うさうさ物語・20
るんるん♪らららん♪今日は雨の日、るんたった♪
お家でまったり、るんるん♪
「お、うさぎ、ご機嫌じゃねーか」
あ、ハンサムしゃんだ。お帰りなしゃい。エヘヘヘヘ〜♪
ハンサムしゃん、今はにぃにぃとふーみんの、お家に居るんでし。週末だけ、でしけどネ。詳しいお話は、うさうさ物語・3を読んでネ!
「なんかイイコトあったのか?」
うん。あのね。うさうさは、ぬいぐるみに乗りうつって、南の国に、ちょっとだけ帰っていたの。
んでね、福岡ドォムで唐草模様のトランクスを、うんちょって穿いてお店番、ちてたらお向かいの009スペースのおシトが、お首に赤いまふらぁを巻いてくりたての。
うさ、初めてイベントで、コスチュームプレイを、ちたの。
001の赤ちゃん役で、009スペースの、アイドルゥ〜。いろんなおシトに可愛がられて、シアワシだった、のぉ〜♪
「……よく、分かんねーが、お前が機嫌がいいと助かるぜ」
お荷物を御部屋の、ソファーに置いてハンサムしゃんが、煙草を取り出しマチタ。
「この前なんか、ベルサイユに行きそこねたって不機嫌で、メシって言ったら棒ラーメン投げつけたろ」
「でもあのラーメンは美味かったな」
一緒に帰って来たふーみんが言いましの。
「真っ直ぐな、ソーメンみたいなラーメンで、珍しかったし」
うん。あり、マルタイの棒ラーメン。今のところ、北限は、神奈川県、なの。んでね。マルタイは九州・福岡市にあるメーカーで、普通はとんこつ味なんだけど、神奈川には味噌味があったのー!うさ、送ってもらったの。おいしかったぁ、の♪
「日本ってイイよな、メシが美味くって。……あぁ」
ナニでしの、ハンサムしゃん。タメイキついて。
「ウニ、喰いたい……」
はぁ?
「毎年、秋は満月とアニキ見ながら、ぬる燗の酒とウニって、決めてたのに」
うさより先にふーみんが、
「それ、何時頃の毎年だ?」
上着を脱ぎながら、お尋ね。
「高校生から、大学卒業すっまで」
「…………いいけどな、別に」
「ウニー、ウニィー」
もう、ワガママでしネ。お口にニンジン、突っ込んじゃいマシヨ。
ここはヨゥロッパでし。ウニしゃんは、居ましぇん。瓶詰めでいいなら、輸入食料品店で買って来るでし。お金持ちなんでしから。
「瓶詰めのウニ、嫌いなんだよ。アルコール漬けで匂いがすっし、味、全然違うし」
「塩漬けのもあるぞ。確か長崎の五島あたりのメーカーだ。日持ちしないから、海外はムリだがな」
「ウーニー」
ナンてワガママな!
うさうさアタックで黙らしぇましぃヨ!
カーテンをよじよじ、ちて、カーテンレールの上を滑ってうさは、洋服箪笥の上へ。よっこいちょ。
しょこへ!
「ただいま」
ドアを開けて帰って来たのは……、にぃにぃ〜!
お帰りなしゃい!びよぉーん!
「おっと。ただいま、うさぎ。元気だったか?」
うん。うさは元気でし。あぁ、にぃにぃ、ちっと雨にぬれちゃってましね。んでも、にぃにぃのイイお匂いが、水気で透明に冴えて、うさうさ、とろーん。
「啓介、お前、ナニを一人で悶えてる」
つられて見れば、ハンサムしゃん、ソファーの上でのたうちまわってまし。
「ウニ、喰いてーんだよぉ〜」
んもう、ワガママでちょ?
「ああ、そういえば、秋だな。……食べたいな。ぬる燗の酒と」
……んぴゅっ!
しょ、しょうなの、にぃにぃ〜!
まま、まぁかして!うさうさに、オマカセェ〜!
うさ、にぃにぃのタメなら火の中、水の中、雪の中からタケノコを探すことしゃえ、厭いましぇんのよ!
