うさうさ物語・30

 

 

 福はぁ、内ィ〜♪ うさもぉ〜、うちぃ♪

 ぱらぱら、バララッ。

 んふ・んふふふふ♪たぁの、ちぃ〜♪

 こんにちは、みなしゃま!今日は節分、でしぃネ!

 みなしゃまはお豆を撒き撒き、ちまちたか?

 うさうさは、頑張って撒いていまし。あとでちゃあんと食べれるよぉに、殻つきのピーナツを、撒き撒き。

 お台所に撒いて、お玄関に撒いて、しゃ、事務所に……。

「……うぅーん。合わない……」

 む、ふぅみんが、うんうん、唸っていましぃの。

 皆様にご心配おかけちまちたが、うさうさ、お正月、無事にお家に帰れまちた。

 大晦日から、ハンサムしゃんとにぃにぃと、ネ。

 出発が大晦日の夜だったから、除夜の鐘は、高速道路のインターで、缶コーヒーを、のみのみちながら。

 ちょうど新年の、初日の出の頃、お家についたんでし。

 そりからお正月、去年と同じ、ねむねむ・お正月で過ごして。

 今はもう、にぃにぃは毎日、都内の事務所、つまり昔のお家に、通ってお仕事、ちていまし。

 うさも、田舎の家から、毎日、お付き合い〜♪

 去年はまだちぃちゃかったから、ずーっとお留守番だったけど、一歳になったし、元気になったし。

 お車にのんのするのも馴れて、酔わなくなったから、今はちゃあんと、にぃにぃのお供が勤まりましの♪

 んだから、今日も、うさうさは事務所の豆まき、でし!

 たぬはぁ〜、うちぃ♪

「アイテっ、うさぎもナニ……、あぁ、豆まきか……」

 うさが、バシッてぶつけたお豆を拾って、たぬたぬ・ふぅみんは殻を剥き剥き。

 なに、悩んでいるの?

「うーん。確定申告の時期だから、やってるんだけど、合わないんだ。うさぎの餌代は、事務消耗費に入れていいかなぁ……」

 ぽりぽり、食べながらふーみんは電卓を叩いてまし。ふぅ、タイヘンそうでしぃ〜。

 頑張ってネ。ところで、にぃにぃは?

 うさがお豆を買いに行ってるうちに、居なくなったの。ドコ?

「昼飯、買いに行った。そろそろ戻るんじゃないかな」

 え?お昼は、名古屋のAしゃまに貰った、ヨコイのソースでスパゲティの予定なのに。

「美味しそうだな。パスタ、俺もダイスキだよ。でも、それは明日にしよう。今日は……」

 ふぅみんが、ナニか言いかけた時、ガチャッておドアが開きまちた。

 うさはお豆の袋を抱えて、タッタッタ!

 ににぃだ!えーい、にぃにぃは、うさのモノぉ〜!

 にぃにぃには、うさうさ、お豆はぶつけましぇーん!

 お豆を持った、うさジシンが飛びついて、厄払い〜!

「アイテッ!」

 一緒にいたハンサムしゃんが、お靴を脱ぐために屈んだ、おせなを踏み台に、びよーん!

 にぃにい、節分でしぃのヨ!はい、お豆でし!

 うさうさ、殻をムキムキするからネ!はい、あぁーん♪

「ああ、ありがとう」

 うさを受け止めて、抱き締めて、にぃにぃは、お口をあけてくりまちた。

 うさうさ、ココロを篭めてその中に、ピーナツを、ポテン。

 うさのこの、うさうさパワーで、今年のにぃにぃも、護ってあげるからね!

「いってぇ……。ナニ、しやが……」

 振り向いたハンサムしゃんの顔面にも、

「アイテッ!」

 うさうさ、ピーナツ投げつけ厄払い〜♪ナカミはにぃにぃが食べたから、ハンサムしゃんには、その殻を投げつけぇ〜!

