三岐鉄道モハ155+モハ156 TMS702号(2002年10月)
TMS鉄道模型コンペ'2001 入選
三岐鉄道モハ155+モハ156 2001年9月10日 完成
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 今年(平成13年)7月23日に開業70周年を迎えた三岐鉄道を祝うため全車輌を目標に製作を続け、前回のモハ125・クハ215で電車全形式(未発表含む)が揃いました。しかし、ED5001(TMS497号)をスタートに全車輛製作開始から既に15年以上になり、初期の作品は仕上がりが悪く恥ずかしいものもあります。そこで今回は、10年前にGマックスのキットを加工して製作したモハ155・156を作り直すことに決めました。
コンペ告知前に、友人である山下満君から今回コンペ作品は「西武の荷電」ということを聞き、選んだ種車が偶然にも同じで、旧省電31系シリーズ改造車対決ということになってしまいました。

 モハ155・156は元国鉄クハ16160・16161を昭和35年に東急車輌で改造した元相模鉄道クハ2512・2513で昭和50年に譲り受け西武所沢工場で西武の台車、電機品などを流用して貫通両運転台改造されたものです。しかし、小型・旧性能でATS機器・ワンマン設備の取付けが困難のため、昭和63年に601系607F(TMS664号)に置き換えられ廃車にされました。
 模型では、引退時の最終スタイルを製作しました。

 < 車 体 の 製 作 >
 TMS680号のモハ125と同様、図のようにプラシートを切り抜いて作ります。t0.3プラシートを使い、車輌竣工図より寸法を割り出し、表へ硬めの鉛筆でケガキ、窓などをPカッターで抜いていきます。客扉はGマックスのクハ68から切り出したものを利用します。雨樋・ウインドウシル・ヘッダーはエバーグリーンのプラ材を貼り付けて0.15oまで削ります。側板が仕上がったら、客扉・内張り・補強板を接着します。前面は、Gマックスの伊豆箱根モハ153を利用し図のように加工します。
 屋根板はキットのものを利用しますが、配管類はすべて削りとっておきます。この車輌は前面が張り上げ屋根のため、最初に屋根板と側板を接着し、前面と妻板を接着して仕上げます。

 < 屋 根 の 加 工 >
 まずベンチレーターは半ガーランド型でGマックスのものを図のように取付けます。パンタグラフはKATOの新PS16を用います。モハ156はそのまま使用しますが、モハ155はPT42のため摺板をKATOのJR253系用に交換し、下枠を図のように加工します。ランボード・パンタ台はt0.3プラシートで作ります。避雷器はGマックスの西武451系用で、配管類はφ0.3、0.4洋白線で図のように取付けます。

 < 下 ま わ り >
 モハ155を動力車とし、動力ユニットはペアーハンズの16m動力キットを用い説明書のとおりに組み立てます。説明書には無いのですが、室内はモーター・配線等が隠れるようにt0.5プラシートでカバーを作って取付けます。モハ156はキット付属の床板を利用します。
 床下機器ははっきりわかりませんが、写真を参考に手持ちの部品を並べておくことにします。
 台車は、TR14Aですが、KATOのTR11で代用します。しかし、TR11の動力台車はないので、モハ125と同様に新幹線用の動力台車を利用し、側枠を切断しTR11の側枠を現物合わせで調整して接着します。図のようにブレーキ引棒を追加し、コロ軸化しておきます。なお、車体付けTNカプラーを使うためカプラーポケットは根元からカットしておきます。

 < 室 内 の 加 工 >
 運転室仕切板が中心でt0.3プラシートを使って図のように加工します。運転台・車掌台、客室座席も作り最後に取付けます。

 < 塗 装 >
 まず、屋根をマスキングし、ボディーに下地としてGマックスの黄5号を吹き付け、その上に西武イエローを吹き付けます。これが乾燥したら下から2.2oを残して、マスキングしGマックスの黄かん色を吹き付けます。乾燥したら、ボディーをマスキングし屋根にGマックスのねずみ色1号を吹き付けます。
 床下・台車はグンゼのニュートラルグレー、運転台と仕切板はGマックスの伊豆急ベールブルーをそれぞれ塗ります。

 < 仕上げ・その他 >
 まずサッシですが、Gマックスキット付属のものに、銀色に塗装したワープロ用粘着フィルムを貼り、図のようにガラス部分を切り抜きます。それを両面テープで貼り付けます。幌は、KATOの43系客車用を厚さ1.2oまで削って取付けます。エアーホース、排障器、スピード検出ケーブル、ヘッドライトは銀河モデル、乗務員ステップ・手摺、テールライトはタヴァサのパーツです。また乗務員ステップ横にはt0.5プラシートから切り出したハンドスコッチを取付けてあります。ダミーカプラーはKATOの客車用です。
 レタリングはGマックスの西武用黒文字(中字)、社紋はBONAの三岐用を転写します。方向幕は、Gマックスの西武ステッカー付属の三岐用を伊豆急ベールブルーに塗装したt0.5プラシートに貼り、窓内側から両面テープで貼り付けます。
 最後に、運転士を乗せて完成です。

今回は、同種車対決になってしまいましたが、いつも資料の提供や技術面でアドバイスしてくれている山下満君に感謝致します。