うさぎの博多物語・しょのに!

 

 

 『うさぎのギぃは、ギリギリの「ギ」〜♪』

 

 ひらき直った歌声とともに、こんばんはうさぎデシ。日付が変わっても夜があけない限りはオッケーとマイルールをマイセルフに言い聞かせつつ、うさぎでし。スイートルーム稼働率の低さという罠にかかったうさぎの、ランチはどっちでしか?!

 

 廊下に繋がるお部屋のドアを全開しゅる、という荒業を駆使しても尚、廊下から居間までの空間が長すぎて換気がうまくいかないという、なんだかなぁの苦心をしつつ、そりでも一時間ほどバタバタちていたら、匂いはナンとか薄らいできまちた。ヨカッタ。ほっとちて窓から博多駅を見下ろせば筑紫口が丸見え。

「あ」

 11階から凪しゃんが地上のご姉妹を発見。うさはドアの前にててっと走って、ご姉妹をお出迎えしゅるべく待機、ちまちぃた!いらっしゃいでしの、まぁこしゃま、かまこしゃま。博多へようこそ、うさのホームグラウンドへようこしょー!

「うさちゃん、こんにちはー!」

「二週間ぶりね。元気だった?」

「おなかすきましたね。ペペチーノのパスタと柳橋連合市場の海鮮丼、どっちの気分ですか?」

「海鮮気分です。でもその前にちょっとお部屋を見せてください。ひろっ!」

「あ、リンゴのお酒を持ってきています。冷やしておきましょう」

「あれ、冷蔵庫にワイングラスが三つ、もう入れてある。うさちゃんが入れたの?」

 まぁこしゃまのご質問に、イエスアイドゥとうさぎはお返事をちまちた。うさがお部屋に来るなり入れて冷やしておいたのデシ。お部屋のキャビネットにはグラスやコップがたくさん用意されていまちたの。しょの割に、寝室に置いてあったお茶はティーバッグで、湯飲みはプラスチックだったけどね。

「じゃあ行きましょうか。バスですぐですが、薬院方面行きのバスは博多口から出ているので、駅を突っ切ります。お荷物はなるべく軽く」

 と、凪しゃんが仕切って一行は出発。博多口のバス停から出発しゅるバスはたいてい、柳橋連合市場前を通るから本数は、下手すると一分に二本ほどありまし。待つまでもなく止まっていたのに乗って、バス停を三つほど通過。バスの中には南大分・宮崎の伊勢海老祭りのポスターが張ってありまちた。うさ、気になるデシ。

「お二人、柳橋は初めてですか?」

「初めてです。あのおっきい看板はよく見るんですけど」

「初めてです。嬉しいな」

 喜んでくりるお二人と、市場前のバス停でバスを降りまし。しょこから道を渡ればもう市場、デシ。お二人は周防灘のお魚がとってもおいちぃ杵築のご出身。魚を食べる舌は肥えておらりまし。が、まぁ、ココならうさが恥をかくんことはないでちょう。

アーケードを通り抜けているとまあこたんが、あちこちを激写しながら。

「ああ、ここがクッキングパパによく出てくる、柳橋連合市場なんですね!」

 感動ちた声で仰いまちた。しょーでしよ。ココが博多っ子の台所・柳橋連合市場でし。しょんでね、柳橋といったらもちろん、吉田鮮魚店がやっている柳橋食堂デシ。あ、あった。えーっと、アレ?

「ここよ、ここ」

 こちら、入り口がちっと分かりにくいのでし。鮮魚店からおばしゃまが声を掛けてくりまちた。午前中なら鮮魚やお寿司が並んでうさの目を引くのでしが、今回の訪問時間は14時過ぎ。一階の鮮魚店は殆どお片づけが済んでいて、見逃すところでちた。

 えっとね、一階のお魚屋しゃんでメニューを決めてお金を払って、二階に上がっていくシステムでしの。お二人、ナニにいたしましか?看板料理は『海鮮丼』でし。ここは博多だから、お刺身はゴマ風味のヅケになってまし。しょりをお嫌いでないなら、うさもとってもオススメでし。おいちぃよー!

「凪さん、何にされるんですか?」

「大盛り海鮮丼にします」

 お味噌汁とお漬物つきで750円でし。ちなみに大盛りでなければ650円でし。フツーの食事ならしょりで十分デシ。今日は空腹の極地でしからネ。ここは市場。観光客しゃんも少ないので、とってもシアワシな空間〜♪

「特上海鮮丼、というのは?」

「海鮮丼の上に雲丹かイクラが載ったものです。各1100円。両方乗せることも出来ます。デラックス海鮮丼で、1400円です」

 他にもお刺身定食やてんぷら海鮮丼もありましが、やはり最初はすたんだぁどにね!

「オススメは特上のどっちかです。デラックスは、刺身があまります」

 はきはきと、ちょっと辛そうな表情で凪しゃんがユいまし。昔、欲をだして失敗ちたことがバレてちまう〜。ま、しょの時は時間があったので生ビールを追加ちて余ったお刺身をぺろんと頂きまちたが、今日はこのあと、行くところがありましからね!

