョウの仲間で、特に多くの型を持ち、生息地域によって地色の黒を除き、様々な斑紋色彩呈している。
 ここに示したエラトドクチョウは、ボリビア・アンデス中腹にて林道脇の叢上を翔んでいた。エラトドクチョウを初めて見たのは、中南米への初めての旅行でメキシコへ行ったときである。そこには前翅に赤い帯のある黒っぽいエラトドクチョウが、翅をひらひらと震わせながら木々の間を縫うように翔んでいた。

注)エラトドクチョウかと思っていたら、クサントクレスドクチョウであった。似たのがいろいろいて難しい。

  クサントクレスドクチョウ♂表   クサントクレスドクチョウ♂裏  
(オス表) (オス裏)開帳 76mm
Fig.83s クサントクレスドクチョウ(ボリビア、コロイコ産)
84 トランスワアレンシストゲムネハネナシコオロギ(トゲムネハネナシコオロギ)
(コオロギ科トゲムネハネナシコオロギ属) Enyaliopsis transvaalensis

 ゾンバは、ゾンバ山のにある町である。ゾンバ山は、山の上は平坦になっていてホテルも建っているため、町からずっと道が続いている。
 今日も時間が許す限り上り、そして、てくてくと下ってきた。その途中道端に大きなコオロギがいるのに気が付いた。近付いても逃げたりしないので、手で掴むと首の辺りから液体が勢いよく飛び出してきてTシャツにかかってしまった。手にも当然かかったのだが、その後、これらは何も変化がなかった。”これって何!?”

  トランスワアレンシストゲムネハネナシコオロギ♀  
(メス)翅端長 34mm
Fig.84s トランスワアレンシストゲムネハネナシコオロギ(マラウィ、ゾンバ産)

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