夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その135 発行日 2012年12月23日
編集・著作者     森 みつぐ
  季節風
 遅くなった雪の到来も、一気に真冬へと突き進んでしまった。例年、札幌の12月は、雪が積もっても、まだまだ路肩には薄汚い雪が堆積しているだけだった。雪祭りの準備が始まる1月になっても、同じような状態の年が多くなっていた。
 この冬は、最初から大雪である。なかなか窓から暖かい日射しが差し込まない日が続いている。相変わらず蜜柑の木は、元気がない。一枚一枚葉を落として、落葉樹みたいになってしまっている。これから、どうなることやら。
  言いたい放題
 結果は見えてたけれど衆院選は、やはり自民党の圧勝に終わった。そして民主党は、第2党も危ういほど議席を減らしてしまった。マニフェストの多くを達成できなかったのにも拘わらず、マニフェストに無かった消費税の増税を決めてしまったのである。私は、消費増税に反対はしないのだが、マニフェストに無い政策を突然決めてしまったことには反対である。
 カリスマ性を備えたタレントのような人、威勢のいい言葉を発する人、愛国心を煽るような人たちに弱い国民性が今回も日本維新の会という政党を大きく躍進させた。その分、嫌われ者の象徴のような小沢氏のいる日本未来の党は、見事なまでも沈没してしまった。今回の選挙は、結局、民主党による独り善がりの選挙だった。
 自公で3分の2以上の議席を獲得したことは、ちょっと予想を超えてしまった。そして、右傾化した政党の躍進が、少し心配でもある。さて、これからの日本は、どうなるのやら。私は、自民党も日本維新の会も、肌に合わない。民主党には、この3年3ヶ月の経験と反省を糧に、次回への巻き返しを期待したいものである。
  つくしんぼの詩
 アメリカ・コネティカット州で起きた銃乱射事件は、悲痛な事件であるとともに“またか!”と思ってしまう事件であった。アメリカの開拓時代から文明の発達した現在に至るまで、全く変わらないと思われるような銃の所有には、私には、さっぱり分からない。
 自分の身は、自分で守らなくてはならないという余程不安定なアメリカ社会は、いつもびくびくしながら生活しなければならないほどの犯罪社会なのだろうか。地域社会が崩壊しつつある日本でも、あちこちに防犯カメラを設置したりと防犯対策に必死となっている。ただ日本とアメリカの違いは、銃の規制があるかないかである。
  虫尽し
 6月、いつもの林道を歩いていたら薄暗く湿った土の上を歩いている小さな幼虫を見つけた。シジミチョウの幼虫みたいだけれど、“そんな筈はないよな!”と通り過ぎてしまった。
 次週、また別の林道で、同じ幼虫が歩いているのを見つけた。“確かに、この幼虫はシジミチョウだよ!”と思い、持ち帰って調べてみるとオナガシジミであった。まもなく蛹になったが、気付かないうちに机の上で羽化して、成虫は行方不明になったままである。“ああ、来年こそは!!”
  情報の小窓
『お釈迦さまが、怒りと高慢の両方を捨てろと言われているのです。エゴを持っているから怒るのです。ですから、「怒りと一緒にエゴを捨てろ」と言うのです。なかなか難しいですが、そうするべきだということだけはしっかり覚えておきましょう。』
 サンガ新書「怒らないこと」アルボムッレ・スマトサーラ著

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