夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その173 発行日    2016年2月21日
編集・著作者    森 みつぐ
  季節風
 去年、雪祭り中に雨が降った。そして今年は、雪祭り後に雨が降った。大雪だった去年と違い、今年の雪はちょっと少ない。三寒四温も始まり、三寒で降り積もった雪は、四温で融けるのだが、さて今年は順調に行くのだろうか。
 晩秋に茎を切って部屋内の鉢に植えた百日草は、1月まで花を咲かせていたが、とうとう4本とも枯れてしまった。やはり根付いていなかった。今年は、夏のうちに増やしてみたいものである。平年でも、もう最高気温はプラスである。日も長くなっているのを感じる。2月も下旬を迎えた。
  言いたい放題
 先日の新聞に、「西表島全域 国立公園に」という記事が載っていた。「環境省は、沖縄県の西表島などで構成する「西表石垣国立公園」の対象地域を拡大し、西表島全域(面積約2万9000ヘクタール)を国立公園化する方針を固めた。近く同省中央環境審議会で決定し、3月下旬をめどに官報で告示する。・・・(省略)・・・環境省によると、落ち葉を持ち帰ることすら禁止される島内の「特別保護地区」を現在の約1800ヘクタールから約4600ヘクタールに拡大。島の半分にあたる約1万4600ヘクタールを、原則として建物を建てられない「第1 種特別地域」に指定する。(読売新聞より)」
 2006年を最後に、西表島に行っていない。もう10年沖縄に行ってないことになる。これからも石垣島や西表島に行って昆虫採集したいと思っていたのだが、一つ心配していたことがあった。「奄美・琉球」地域の世界自然遺産登録を国が目指しているということである。世界自然遺産登録がなされてしまうと、昆虫採集ができなくなってしまうのではないかと危惧しているのである。
 今までも西表島の一部は国立公園であり、緑深い森林地帯は昆虫採集ができない特別保護地区になっていて、昆虫採集できる場所が限られている。全域国立公園では特別保護地区が約2.5倍となり、具体的に何処が拡張されるのか心配である。石垣島や西表島で一年間のんびり昆虫採集する計画を考えていたのだが。
  つくしんぼの詩
 冬の雪道を自転車で走行しているのを、この冬は4回目撃した。この冬は雪が少なかったため、車道には雪がなく乾いていることが多かった。2回は、そんな車道の左端を普通の自転車に乗っていたが、その後歩道に入っていった老人である。1回は、スパイクタイヤを装着したマウンテン・バイクに乗って歩道を走っていた若人である。もう1回は、スポーツタイプの自転車で、前の補助席に2歳位の孫を乗せ走っていた初老の男性である。
 歩道も除雪され幅も広いのだが、雪の上を走るのは滑ってとても危ない。一人で勝手に滑って転ぶのは構わないのだが、歩行者を巻き沿いにすることは絶対に許されない。冬の自転車は、危険物以外の何物でもない。
  虫尽し
 イトトンボの整理をしているとき、以前から怪しいと思っていたアオイトトンボとエゾアオイトトンボの同定を、再度やり直した。定山渓にいるのは、エゾアオイトトンボだと思っていたが、実はアオイトトンボであった。今まで採った中で、エゾアオイトトンボは、札幌と江別にまたがる野幌森林公園で採った雌雄各1匹だけであった。残念至極である。
 野幌森林公園には、札幌に戻って来てから9年になるが、一度も行っていない。私が学生の頃から野幌森林公園内の看板には、採集禁止ではないが“昆虫、植物の採集はできるだけ控えましょう”と書かれていたからである。
  情報の小窓
『七番目に、「限りなく欲をもっている人々」について説明します。この人々は、いつも億万長者になりたい、天下をとりたい、世界一の知識人になりたい、世界中の人々があっと驚くような発明をしたいなどと思っています。ふつうの人間からみればこの人たちも病気には見えないかもしれませんが、実のところ病気なのです。「ああなりたい、こうなりたい」と巨大な妄想や欲をもっている人々なのですね。彼らは一生懸命勉強したり、研究したり、仕事をして一見才能にあふれた偉い人のように思えますが基本的なところでは彼らもまた限りない欲をもっているのです。その欲には際限がないのですから、その人々も成功はおぼつきません。』
 サンマーク文庫「いま・すぐ・ここで、幸せになる」アルボムッレ・スマナサーラ著

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