うさうさ物語34・うさうさの夏休み
こんにちは。(ぺこり)
清二しゃんちぃで、療養中の、うさぎでし。
と、ゆってもかなり、もう回復、ちてきまちたのでし。
まだ、「さぁさアナタもうさうさダンジング・ダンシング♪」の、エイトビィト・ダンスは出来ないけど、「うさはとってもカワユイうさぎ、とてもイイコのうさうさぎぃ〜♪」という、スロォなバラァドなら、なんとかイケましの。
今は失った体力と筋力を回復すべく、規則正しい生活をちながら運動、ちていまし。
清二しゃんちには、タベモノが豊富で自然が一杯で、お水がおいちくて、療養には向いたところでしの。
フィッツ君も、遊びに来てくりたしネ。
……んでも……。
みなしゃま、誤解をちたら、イヤイヤよ!
うさは清二しゃんと、仲良ししゃんになった訳じゃあ、ないんでしぃー!!
そりどころか、戴いたお手紙には、
「うさぎさん、清二さんとネンネしているの?いいなぁ〜」
という、モノが!
キィイィィーッ!
ちいがああぁぁぁーい、まああぁぁーし!
うさは清二しゃんとは、ネムネムちてましぇーん!
ぜぇ、ぜぇ。
という訳で、うさの潔白を証明するべく、本日はうさうさの一日を、ご案内いたちまし。
うさの起床は、午前六時三十分。早いのは、農村の朝が早いから、でしの。
特に、夏の清二しゃんちぃの、朝は早いのでし……。
うさはお縁の、日当たりのヨイ一角に、バスケット置いてもらって、その中にオザブトンを敷いてねむねむ、ちていまし。眩しい日差しに目を覚まし、もぞもぞ起きて、お顔を洗って、まずはフィッツ君にオハヨウのご挨拶。清二しゃんはその時間、もぉ、お家には居ましぇん。あのシトは五時起きで、夜明けとともに、お外で働いて、いまし。
フィッツ君は、お縁の下で眠っていまし。しょこが一番、涼しいんだって。
朝、フィッツ君のお背中に乗って、うさはお散歩へ。
近所のお寺へ、行きましの。
しょこでは夏休みの間、ご近所の小学生しゃまが集まって、ラジオ体操を、ちていまし。
うさも一緒に、いたしまし。
最初はたまたま通りかかって、みなしゃまの真似をちていたのでしが……、しょのあと。
ご褒美のヤクルトを、子ども会の世話役のシトが、フィッツ君と、うさにもくりたのでしぃ〜!!
いや、アノ……、だからというワケではないでしヨ!
あくまでも体力増進のために、うさは朝から、イチニィサン!
カワユイうさがラジオ体操に混ざるようになって、子供たちの出席率が上がったと、うさ、世話役しゃんに感謝さりたのでし。てへへへへ♪
ぴょんぴょん、イチニィと、体操を終えて、ヤクルトを貰ってノミノミ、ちて。
帰り道の途中、小川に寄って、うさはシジミしゃんを取りましの。
……というか。
流れの中に入って、お砂を掻き回してくりるのは、フィッツ君でし。
シジミしゃんが居たら、前脚で、ぽいぽいって、うさの方に、とばしてくりましの。
うさは、ヤクルトの容器を小川で水洗いして、小川の水を入れて、しょの中にシジミしゃんを沈めまし。
毎朝、ちょっとずつ場所を変えて、12、3個、とるのでし。
小川の上流には清二しゃんの、おじじしゃまとおばばしゃまの、お家がありまし。昔の出作り小屋を改装ちて、ご隠居さりていて、ちぃちゃい畑を耕しながら、のんびりお暮らしでし。
しょこに、うさはシジミを届にけに行くのでしぃ〜♪
おじじしゃま、ちっと肝臓が悪いんだって。シジミは肝臓のお薬になりましからね。美味しいし。
おばばしゃまは、うさがシジミを届けるのを待って、お味噌汁を作られるのでし。
毎朝、うさうさしょーやってましの。んでね、お駄賃に、一日、50円も貰えるの!
半分ずつにちまちょ、ってフィッツ君にゆったけど、フィッツ君は、うさが全部、もらっておきなしゃい、って。
申し訳ないけど、うさご好意に甘えておりましの。
お小遣いを溜めて、にぃにぃとなきうさしゃまに、何かブレゼントを買うのでし。えへへー♪
そうしてうさは、お家に帰って来ましぃの。そりから、うさはゴハンを作りまし。
しょう。うさは働くうさぎなのでし!
