神奈川県勢・年度別戦績表(1953年)

1953年春 (参加無し)

対戦成績 ---
甲子園決勝戦洲本4-0浪華商業洲本が初回表に速攻で2点を先制。途中、2回裏に激しい雨のため45分間試合が中断される。洲本・北口が浪華商業を4安打に抑え、この大会3つめの完投勝利。投手:北口勝啓(明電舎)−中下悟(法大→日本石油)
《洲本の戦績》洲本2-0中京商業/洲本1-0時習館/洲本5-1小倉/洲本4-0浪華商業
出来事洲本・北口勝啓(明電舎)、快腕冴えて淡路島に初の優勝をもたらす。開会式で文部大臣が初めての始球式。洲本は秋季練習の一週間を入場行進にあてる。ポジションを表す背番号が復活。
主な選手 ◇育英:石川洋・梶本久勝・山田重明・飯田剛・向井治・長谷川逸郎・敦賀康次・岡田義昭・佐奈喜正治・安井逸郎◇金沢桜丘:大根晃(阪神→天王寺鉄道管理局→鐘淵化学)・野口進・中西享・山崎博定・香村外喜也・林高弘・小坂幸雄・寺永隆・高瀬亮・浅森与志男◇御所実業:田原康行(阪急)・水野貞夫(2年、東映)・河内正光・鈴木茂・福井良市・高木茂・島村友吉・高橋寛・我妻和幸・永口嘉則◇済々黌:古葉毅(2年、専大中退→日鉄二瀬→広島→南海)・飽本唯徳(阪急)・山本勘介(阪急→鹿児島トヨタ→電電九州)・荒金正道(芝浦工大→鷺宮製作所)◇市岡:原田享(関大→中日)・中西勝己(関大中退→毎日→大毎→東京)◇時習館:大山敏晴・菅沼光春・中西克哉(2年、愛知大→河合楽器)・白井勉・岡田亘・徳増浅雄・竹内和夫・西崎若三(2年、立大→日鉱日立)・佐原博己・服部吉也
◇洲本:北口勝啓(明電舎)・加藤昌利(近鉄→パ・リーグ審判員)・久下本誠吾(立命館大→洲本実業監督)・沖田全弘・木戸内一茂・阿部好佑・志貴正視・長尾勝弘・成瀬輝明・石田明◇小倉:有町昌昭(毎日→八幡製鉄)・加藤久忠(慶大→八幡製鉄)・川上英俊(学習院大→帝国石油秋田)◇早稲田実業:斎藤精宏(早大→西鉄)・佃明忠(毎日→近鉄)・田中淳二(高橋→リッカー)・小出敏造(明大→帝国石油)・山下敬一(法大→日本石油)・村野力男(中大)・斉藤実(東京鉄道管理局)◇中京商業:中山俊丈(2年、中日)・加藤克巳(2年、巨人)・小林勇二(阪急→清峰伸銅)・石川狷一(中日)・山口雄英(大阪→愛知産業大→清峰伸銅)・竹内鉄男(法大)・杉浦弘(中京大→三重交通)◇銚子商業:原精次(日立製作所→大映)・小林将浩(明大)・名島慶三郎(日立製作所)・山口二郎(日本ビール)・浜田順造(日本ビール)・石毛孝三(東洋高圧北海道)・佐藤強二(日本ビール)◇土佐:永野元玄(慶大→住友金属)・山本順三・福井喬介・竹内修・松田高明・弘光章夫・里美寛彦・西山安彦・高島駿・永森俊平◇彦根東:中川隆(毎日→大毎)・中村善一郎・辻和己・土基義弘・西田尚夫・伴正樹・山中峯太郎・馬場晃一・若松儀男・高田春男◇浜松北:久保英章(横浜市大→日立製作所)・村松啓一・内藤寿一・稲垣英一・内山弘三・新野正幸・小林孝行・小池利彦・疋田淳・三輪博司◇伏見:岡嶋博治(立命館大→中日→阪急→産経→東映)・太田武(南海)◇平安:近藤和彦(明大→大洋→近鉄)・浅井精(立大→丸善石油)・日下部明男(明大→日本通運→比叡山監督)・前川猪四男(日大→大和証券)・森瑞夫(法大→日本軽金属)・野口淳輔(関大→日本新薬)・林勢二(立命館大)・梅原喜久三(京都大丸)・金子義明(京都大丸)
◇北海:田原藤太郎(中日)・小野田光城・堀田薫・工藤正明(2年、巨人)・鏑木嘉一・佐藤四郎・津山吉徳・有田公治・田中蔀・鶴谷一司◇柳井:戸川一郎(南海→東映)・福中満(洋松→大洋→柳井監督)◇浪華商業:後藤正美(早大→明電舎→阪神)・中下悟(法大→日本石油)・西崎藤四郎(関大→小西酒造)・中辻隆司(専大→不二越鋼材→雪印東冷)・坂下悦治(法大)・金光秀憲(関西学院大→大洋)