「じゃあ、私は特上海鮮丼の、ウニ入り」

 と、仰ったのはお妹のかまたん。

「私は特上のイクラ入りで」

 しょっちは姉君のまぁこしゃま。まあこしゃま、イクラをおスキでしよね。二月の小樽ではいっぱい食べようね。空港でお土産も買いまちょうね!

「はぁい♪」

「お土産、ベーグルもお願いね。空港で売ってたからね」

 しょんなことを話しながら二階へ上がりまし。正直、あんまり、キレイキレイなお店ではありましぇんが清潔でし。魚くささは少しもありましぇん。奥のテーブルにお座りしゅると、しょこにはお魚のから揚げが乗ってまちた。こりね、つきだしなの。好きなだけ食べていいんでしよ!

「え……っ!」

「これを?!」

 うん、食べていいんでし。うさはあんまりお魚を知らないから(謙遜ちてみるうさぁ〜♪)コチとタイしか分かりましぇんでちた。かまたんが食べたのはカワハギって言っていたかなぁ?はぐはぐ、お箸を伸ばすうさたちのテーブルのお皿に、お店のおばしゃまが唐揚を追加ちてくりまちた。ありがとぉ〜。

時間が早いとから揚げだけじゃなく、煮つけも突き出しで出ているのでし。マグロやタイの煮付けや魚卵がてんこ盛りのこともありまし。この唐揚はお刺身をとったあとのアラではなく、ちぃさなお魚の切り身で、身がたーっぷりついていて、食べ応えがありまし。こりだけで十分、おビールが飲めるのよ〜。

今日は我慢のうさうさぎだけど、今度はゆっくり、また来まちょうね!

「はい、来ます」

「わぁー、すごーい」

 魚を食べさせれば骨までしゃぶり、凪しゃんから、『アナタはイモート』認定さりた猫またぎ・かまたんが実に見事に唐揚を食べてゆきまし。見ていて気持ちがいいなぁ。うさも負けずにコチの白身をあむあむ。しょうこうちているうちに丼とお味噌汁が運ばれてきまちた!

「きゃー、きゃあー!」

「おいし、そぉーっ!」

「いただきまぁす!」

 うさもいただきましの。はぐっ!

 凪しゃんの大盛り海鮮丼を横からもらいまちた。ヅケになっている切り身はお刺身のサクの端っこで、形は歪だけど大きさはそりなり、厚みはたっぷり、鮮度は抜群。ナンと申しましか、切り身のエッジがタっていて、舌に当たった、時の質感が。

 

『鮮度ーっ!!』

 

 というカンジなのでし。カタイ、というのとはちっと違うんだけど、端っこが溶けているよーなノとはモノが違うでしよ。お刺身というのは「コリッ」としているモノでし。

 ほほほほほ。

 以前、このしょぐ近くに泊まっていながら、日曜日で食べられなかった、某・お茶々しゃま、悔しかったら博多へまたいらっちゃい。せれぶうさぎのうさうさうさが、おご馳走ちてあげまし。

……650円でしからね。

 ヅケの胡麻醤油味も加減がよくて、おいちぃなぁ。

 まぁこしゃまは朝に紅茶を飲んだだけ、干上がりしょーになっていたようでしが、あむあむと食べていくうちに見る見る、顔色がよくなってきまし。お味噌汁はお魚の出汁がよく出てまし。こりの中に入っているのもお刺身の端っこで、骨はないので、魚を食べるのが苦手なシトでも苦労ちないでちょう。

 ヅケの具には、鯛とマグロとサーモンとカンパチ。あと、タコがしゅんごくプリリン、でちた。んでもね、あのね、うさの気のせいかなぁ……。

 こり、ヒラアジが混じってないでしか?あ、またあった。お口の中でシコッとしてサクッとちてンマンマな、この切り身はカンパチよりじゅっとおいちくてブリリンで、ねぇ、こり、ヒラアジのハラミじゃないかなぁ。舌を押し返すこの弾力は、たぶん……。

「んま、んまっ」

「おいしぃ、おいしいですぅ〜」

「うさちゃんありがとぉ〜」

「コスパを思うと、いっそう美味しいですぅ〜」

 えへ。お気に召しまちたか?喜んでもらえるとうさも、とーってもうれちぃなぁ〜。

「おいし、おいし……っ!」

 えへ、えへへ。

 うさうさ、思わず、ニコニコちてちまいましぃ〜。

 きっと鮫しゃんがお寿司を食べるのを、見守る山本しゃんはこんな気持ちぃ〜。

「ああ、満腹。おなかい、っぱい!」

「しあわーっ!」

 おごちしょうしゃま、をちて、うさたちがお店を出た時刻は午後の三時。

 しゃて。

 お店を出てバス停に戻った凪しゃんは、オモムロに。

「タクシー」

 を、止めまちた。百地(ももち)浜の福岡博物館であっている『ポンペイ展』に行くためには、お金を多少使っても時間が貴重デシ。ANNA、アんたナにアそんだんのくらぶで無駄遣いは敵でしが(贅沢は敵ではありましぇん)、ナニせみんな勤労の隙間に命がけで遊んでいる訳で、時間は時としてオゼゼより大切なのデシ。

 運転手しゃん、お疲れしゃまでーし!

 おなかいっぱいのシアワシうさたちを、福岡博物館に運んでくだしゃい、でーしっ!