散文・昆虫たち６７

散文・昆虫たち６７

１３３　アンドロゲウスアゲハ（フトオビアゲハ）

（アゲハチョウ科アゲハ属）　Papilio androgeus

　中央山脈のコンスタンサの町は、かなり山深いところにあるのだが、周囲が畑なので、とても心が和むところであった。

　畑の奥の山を越えて、谷間に流れる川へと下っていたら、突然、樹木が途切れて草地が広がっていた。“何かいないかな”と思いながら、草地を横切っていると、樹木を越えて、黒い大きなチョウが翔んできた。“おっ！なんだろう！”走り寄って、近くに来るのを待った。“おっ！こんなのがいたんだ！！”







（メス表）	（メス裏）開帳　１１６ｍｍ

Fig.133s　アンドロゲウスアゲハ（ドミニカ、コンスタンサ産）

１３４　ge2セミ

（セミ科？属）　?

　ジョージの町から歩いて３０分もすると、山への入口に辿り着く。そこは、針葉樹の植林された地域である。

　針葉樹に囲まれた道を歩いていると、断続的にへたくそな蛙が鳴いているような声が聞こえてくる。最初、全く意識していなかったのだが、声の主はセミであった。アフリカでニイニイゼミ以外のセミを見ることは稀である。