ナンにもちないで居るのはタイクツだから、ネ。
うさは、うさに出来ることをいたすのでし。やっぱり得意なのはゴハン作り。毎朝の、ゴハンを作って、清二しゃんが働く、トマトのハウスまで届けに行きましの。
朝どり完熟トマト。
を、清二しゃんは毎朝、夜明けとともに、摘みに行きまし。
ハウスの面積は、横が98めぇとる、奥行きが86めぇとる。
そこに植わっている、トマトの苗は約3000本。
一日に、摘まねばならないトマトは、天候によって違いまちが、最盛期の現在、時として2000個を、越えましの。うひゅーん!
農協の、共同出荷場の締め切りは朝の8時マデ。その時間を過ぎると、トマトの苗しゃんが目覚めて、根っこから水分を吸収ちだちて、実が水っぽくなっちゃうから、だって。
それまでの時間に、実を摘んでしまわねば、なりましぇん。
完熟・朝摘みのトマトはオイシイでし。ブランドついていまし。
お値段は、普通のトマトしゃんが、一パック四個入りで100円の時しゃえ、一個、120〜150円は、いたちまち。もちろん、卸値でのお値段デシ。
殆どが東京の市場に送られまし。保冷しゃれたまま、トラック便で急送さりるのでし。多分、一個、200円〜300円くらいで売られて、ホテルや料亭しゃんで使われるのでちょう。
時々は、大阪にも送られまし。こちらは航空便でしの!木曜日とか、金曜日とかには。
地元には、殆ど卸されましぇん。地元の市場はお値段が安いカラネ。朝の10時までに摘みきれなかったのを、ほんの時々は出しましが、一個、18円〜20円、という、その程度のお値段でしか、捌けて行きましぇん。
……しょう。
一般に知られていましぇんが、農協と青果市場は、別々の組織であることが多いのでし。
農協の場合は共同出荷販売、略して、キョーハン、とユイまし。地元の青果市場に出すより、キョーハンは高くなるのでし。農協を通して、都会の市場へ、流れてゆくカラネ。
ヨイモノは、お金を出してくりるところに集まってユクでしネ。
まぁ、そりはともかく。
ちっとみなしゃま、120円のトマトを、日に2000個、出荷ちたら幾らになるか、計算ちてみてくだしゃいな。
しょのうち、約、二割は農協の手数料になりまし。高いでしぃが、販路の確保とブランド品質の管理、輸送量、ナンかを考えると、ちょーがないのかもしれましぇん。
また、ブランド名を冠しての共同出荷は品質管理が厳しくて、糖度や色づきに、厳しい基準が、ごじゃいまし。しょの為には、日照時間を確保しゅるための人工照明、お高い有機肥料、もちろん、苗も高いし、こりだけの規模を意地するのは政治しゃんたけじゃムリムリでちて、人を雇えば人件費も必要でし。
……んでも。
そりでも、農家の利益率は、高いのでし。
うさ、清二しゃんが、エボ君を乗りまわせる理由が、ちっとわかりマチタノヨ。
清二しゃんは目覚めるなり、ゴハンを食べる暇もなく、お茶漬けを流し込んで、夜明けから働いてまし。
うさはしょこへ、アサゴハンを作って、バスケットに詰めて届けてあげるのでし。
バスケットは、フィッツ君が咥えて運んでくりましの。お背中に、うさをのせて。
さてさて。今朝は、清二しゃんがダイスキな、生ハムのトーストと、トマトのスゥプを、作ってあげまちょーカネ。
生ハムトースト
オーブントースターで食パンを二分、焼く。焼いたら一度、取り出してひっくり返し、下だった面の上に、薄切りの生ハムを乗せる。生ハムがなければ、パックで売ってある超薄切りシリーズの、ソフトサラミの薄切り等でもよい。ある程度、塩分が強い方がおいしい。オーブントースターに戻して、さらに一分、焼く。この時に焼きすぎないように注意。焼けたか焼けないかくらいの曖昧さが、おいしいから。
お好みで、塩コショウや粒マスタード、マヨネーズ等をかけ、二つに折り、食べる。
生ハムの場合は塩気が強いので、何もつけずにそのまま食べる方がヨイ。
