夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その196 発行日    2018年2月18日
編集・著作者    森 みつぐ
  季節風
 冬も折り返し点を過ぎて、そろそろ真冬日から抜け出す時期でもあるのだが、今週、最高気温が−6℃や−8℃の日もあった。とは言え、私の住む札幌の地域では、さほど強い風は吹かなかったので、1時間外を歩いても、それほどの寒さは感じなかった。ただ厚手の手袋をはめても、指先だけは凍えていた。
 一方、私の部屋では、毎日、橙黄色のガザニアが咲いている。そして根付いたかどうか分からないのだが、ハイビスカスに小さな蕾が付いている。新しい葉っぱは出てきていないのだが、蕾だけが顔を出しているのである。これから、どんどん日射しが強まって来るので、今後どうなるか楽しみである。
  言いたい放題
 相変わらず、高齢者による交通人身事故が起きている。一方、酒を飲んでの飲酒運転による交通事故も起きている。高齢者に対しては、認知能力の低下・運動能力の低下による満足な安全運転をすることができないから、免許を自主返納するように促しているのである。飲酒運転も同じであろう。自ら思考能力や運動能力を低下させ、精神状態だけを昂ぶらせて運転するのは、とても危険な行為であろう。当然、責任は重大で、重い刑事罰が科せられなくてはならないだろう。
 ところで交通事故で問題となる人は、高齢者運転や飲酒運転、そしてあおり運転などの素行の悪い人たちだけが問題なのだろうか。悪路より危険な冬の凍結などの道路の状態、暴風雪などの天候状況など外的条件のみならず、運転手の心理状態、周囲の車との関連、歩行者の行動などなど、様々な諸要因が働いて運転が変わるのである。当然、車の故障で運転する者の意図しない動きにもなるのである。
 1トンもある鉄の車が動くと、どれだけ強力な凶器になるか、本当に、運転する人は認識しているのだろうか。認知能力の低下した高齢者や飲酒して運転する者だけが危険な訳ではなく、全ての運転する者にとって車は、予想外の動きになる確率があり、そのとき人身事故となれば、人を殺すことになることをしっかり認識すべきであろう。銃を簡単に持つことができる社会で、実際に起きている事故や事件を見れば分かるように、自動車も同じなのである。銃の所持規制をしない限り、銃による犠牲者はこれからも増え続けるだろう。温室効果ガスによる地球環境破壊も念頭に置くべきである。
  つくしんぼの詩
 雪道を歩いていた。歩道の雪は、しっかり除雪されていて歩きやすい。後ろから人が来ていると大体気付くのだが、それほど早くない私に、“通して下さい!”と声が掛けられた。“えっ!”と思い後ろを振り向くと、自転車である。普通のタイヤの3倍はあろうかと思うほどの幅広いタイヤを付けた雪用のオフロード自転車である。
 ときどき普通の自転車に乗っている高齢者を見かけるが、非常に危険なので止めて欲しいものである。一人で転んで怪我をするならまだしも、歩行者を巻き添えにするかも知れないのである。冬用の自転車も冬の雪道は狭くなっているので、やはり同じく危険である。
  虫尽し
 私の部屋に置かれた鉢植えの植物たち、以前、ハイビスカスで蠢いていたハダニは退治した。しかしその後、今度はアブラムシがびっしり付着しているのを見つけた。ハイビスカスは葉っぱが少ないので、何とか退治しようと思って毎日、セロテープに付着させて採っていた。
 ハイビスカスからは減って来たと思っていたら、近くに置いてあるカランコエやガザニアの葉にもアブラムシが付いていたのである。そして退治したと思っていたハダニは、ランのデンロドビウムやミカンの葉に移っていたのである。本当にちっぽけでか弱い虫けらのようなのだが、やはり虫さんは凄い。今日も、セロテープでペタペタ・・・。
  情報の小窓
『反対に、「与える」性格の人は、常に明るいのです。自閉的な要因はありません。自分のものはいつも他人と分かち合って使いたがります。そうなると、その人の人生は孤独にはならないのです。必然的に周りに多数の人々が生活するようになります。他人と一緒に生活したがる人はわがままになったり、他人の気持ちを無視したり、自分の気持ちを他人に押しつけたりしません。自分の気持ちも他人の気持ちも理解して、どちらにも迷惑にならないような生き方をするのです。それが慈しみと智慧のもたらすところです。また他人と仲良くしていると楽しいだけではなく、慈悲と智慧も湧いてくるので、日々の生活そのものが功徳を積むプロセスになるのです。物惜しみは精神的な病で、苦しみをもたらしますが、与える性格を育てる人は、健全な心の持ち主になるのです。』
 サンガ「一日を変えるブッダの教え」アルボムッレ・スマトサーラ著

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