「うさうさ、ウニを隠していたのかい?」
ううん。
「これから採りに行くのか?ヨーロッパの海には居ないよ。バルト海まで出ないと」
うふふ、ふーみん、心配性でしね♪
こりから作るの、オ・マ・カ・セぇー!
うさうさのおりおり教室
山うに……材料は、新鮮な鶏卵、味噌、唐辛子少々。
まじゅ、お味噌をおフタが出来る容器に入れてねりねり、いたしまし。
お味噌は赤味噌としろ味噌を混ぜる、とかっておりおりのご本には書いてありましが、うさそんな手間のかかることは、しましぇん。
お好みで、お酒やみりんをちっとだけ加えて、そりから仕上げに、唐辛子をパッパッ。
しょの味噌床に、うさのアンヨくらいの窪みをあけて、新鮮な卵の黄身だけを、ぽとん。
お味噌でフタを、いたちまち。
しょのまま冷蔵庫へ。
二日から三日で、卵の黄身は水気が抜けて固まって、ウニさんみたいな、味になるんでち。
どでしか?
「おぉー。美味い。ホンモノのウニとは違うけど、瓶詰めウニよりゃ、よっぽどウニらしいぜ」
「史浩、もう一本、燗をつけろ。うさぎ、お前もちょっと飲まないか?」
あ、うん。イタダキましの。ペロペロ。
うふふ。にぃにぃと、雨夜の月見酒〜♪にぃにぃの、白い美貌が、お月様〜♪
「あー、でもナンか、ちっと腹減った、な」
ふぅ。つくづく、ワガママでしね、ハンサムしゃん。
「そうだな。少し」
はい!うさ、承知イタチマチタ!えっと、ぬる燗なりゃ、和食がイイでしネ!
磯豆腐……豆腐、片栗粉。好みで青海苔、カツオブシ。
水切りしたお豆腐を、適当に、切りまし。
御豆腐に、お塩をパッパッと、振りかけまし。
御豆腐を揚げる時もそうでしが、キレイに仕上がるコツは、熱を加える直前に御豆腐の表面に、お塩をまぶしておくこと、でーし!
お塩をかけた後、片栗粉を、薄くまぶしまし。茶こしなんかで振りかけても、いいでしよ。
お好みで、さらに表面に、青海苔やカツオブシを、かけまし。
うさは、ナンにも掛けないで、後からカツオブシをいっぱい、乗せるのがスキでし。
お鍋にお湯を、沸かしまし。ぐらぐらになったら、御豆腐を、そーっと入れましの。
片栗粉が透明な膜になって、揚げ出し豆腐とも違う、美味しさ。
天ツユや、お醤油を掛けて、どうじょ!
普通の湯豆腐に飽きたときに、一風かわってて、とってもオススメ、でーし!
ついでにも一品、秋らしいお鍋を。
ナスの鍋物……ナス、沢山。鮭缶またはシーチキンノンオイル、大きめの缶を。
おナスは、お皮を剥いてそぎ切りにちて、お水に漬けまし。
おなべに、鮭缶を汁ごと開けましの。もっとも、うさうさは貧乏デシから、いっつもシーチキンで代用。
んでも、十分、オイシイんでしぃのヨ。
鮭缶またはシーチキンカンヅメに、ほんのちっとだけスープまたはお水を足して、お醤油を、ちょぼちょぽ。
おナスを煮る、くりゃいの味付けに、いたちまち。
その鍋を、テーブルに置いて、コンロの火の上へ。
おナスをザルで水切り、ちて、同じくテーブルへ。
煮ながら、食べましの。アムアム。
アチチ。お口、やけどちてちまいまちた。
「おぉー、美味い。カンヅメの味が染みてて、うまいぜ」
「史浩。冷蔵庫に豚肉の薄切りが残っていただろう。出して来い」
「あ……、汁がなくなった。史浩、カンヅメ、も一個とってくれー!」
「今度はナスがなくなった。うさぎ、悪いけど剥いてくれるか?」
はぁーい♪
むんなでゴハン、あむあむで、うさうさシアワセ、るんたった♪
みなしゃまも、ゴハンをいっぱいたべて、冬の寒さに、備えてくだしゃいネ!
ある日のうさ日記・うさうさ、幸せな食卓