和歌と俳句

高浜虚子

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簡単に新茶おくると便りかな

生きてゐるしるしに新茶おくるとか

薄暑はや日蔭うれしき屋形船

着倒れの京のを見に来り

北嵯峨のの人出見に行かん

昼のの静に来にし雅会かな

大いなるが出て食ふ早雲寺

顧みる七十年の夏木立

草刈の顔は脚絆に埋もれて

吹き上げて廊下あらはや夏暖簾

夕立来て右往左往や仲の町

幾本のの大樹や早雲寺

いつの間に世に無き人ぞ梅雨寒し

いつの間に壁にかかりし帚草