夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その145 発行日 2013年10月20日
編集・著作者     森 みつぐ
  季節風
 清楚なカンタンの鳴く声も途絶えてしまった今日この頃である。白い雪がふわふわと舞うように見える雪虫が、ちらほらと飛び交い始めている。気の早いイチョウの木も、既に黄葉が始まっていて、平地でも木の葉が色づき始めているのである。
 ベランダに置いていたミカンとガジュマルの木は、室内に取り込んだ。ミカンの木は、この2年位、なかなか元気に成長してくれないが、それでも何とか枯れないで生きている。ガジュマルは、大きくならないように小さな鉢のままだが、背が伸びきってしまっている。この冬は、どうなるのやら。
  言いたい放題
 今年の夏、早い梅雨入りに始まり、西日本では猛烈な暑さが夏を通して続いた。6月から8月の夏、北海道から沖縄まで平年より暑い夏を記録したのである。「今夏(6〜8月)の西日本(近畿、中国、四国、九州北部、九州南部)の平均気温が平年を1.2度上回り、統計を取り始めた1946年以降で最も高かったことが1日、気象庁のまとめでわかった。(読売新聞より)」
 2010年だっただろうか。札幌も極端に暑い夏だった。その後、毎年毎年、暑い夏が訪れているのである。今年の夏は、北海道は平年より1.2度高い夏だった。ただ北海道は、平年は過ごしやすい気温なので1.2度高くなっても、それほど暑いと感じる気温ではない。3年間続いた夏の扇風機は、今年の出番は久し振りになかったのである。でも、気温が高く推移していることは確かである。
 暑い夏のあとの冬は、厳しい寒さの冬が訪れるという説もある。確かに昨年は、暑い夏に続いて寒い冬がやってきた。そして、今年の冬も寒い冬になると予想されている。人間が創り出してきた気候である。この現実に直面して、今後、人間の活動は変わるのだろうか。
  つくしんぼの詩
 「国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第一作業部会は27日、石油や石炭を使う人間の活動が温暖化を引き起こしている可能性が「極めて高い(確率で95%以上)」とする報告書をまとめた。・・・(中略)・・・報告書は温暖化対策をとらない場合、今世紀末の世界平均気温が2005年までの20年間と比べ最大4.8度、海面は最大82センチ上昇すると予測。(読売新聞より)」
 個人の活動で一番多く消費しているのは、私は、マイカーだと思っている。最悪の浪費移動機器である。温暖化によって、気候がどんどん変化していることを誰もが感じているのではないだろうか。
  虫尽し
 もう30年近く前、北海道東部の標茶で、6月末に昆虫採集をしていた。6月末だというのに肌寒い中を、愛らしいシロオビヒメヒカゲが普通に翔び交っていたのを思い出す。そこから、ずっと離れた札幌の定山渓にも、生息していることは知っていた。
 札幌に戻ってきて7年目の今年、いつもの通り定山渓の林道を歩いていたら、5キロほど入ったところで小形のジャノメチョウを見つけ網を振ったところ、ここで初めてのシロオビヒメヒカゲだった。“こんなところにいたんだ!!”
  情報の小窓
『ですから、自分の感情生活をチェックするときには、この「素直に謝っているか」というところは大事なポイントになってきます。内心で非を認めながらも、あれこれ理屈をつけたり、逆に相手の非を並べたりして反撃するような人は、かなり不機嫌な感情生活を送っていることになります。』
 新講社ワイド新書「「感情の整理」が上手い人下手な人」和田秀樹著

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