夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その199 発行日    2018年7月22日
編集・著作者    森 みつぐ
  季節風
 梅雨みたいな天気も、そろそろ終わりに近付いてきたようである。ただ雨は少なくなったが、まだ雲が多い日が続いている。気温も平年を上回るようになり、やっと半袖のTシャツを着ても、肌寒いということはなくなりそうである。札幌では、あと一月もすれば夏は終わるのである。
 エゾハルゼミの聲が途絶えて久しいが、まだ夏のセミは登場していない。まだ夏の鳴く虫の王キリギリスも、また叢の中でその出番を待っているようだ。多分7月中には、お出ましとなるだろうが。
  言いたい放題
 何とか週1回のジョギングを続けている。先日、ジョギングをして国道から脇道へと入り走っていると、歩道にカラスが一匹死んでいた。羽毛がまだ艶やかだったので、幼鳥のようにも思われた。ちょうど今、カラスの巣立ちの時期のようである。多分、車に撥ねられてしまったのだろう。死んだカラスの上には、白いヒメジョオンの花が添えられていた。
 そう言えば先日、母のところで庭いじりをしていたら、頭上をカラスが行ったり来たりしていた。“どうしたんだろう!”と思っていたら、だんだん近付いて来て威嚇して来るのである。“なんだ!こいつ!”と思い棒を手にすると、もっと近付いては威嚇して来る。“巣立ちかな!”と思いながら、壁に寄り添って引き返そうとしたら、後から頭を掠めては飛んで、近くに止まった。その後、何度か庭に出たが、近くの木や屋根に止まっているのを見かけた。
 4日後、母の所に行ったが、カラスの鳴き声は聞こえていたが姿を見ることはなかった。巣立ちで神経質になっているのは、ほんの数日だけだろう。その間は、大目に見て、人も刺激をしないようにした方がいい。ただ突然、後ろから襲ってくるのは勘弁して欲しいものである。そしてカラスも、自動車は凶器であることを知っていた方がいい。
  つくしんぼの詩
 国道の歩道を自転車で走っていた。前方のT字路の信号が赤になったが、歩道を走る私には関係ない。そうしたら車道側を颯爽と走っていた自転車が、突然、横断歩道から歩道側に入り込み、T字路のもう一方の横断歩道からまた車道に戻って、走って行ってしまった。自動車は、赤信号を守って止まっているというのに。
 そう言えば、先日、国道の左側歩道を自転車で走っているとき、右側歩道を私と同じ方向に走っていた自転車が、突然、車道に出て走っていた。“左側走行でしょう!”と思っていたら、まもなくしてまた歩道に戻った。歩道に歩行者がいたので、そんな危険行為をしていたのである。急ぐのなら、最初から歩道ではなくて車道を走るべきであろう。
  虫尽し
 7月に入って、とうとうコバエ(キイロショウジョウバエ)が現れ始めた。多分、マンション住まいのときよりも、多くのコバエが入ってくるのを覚悟しなくてはならないだろう。まして4階から1階なので、言わずもがなだろう。ベランダの窓の開閉時、玄関の開閉時、まして玄関は開閉しなくても入り込んで来そうである。
 マンションのベランダでは、飛んで来た虫は、そこでしばらくじっとしていることが多いので、ベランダ採集ができたが、一戸建てだと虫はさっさといなくなってしまう。未だに、ここではベランダ採集は出来ていない。ベランダに置いている花には、クロオオアリが来るだけである。
  情報の小窓
『結論は簡単です。好きなものというのは、危険なものです。好きなことをして生きられることは幸せだと勘違いするのではなく、好きなものについて客観的に論理的に考え直した方が良いと思います。好きなことをして生きることも、嫌なものを壊すことも、あるいはあえて嫌なことを選んで修行まがいのことをするのも、人の道ではありません。好きか嫌いかはさておき、人格を向上させるもの、心を清らかにするものを選ぶべきなのです。賛沢をして生きる人も、苦行を好む人も同じ穴のムジナです。この悪循環から脱出しなくてはならないのです。ブッダが説くこの脱出の道を「中道」と名づけたのは、真理の道は普通の人が歩んでいる好き嫌いの道とは違うものであると示すためです。』
 サンガ「一日を変えるブッダの教え」アルボムッレ・スマトサーラ著

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