1953年夏 慶応

出場回数初出場
主な選手(1)川本良樹、(2)黒松俊一郎、(3)山田彰一、(4)五十嵐清、(5)保田忠昭(慶大→東洋レーヨン)、(6)薄好男、(7) 味野和保弘、(8)芝端雅雄(慶大→日本石油)、(9)森清造
対戦成績 1回戦2-0北海 1953n1.bmp
北海 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
慶応 0 0 0 0 1 1 0 0 X 2
4回まで慶応打線は、剛球投手・田原にパーフェクトに抑えられる。5回裏、先頭打者・山田の内野フライを捕手が落球し、2塁を陥れる。続く芝端が送りバントで1死3塁となった後、五十嵐がスクイズを決め1点を先制する。6回にもショートゴロエラーで出塁した薄が2盗。さらに3盗を試みた際、相手捕手・小野田の投球が大きくそれ、2点目を挙げる。8回表、北海・有田が安打を放ち、両軍合わせても唯一の安打となる。慶応が無安打に抑えられながら勝利するという珍記録となり、両軍最小安打記録となる。相手投手:田原藤太郎(中日)。
2回戦1-4中京商業 1953n2.bmp
中京商業 0 0 0 3 0 0 0 0 1 4
慶応 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1
3回裏、黒松のタイムリー2塁打で1点を先制するが、以降、川本が中京打線に打ち込まれ、善戦むなしく強豪中京に敗れる。相手投手:中山俊丈(2年、中日)。
《中京商業のその後》準々決勝○2-0宇都宮工業/準決勝●0-6土佐
甲子園決勝戦松山商3-2土佐1950年の鳴門−松山東に続く四国対決となる。松山商業・空谷は初回裏に3四球で無死満塁とされ、犠牲フライとスクイズで2点を奪われる。8回表、松山商業が相手のエラーが絡み1点を返す。9回表、松山商業が2死から1塁強襲安打と左前安打で2死1・2塁とした後、空谷の中前ポテンヒットで同点に追いつく。延長13回表、松山商業は死球の走者を置いて菅原が左中間2塁打を放ち決勝の1点を挙げる。投手:空谷泰(後に児玉、中日→近鉄)−山本順三。
《松山商業の戦績》松山商業2-0秋田/松山商業4-0御所実業/松山商業2-0明治/松山商業3-2土佐
出来事松山商業・空谷(後に本姓の児玉に)の争奪戦が、入札制度となって世間を騒がせる。土佐高校が、緒戦の金沢泉丘戦で1試合13盗塁の大会記録。全力疾走の土佐高校が「優勝旗のない優勝校」と称えられる。決勝戦での優勝旗の準備が選手に動揺を与えるとされ、この大会以降、試合終了まで優勝旗の準備が控えられるようになる。中京商業の甲子園連勝記録が22でストップ。NHKテレビが初実況中継。滋賀県から八日市が初代表となる。
主な選手 ◇芦屋:本屋敷錦吾(立大→阪急→阪神)・湯本二郎(関大→倉敷レーヨン)・土河次郎(慶大→日本通運)・西川栄一(神戸大→住友金属)・樫田雅亮(立大→日本通運)・古田昭夫(関大→日本新薬)・柴田中城(日大→大和証券)◇宇都宮工業:関口仲(日本コロムビア)・金井敏(石川島播磨重工)・山上弥一(東京ガス)・大山林(日本ビール)◇下関東:久保正彦(阪急→小西酒造)・高本昌三・石橋正昭・石橋堅次郎・西林孝三郎・福島実・豊田裕士・河野孝・藤本訓弘・坂田作次◇金沢泉丘:村井理朔・竹村雅之・荒川外余雄・大謙一・泉屋富三・中村昭・徳光重希・平松正利・松下一定・森外茂男◇熊本:小栗常治・太田黒一徳・下城和十・田川到・山里明・原駿雄・森口孫荘・毛利健三郎・吉田功・原田勝利◇御所実業:田原康行(阪急)・福井良市・河内正光・鈴木茂・村田久司・高木茂・島村友吉・高橋寛・我妻和幸・水野貞夫(2年、東映)◇甲南:奥田幸男・横山俊彦・元井正郎・肥後徹意・浜田重厚・内村修・坂口周二・町田隆三・新原国光・四元保昌
