うさうさ日記・11

 

 

 ふぅーん、ふんふん♪

 うさうさは、甘塩シャケがダイスキぃ。ゴハン、三杯、食べれまし。

 にぃにぃの、顔を見てればもう一杯!

 でも……、塩シャケの、腹側のトコって、いくら甘塩でも、やっぱりしょっぱいんでしよね……。

 しょこで、うさうさの、塩シャケの腹身の利用法。

 ものすごぉく、簡単でし。まず、縦長のお湯飲みに、日本酒を半分くらい注いで、電子レンジでチン、しまし。

 その中に、えいって焼いた塩鮭の腹を入れれば、完成〜。

 凪しゃんはヨク、朝ごはんの塩シャケの、腹を残しておいて、夜に、シャケ酒をしてましの。

 うさうさもご相伴。ぺろぺろ。

 安酒でも、とってもオイシク飲めまし。肴要らずの一品、でし。

「おい、うさぎ」

 はい、ナンでしかハンサムしゃん。

「自分ばっかり呑んでねぇで、俺にもナンかこう、じわわ〜ッとあったまるモン、作れよ」

 ふふ、にぃにぃがお仕事で居ないから寂しいんでしね。

 まぁしょーがない、でし。作ってあげマシ。

 

 

1.大根湯豆腐

 

 まぁず、取り出したのは一丁の、お豆腐。

 そのへんのスーパーで売ってる、パック入りの安い木綿でいいでし。イヤモチロン、専門店のがあったら、そっちがオイシイのは言うまでもありましぇんが、ないものはしょーがない、でし。

 ただ、忘れちゃいけないのは、お豆腐を適度に水切り、しておくこと。

 うさうさは、大きいカレー皿の中に、コーヒーカップの受け皿を逆さまに置いて、その上に、パックから出した豆腐を置きまし。冬ならそのまま、夏は冷蔵庫に。

 モチロン、お料理のご本に書いてある通り、ガーゼでくるんで俎板に挟んで水切り、した方がいいでしよ。

 でも、アナタがヒトリグラシの勤め人や子供のいる主婦しゃまとしたら、実際、毎日のゴハンに、しょんな手間はかけられないでしよ、ね?

 だから、前の夜、もしくは朝に、パックから取り出してお皿に置いておく。気がついた時(寝る前や出勤・帰宅時)に、お皿にたまった水気を捨てる。それでいいんでし。

 さて、その次に用意するのは、おっきい大根一本と、京ちゃーん♪

「……なんだ」

 京ちゃんで、あったかくなる方法はいっぱい、ありまーし。

 灯油を買って来てもらう、エアコンを取り付けてもらう、お風呂を沸かしてもらう、湯たんぽをいれてもらう。うさうさのお勧めは、だっこしてもらうコトでーし。

「……うさぎぃ」

「……」

 でも今回はとりあえず、京ちゃん。

「……だから、なんだ」

 大根すり下ろしてくだしゃい。

 おっきい大根を、丸々一本、すり下ろしまし。冬場の甘味のある大根なら、

「……できたぞ」

 片手鍋がひたひたになるくらいは、ありまし。

 しゃて、こりを火にかけまし。凪しゃんは、大根おろしがスキなのでしょのままでしが、上品にやろうと思うシトは、ぎゅうって搾ってお汁だけにしてくだしゃい。水は入れたらいけましぇん。下手にコンブを入れのもいけましぇん。あくまでも、大根の汁だけをぐつぐついわせて、そこに、水切りしたお豆腐を適当に切って、入れて、茹でまーし。ぐつ、ぐつ。

 ナンのことはない、大根汁でする、湯豆腐でし。

 でも、オイシイんでし。特に酒飲みには、応えられないアジワイ、でしの。

 湯豆腐を、大根おろしごとお皿にとりまし。あとはお好みで、海苔とか削り節、七味唐辛子とかを、掛けまし。うさうさは、しらす干しをかけるのが、スキぃ。ぽん酢をかけるシトもいましが、うさうさのバヤイ、生醤油をしょのまんま。しょの方が、お豆腐と大根のお味がするからでし。はふ、はふ。

「……」

 ハンサムしゃん、オイシイでしょう?

「……あぁ」

 京ちゃん、どうもありがとうね。

「……いや……」

 

 

2.梅山芋

 

 ついでにもう一品、急場のお酒の肴になるモノを。

 先ず、アナタが酒飲みなら、冷蔵庫に梅干のちぅぶを用意、しておきまし。

 今は便利なモノがあるんでし。梅肉と紫蘇を練りあわせたちぅぶ、でし。

 んでね、しゃあ一杯!っていうときに、オモムロに冷蔵庫から取り出すのは、ヤマイモ!

「……すり下ろすか?」

 ううん、こりはすりましぇん。

 とんとん、って、切っていきまし。歯ごたえズ残る程度の、3ミリくりゃいの、拍子木に。

 しょんでね、丼か深皿に入れてね、粘り気を取るために、水洗い、しまし。

 洗って、洗って〜。

 ちぅぶの梅肉と混ぜるだけ。薄い色のお皿にちょこんと、盛り付けてくだしゃい。

 簡単なのに、洒落た一品、でしぃ〜。

 

 

3.鶏肉ときゅうりの甘酢漬け

 

 最後に、もーちょっと、『おりおり』らしいモノを。

 鳥の腿肉を皮付きのまま、薄く塩ふっておきまし。

 んで、安い昆布でいいでしから、料理挟みでうすぅーく、切っていきまし。このときの昆布をいかに薄く切るか。そりがこのおりおりの味を決めるんでし。

 んでね。細切りの昆布を入れたボウルまたは丼に、お醤油と、御酢と、お砂糖を入れまし。

 しつこいでしが、凪しゃんなんかは酒飲みでしので、配分は、醤油1、酢3、砂糖ちょぼっと。

 こりを、110.5くらいにしゅると、子供にも好かれまし。

 んでね、鳥の腿肉をゆでまし。こりは切らずに、一枚のまんま、沸騰したお湯でがーっと、茹でまし。新鮮な地鶏のバアイは中がナマの方がアジが染みてオイシイんでしが、そうじゃない時は芯まで茹でまし。でも、茹で過ぎるとぱさぱさになるからちぅい、でし。

 んで、茹で上がった鶏肉を、俎板の上に取り出して、一口大に切りまし。んで、さっきの、細切り昆布を入れた甘酢に漬け込みまし。まだ鶏肉があったかいくらいで漬けた方が、味が早くしみこむし昆布もしんなりするし、イイでし。その後でキュウリを、まぁこりは彩りでしから、水分が出すぎてアジが薄くならない程度に、入れまし。いっそ入れなくてもいいんでしが、そりだとちょっと、色合いにイロケがナイんでし。

 酒飲みは、肴にイロケと演出を求める贅沢なナマモノでし。

 あら熱をとってから、冷蔵庫で保存しまし。30分もつければ食べられましが、長くつければ味が染みこみまし。お蓋のできるタッパ−なら、冬なら二三日は大丈夫でし。保存食に、便利でし。

 

 

 以上、この前のポテトサラダが好評だったので調子に乗った、

 うさうさのおりおり教室、第三弾でちた。ぺこり。

 

 

 

 ある日ある時、うさうさ、おりおりを作る。