夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その80 発行日   2007年3月18日
編集・著作者     森 みつぐ
  季節風
 桜の第1回開花予想で、静岡が3月13日と発表があった。ところが、長期天気予報では、3月中旬は低めに推移するとのことだったので、"おや!"と思っていた。案の定、3月13日には、開花しなかった(計算ミスだったとのこと)。
 翌日、自宅から、そう遠くないところの川べりにあるソメイヨシノの沿道を自転車で走っていると、既に、2〜3分咲きになっていた。確かに今冬は、暖かい。
 ユキヤナギ、オウバイ、ナガミヒナゲシと花々が民家の庭や路傍を賑わしているが、最近の寒の戻りで、アブラコウモリの姿を見なくなった。
  言いたい放題
 モラル崩壊は、留まる所がないみたいである。特に、金銭が絡むと止め処がない。そして、便利さも同じだ。
 最近の金属相場高による金属盗難事件は、凄まじさを感じてしまう。墓地備品、半鐘、車止め、側溝蓋、滑り台、電線と巷に溢れているありとあらゆる金属品が、根こそぎ盗まれてゆく。
 テレビを見ていても、その内容は、次から次へと明らかになっている視聴率獲得のために情報操作された捏造番組である。視聴者に迎合した番組は、最終的には、結局。視聴者を裏切る結果となる。
 プロ野球・西武による不正スカウト(金銭供与)問題があった。公共工事の談合事件も以前から続いている。一度は談合事件と決別したのにも拘らず、相変わらず、何処かで続いていて断ち切ることができないでいる。プロ野球も同じだ。
 先日、歩道を歩いていると、駐車場から車が出てきた。ふと、運転手を見ると、片手で携帯電話を操作していた。ほんの数分前にも、携帯電話で話しながら駐車場から飛び出してきた車が、私の前を通り過ぎていった。
 そう言えば、BBCなどが行った世論調査(27カ国)で、世界に最も好影響を与えている国は、カナダと日本になったと言うが???
  つくしんぼの詩
 最近、中国で始まった株安以来、世界中で株の乱高下を繰り返している。私は、株投資は行っていないが、株取引を見ていると、いつも、ギャンブルとの違いは何だろうと思ってしまう。企業を育てるための投資よりも、短期的利潤追求の投機が巾を利かせているように思えるからである。
 そこで、証券取引所は、証券賭博所と名称変更した方が分かりやすくていいかも知れない。私は、お金をもてあそんだりする気はないので、参加はしない。
  虫尽し
 タイ、バンコクに午後到着した。そして、夜行バスに乗って10時間後、北部の都市チェンマイに朝着いた。そこから、またバスを乗り換えて4時間、やっと、ミャンマーとの国境近くの町タートーンに辿り着いた。午後2時頃から、ホテル近辺を歩き始めた。
 ホテルの近くには、目ぼしい採集地はなかったが、適当な小径を見つけて採集していた。そうすると近くの民家のおばあちゃんが、チョウを採集している私を見つけて、"こっちに来い!"と手招きをするので付いて行くと、おばあちゃんの家の庭に咲いている花に、ウスコモンマダラが来ていた。
  情報の小窓
『お互いの気持ちを慮る−。日本人は自分が悪いと感じれば謝罪し、相手も謝れば寛容の精神で許し、水に流します。交通事故が起きたとしましょう。自分に非があれば、日本人はすぐに認めます。たとえ相手に落ち度があった場合でも、相手の気持ちを考え、一方的に非難はしません。しかし、欧米では、そう簡単には謝りません。欧米ではどちらの運転手も、絶対に非を認めようとせず、お互い主張し合います。謝ったほうが負けだからです。先に謝れば、事故の原因が自分にあったことを認めたことになり、賠償責任が生じる。だから、たとえ自分に原因があったとわかっていても、正当化しようとします。』
 講談社+α新書「国家の大義」前野徹

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