◇秋田:青山伍(2年、大映)・岩永秀昭・高橋捷郎(2年、慶大→東洋レーヨン)・清水芳雄・相沢秀雄・本多秀男・伊藤貞雄・信太永次郎・北村耕嗣・小野勇司◇松山商業:児玉泰(中日→近鉄)・千葉英二(中日)・小川滋夫(中日)・菅野寿彦(中日)・菅原久(慶大→丸善石油)・吉岡照夫(松下電器)◇松商学園:堀内庄(巨人)・木次文夫(2年、早大→巨人→国鉄)・中村修一郎(日鉱日立→国鉄)・中柴栄一(駒大→不二越鋼材)◇静岡商業:阿井利治(国鉄)・望月教治(専大→熊谷組→専大監督→浜田産業監督→金指造船所監督→静岡商業監督→ヤマハ監督→興誠監督)・西村省次(法大→三重交通)・松田孝(京都大丸)◇千葉一:植草光長・織戸恒夫・矢島栄次・滝口森三・山本善久・江川隆之・小川桂一・大野満・共田徳龍・塙登志也◇中京商業:中山俊丈(2年、中日)・加藤克巳(2年、巨人)・小林勇二(阪急→清峰伸銅)・石川狷一(中日)・山口雄英(大阪→愛知産業大→清峰伸銅)・竹内鉄男(法大)・杉浦弘(中京大→三重交通)◇鳥取西:益田貢(早大→大洋)・音田篤良(関大→丸善石油)・森田浩至(松下電器)◇津:大川祐一・菊山三千夫・川村勇・阿部久司・白山博・近藤好徳・田中良太郎・奥山俊之・伊藤好憲・笹井桂一◇土佐:永野元玄(慶大→住友金属)・村松啓一・内藤寿一・稲垣英一・内山弘三・新野正幸・小林孝行・小池利彦・疋田淳・三輪博司◇東筑:仰木彬(西鉄)・喰田孝一(杵島炭鉱→日炭高松→東筑監督→八幡西監督→東筑監督)・青柳晃(ブリヂストン)
◇白石:大沼清(国鉄)・遠藤敏彦・佐藤治夫・沼崎弘二・長橋徳蔵・今津利一・大沼忠晴・佐藤誠・漆山良男・前元哲也◇八日市:中村守男・市田史朗・片山正一郎・畑中斉仁・深尾道典・田中文七・佐藤棟一・田中恒雄・西田金司・伊藤公一郎◇北海:田原藤太郎(中日)・小野田光城・田中蔀・工藤正明(2年、巨人)・鏑木嘉一・佐藤四郎・中谷功・有田公治・遠藤訓以・津山吉徳◇明治:浮貝文夫(明大→日本通運)・石田雅亮(国鉄)◇浪華商業:後藤正美(早大→明電舎→阪神)・中下悟(法大→日本石油)・西崎藤四郎(関大→小西酒造)・中辻隆司(専大→不二越鋼材→雪印東冷)・坂下悦治(法大)・金光秀憲(関西学院大→大洋)
県大会決勝戦慶応8-4法政二 1953k.bmp
法政二 1 1 0 0 0 0 0 0 2 4
慶応 0 2 0 1 0 0 2 3 X 8
法政が序盤リードするが、早くも2回裏に投手が乱れ、同点に追いつかれる。慶応・黒松の頭脳的なリードと川本の丁寧な投球で、慶応が本県に移転後、初優勝を飾る。投手:川本−斎藤・宗像。
出来事日大、藤沢、相洋、関東学院など新勢力が活躍。準々決勝の法政二−平塚戦は、法政二が23安打を放ち17-7で圧勝。1回戦、横須賀− 市横須賀工業戦で横須賀・高橋投手が17個の三振を奪う。
《準々決勝以上の結果》
[準決勝]慶応10-1日大/法政二6-2浅野
[準々決勝]慶応6-5藤嶺藤沢/浅野6-3関東学院/日大3-1県川崎工業/法政二17-7平塚工業
主な選手 ◇慶応:川本良樹・黒松俊一郎・保田忠昭(慶大→東洋レーヨン)・芝端雅雄(慶大→日本石油)・味野和保弘・薄好男・山田彰一・五十嵐清・森清造◇浦賀:戸辺孝康(毎日)◇横浜商業:石田宏(横浜市大→日野ディーゼル)◇鎌倉学園:今井康夫(青学大→東映)◇関東学院:岡田◇県横須賀工業:秋本祐作(京都大丸→阪急→広島→巨人)◇浅野:加藤◇日大:斎田斉(東映)◇法政二:小坂佳隆(法大→広島)・中村忠男(川崎トキコ→広島)・櫛谷微義(日本コロムビア)・中谷徳三(高崎理研)




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