夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その160 発行日     2014年1月25日
編集・著作者       森 みつぐ
  季節風
 今冬の雪は、少々多めに推移している。札幌の南方面では、初冬に一気に雪は積もり、1月2月は少しずつ積雪量が増えてゆく。そして2月下旬から3月上旬にかけて、またどっと雪が降り積もるという冬を経過する。
 毎年、2月上旬に行われる雪祭りのときは、雪不足となったりするが、今年は、近場で十分必要な雪は確保できるだろう。1月下旬から2月上旬が一番寒い時期になるが、札幌は、今のところ最高気温がプラスの日が続いている。今年に入って、しばれるほどの寒さの日は、まだ訪れていない。
  言いたい放題
 「米海洋大気局は16日、2014年の世界の年間平均気温が14.59度で、信頼できる観測記録が残る1880年以降の135年間では、最高になったと発表した。これまでの最高は、2010年と05年の14.55度。14年は、これを0.04度更新した。上位10位は、いずれも1998年以降に記録されている。(読売新聞より)」
 地球温暖化傾向の実測データがどんどん積み上がってゆく。「長期的な気候変動の原因は、主に人間の活動によって排出された温室効果ガスだ」と分析されているが、人々は、本当に危機意識があるのだろうか。私たちが使うエネルギーは、電灯・冷蔵庫など電化製品に使うエネルギー、冷暖房や風呂・料理で使うエネルギー、そして移動で使うガソリンなどのエネルギーがあるが、多分大きな消費エネルギーは、冷暖房とマイカーであろう。
 生活する上で必要不可欠なエネルギーは、減らすといっても限度があるだろう。問題なのは、楽だから便利だからという理由だけで代替えがあるにも拘らず嗜好に使うエネルギーである。それらを考慮して、もう一度よく考えてみると、やはりマイカーから排出される温室効果ガスの削減に辿り着くのではないだろうか。マイカーでなくても、公共の乗り物がある。便数が少ないというかも知れないが、それはマイカー利用の多さが招いた結果でもある。ガソリンが安くなったからといって、マイカーの利用が多くなってはならない。地球温暖化が叫ばれていることに、直視しなくてはならないだろう。
  つくしんぼの詩
 今冬も屋根の雪下ろしで、多くの死傷者が出ている。先日は、なんと85歳の老婦人が屋根に降り積もった雪を下していて、滑ったのかバランスを崩したのかは分からないが屋根から落ち、命綱のロープで宙吊りになって死んでいたという痛ましい事故があった。
 雪国の冬は、高齢者にとってあまりにも厳しすぎる。除雪、歩行は困難になる一方である。地域社会の崩壊とともに、孤立化してしまった高齢者にとっては、とても生きづらい世の中になってしまったことか。
  虫尽し
 先日、NHKの「ダーウィンが来た」を見ていたら、渡りをするチョウ・アサギマダラを取り上げていた。アサギマダラは、沖縄や東南アジアの国々に行くよりも、本州の小高い山などに行った方が良く出会うことができる。
 私がアサギマダラを初めて見たのは、4月の沖縄本島だったが、翌年の夏には、静岡県の天城山中で見たのであった。そして、ここ札幌の定山渓でも6月に一匹掴まえている。今度は、何処で出会えるだろうか。
  情報の小窓
『抑圧の強い人が「教養のない人」を罵倒するのは、憎しみにかられているからである。しかし、その憎しみは、罵倒する時、合理化される。
 抑圧が全般的に深化した人で、「立派なこと」をいう人は、世の中にはたくさんいる。われわれは、その立派な話の内容に反論できず、その人達に支配されてしまうことがある。しかし、抑圧の強い人は「立派なこと」をいうが、その動機は周囲への憎悪であったり、劣等感であったりするのである。』
 PHP研究所「「自信が持てない人」の心理学」加藤諦三著

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