「おま……、お前なぁッ!」

 ハンサムしゃんは、うさうさに手を伸ばしまちたが。

「啓介」

 にぃにぃの、一言で、ピタリとストップ。

「怒るな。今年一年、無事に過ごせるように、うさぎは厄払いしてくれたんだ。なぁ?」

 うん。そでし。んふふふふ。

 うさうさは、にぃにぃのお腕の中で、うふふふふ♪

 スリスリ。あぁ、とっても、シアワセぇ〜。

「お帰り。買えたか?」

「あぁ」

 にぃにぃに抱っこさりて、うさうさは事務所の台所へ。ハンサムしゃんが、手にもった包みを広げてくりまちた。ン?あ!巻き寿司だぁ〜!!

 うわぁーい!うさうさ、巻き寿司、ダイスキぃ〜!!

「節分の日に、オメデタイ方を向いて食べると、厄払いになるんだってさ」

 ふえー。うさ、知りませんデチタ。

「俺もだよ。けど、今朝、ラジオでいっていたんだ」

 うさたちのお家から、この事務所までは高速で40分、くらい。朝はうさうさ、後部座席のバスケットの中で、ねむねむちていて、聞いてましぇんでちた。てへへ。

「みんなで食べよう。うさぎ用にも、作ってもらったんだ」

 あ、ホントウでし!おっきい太巻きが三本と、うさうさ・サイズの小さいのが一本!

 うさのために買って来てくりたんでしネ!ありがとぉ〜!!

「啓介が、みんなで食べようって言うから、な」

 ハンサムしゃんが買ってくりたの?んふふ、うさうさ、嬉しいでし。珍しく、気がきくでしぃノネ!

 うさ、お茶を煎れましの。んで、インスタントだけど、お吸い物を作って、ウンチョ!

 んふふ。海苔巻、美味しそう。卵焼き、アナゴ、キュウリ、鯛でんぶ、なんかが、ぎゅうぎゅうに入ってまし。

 しゃ、んじゃ、食べやすく……。

「おっと」

 ン?ナニ邪魔しゅるの、ハンサムしゃん。

「なんか、切らないでこのまんま、食べるのが縁起がいいらしいぜ」

 あ・そなの?じゃあ、みんなでこのまんま。んしょ。

「恵方、どっちだったっけ」

「えぇと、包みに書いてある。南南東だってさ」

「さて、じゃあ、いただくか」

 はぁーい。イタダキまし。パクッ!

 んふ。おぉい、ちい♪おっきいマンマを両手で持って、おっきくお口をあんぐりあけて、切らずに食べると、ナンか、食べ応えがあって、とっても愉しいキモチぃ〜♪

 みんなで、アムアム。んふふふふ。

 …………ン?

 …………………………ハンサムしゃん、どちたぁの?

「……ナンでも、ねぇよ……」

 太巻きを、手にとったマンマ、ハンサムしゃん、悶絶。

「やっぱ、イイ」

 ナンて呟きながら、見てるのは。

 ……あ。

 ましゃか、ハンサムしゃん。

 ………………目的は、コリ?

 にぃにぃも、意味に気づいたみたい。目つきが鋭く、なりましの。

 んでも、一旦、噛み付いた太巻きを、食べないわけにいかなくて。

 あんぐり、むしゃむしゃ、ごくん。

 はい、お茶、ドウジョ……。

「アニキ」

 うさ、ハンサムしゃんのコトで、イッコだけ、尊敬しゅるのはこの度胸、でし。

「今度はこっち向いて、喰って」

 にぃにぃが怒ってるのに、ソンなこといえるあなたは、大胆不敵ィ〜♪

「……、グ……ッ」

 振り向いたにぃにぃに、下腹を殴られて、別の意味で悶絶させられても。

「あー……、節分って、イイねぇ……」

 ウットリ出来るハンサムしゃん、もちかちてマゾなシト?

 うさうさは、椅子の上から、殻つきピーナツを、投げ投げ。

 ハンサムしゃんもぉ〜、うちぃ〜♪

 鬼は外、っては、言いましぇん。

 だってうさうさ、オニでもキレイな、にぃにぃのうさぎダカラ。
 ねぇ、にぃにぃ。
 今年もみんな、元気で仲よく、暮そう、ネ!

 

 

 

 

ある日のうさ日記・うさうさの節分