当院は平成6年6月に開院、平成12年6月に現地に移転いたしました。医院を新築移転した際に眼科的なバリアフリーを念頭においてデザインしました。日常生活の中でも、ちょっとした工夫で、見にくい人にも見やすい、使いやすい環境を整えることが出来ます。皆様のご参考になれば、と思います。患者さんから伺ったご感想などももとに、反省点もコメントいたします。(写真をクリックすると拡大画像がご覧いただけます)
 医院外観
手すりに注目!
全周、外壁に沿って切れ目なく手すりを配置しています。見にくい方は手すりを触りながら歩いていくと目的地(医院の入り口)につきます。建物の完成時には外壁の配水管(縦の白いパイプ)の部分で手すりが切れてしまっていたので、後で繋げました。写真ではわかりにくいですが、配水管部分で手すりの曲がりが急になってしまっています。最初から波打つようなデザインで配水管部分を避けられるような手すりにしておけばよりきれいで使いやすかったと思います。
 受付
カウンターの端の緑のラインに注目!
カウンタートップが手前に出たデザインのため、カウンタートップとカウンターの前面の色が似ていると、わかり難くどうしてもぶつかりやすくなります。カ ウンタートップの端の部分に緑のラインを引き、わかりやすくしています。
 表示
院内のサインに注目!
院内のサイン(各部屋の名前を書いたプレート)や、診察時間の表示には『バリアフリー書体』でデザインされた文字を採用しています。『バリアフリー書体』は、低視力の方にも読みやすく開発されたユニバーサル書体です。細やかな配慮のもとにデザインされ、読みやすいだけでなく、大変美しい文字です。漢字だけでなく、英数字も秀逸です。
 壁・床・出入り口の色分け
壁紙と床、カーテンとのコントラストに注目!
見にくい方にとって、部屋の壁や床、扉などが同じような色だと、部屋の広さがわかりにくいので、壁紙を白、床を茶色、診察室や検査室への出入り口の扉やカーテンは濃い赤や緑、青などを配置してコントラストをつけるようにしています。光を反射するような素材はまぶしくて見にくいので扉にはつや消しの木材を使用しました。この程度のコントラストでも壁と床の境目がわかりにくいという患者さんもおられ、床の色はもう少し濃い色合いのほうが良かったと思います。
 トイレ
便器の配色に注目!
男性用小トイレは、便器の周囲を濃い茶色、内部を白に色分けしています。周囲に濃い色を配置することで、便器の形がわかりやすくなり見にくい方にでも、ねらいがつけやすくなります。便器の後ろの壁も乳白色にしています。家庭で同じような工夫をされる場合には、黒いビニールテープで便器のふちの部分に貼って枠をつくるようするとよいでしょう。床にしいたマットの色が濃すぎるので、便器との境目がわかりにくくなっており、今後改善が必要な部分かと思っています。洋式トイレは、トイレ本体は白、便座を濃いグレーにしています。便座の部分に濃い色をもってきてコントラストをつけると、便座が上がっているか下がっているかがわかりやすくなります。家庭では、便座カバーの色を変えるだけでも見やすくなります。

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