散文・昆虫たち５６

散文・昆虫たち５６

１１１　オリバズスアゲハ（オリバズスルリアゲハ）

（アゲハチョウ科アゲハチョウ属）　Papilio oribazus

　アンボディナモンタナ近くの丘は、下側には水田があり民家があり、トンボがいる。中間は、乾燥した場所が続くが、上層は、また木々も増えチョウも多くなる。更に上は、また乾燥した場所になるがその先は分からない。ひょっとしたら原生林が広がっているのかも知れない。

　水田を越えて少し入るともうルリアゲハが翔んでいる。径に出来た小さな水の流れには、数匹のルリアゲハが吸水にやってくる。色気を出して全部を一気に採集してしまおうとすると、全てを取り逃がしてしまう。二兎追う者と言うよりも、欲ボケは損をする。







	（オス表）		（オス裏）開帳　９１ｍｍ

	Fig.111s　オリバズスアゲハ（マダガスカル、アンボディナモンタナ産）

１１２　ge2マダラガ

（？科？属）　?

　ノーバ・オリンダ・ド・ノルチの町は、アマゾンの森林に囲まれているが、街中にいるとここがアマゾンの町とは到底思えないほど住み心地が好いところである。

　牧場の奥の細い小径を歩いて奥へ奥へと行く。奥と言っても林の奥ではなくて径の奥である。径はくねくね曲がっているので、また牧場の方へと近付いている。更に分け入ったところでトンボマダラを見つけた。網にして外から胸を押さえると突然胸から黄色い泡をもこもこと吹き出し始めた。泡食うのは、私の方である。







	（メス表）		（メス裏）開帳　７２ｍｍ

	Fig.112s　ge2マダラガ（ブラジル、ノーバ・オリンダ・ド・ノルチ産）