ハムの上に、とろけるチーズなどを置いて焼いてもおいしい。
トマトの冷製コンソメスープ
小鍋にお湯を沸かす。トマトを漬ける。トマトが漬かるほどたっぷりのお湯を沸かすのは勿体無いので、トマトをお湯の中でくるくると廻す。ほんの数秒ずつ、くるんとつければよい。煮えすぎに注意。
トマトを二つに切り、ヘタを取り除き、手で皮を剥く。ピーッと引っ張ればきれいに剥ける。くし型に切り分け、深い器(できれば白い器)に、形よく並べる。客用には種をとった方がよいが、家族の食卓なら種があった方が、酸味がきいて、ヨイ。
小鍋のお湯に固形コンソメを溶かす。塩コショウして、お醤油をほんの少し、少しだけ、一・二滴だけたらす。ここで醤油を入れすぎると風味が崩れるので、ほーんの少しだけ。トマトの酸味と水分が混じることを考え、少し濃い目に味付けしていた方がヨイ。
スープを、トマトを並べた器に注ぎいれる。熱いスープで、トマトがちょっとだけ、煮えたか煮えないか、という、ビミョウな味わいになる。それが美味しさの秘訣である。パセリのみじん切りを散らす。荒熱がとれたら冷蔵庫へ。
スープは昨夜、作っていたから、トーストをチーン♪
幾つも焼いて、折って、ラップで包みまし。
スゥプを密封できる容器に入れて、バスケットにツメツメちて、フィッツ君と一緒に、うさは歩いて10分くらいのハウスまで、ゴゥゴゥ♪
到着ちたら、小屋に停めてある清二しゃんのエボ君の、運転席にヨジヨジ。クラクションを、ブッブゥー!
こりが、「アサゴハンでしよ」の、合図でし。
ついでにこりは、「今日の収穫はそこまでぇー」の、合図でも、ありまし。
エボ君の横の軽トラックには、朝から摘んだトマトが、箱に並んでおいてありましの。横に五個、縦に八個、一箱で四十個入りのが、ひぃふぅ、四十二箱。うーむ、今日もなかなか、大漁でしぃノネ。
「おぉー、うさぎぃ、いつもありがとぉなぁー!」
クラクションを聞いた清二しゃんが、ハウスの中から出てきまし。お肩に、箱を四個ほど担いで。
「はぁー、このスープ、美味いぜぇー。もぉー、これだけが楽しみで、俺ぁ朝から働いてんだぜぇー!」
丼に一杯分、くりゃいのスゥプを、清二しゃんは、のみのみ。汗を流した後だから、酸味のある冷たいスゥプがとってもおいしいみたい。合間にはサンドイッチを、パクパク。うさとフィッツ君もご相伴。
「昔はなぁー、夏は農閑期だったそーだけどよぉー、今はトマトのせぇで、一年で一番、早起きの季節だぜぇー。ま、仕事があってぇのは有り難いこったから、文句言ったらバチ当るけどよぉー、でねなぁー」
はぁ、って、清二しゃんはタメイキ。ヨチヨチと、うさはちっとだけ、撫でてあげましの。
よく働いて、偉いでし。今日は全部、とれまちたか?
「いんや、400本分ばかり残しちまった。昼からとって、青果市場に出さなきゃならねぇ。もちっと人手がありゃあなぁー。けど、こんな時間にゃ、パートのおばちゃんたちも、出てきちゃくれねぇし。野菜モンの扱いに馴れた人間じゃねーと、トマトは傷がつきやすいからなぁー!」
ばくばくとアサゴハンを食べて、軽トラックで清二しゃんは共同出荷場へ。どかどかと、トマトを降ろすと、職員しゃんや他の農家のシトたちが羨まししょーに、見てましの。清二しゃん一人で他の農家のおシトたちの、三件分くりゃいは出しましからネ。
事務所に寄って、昨日の出荷分の伝票を受け取りまし。数量と金額が書いてありましの。口座への振込みは手数料を差し引いて、火曜日と金曜日の週に二回。売上回収率が100%なのも、農家というお商売のよいところ、でし。
おうちに帰ってから、清二しゃんは、ぐぅぐぅ。
うさとフィッツ君も、眠ったり、遊んだり。
お昼前には、スゥパァへ行って、お昼と夜のご飯の材料を買出し。
しょんな日々、でしの。
……ゆっておきましが。
うさは、メンクイの名をホシイママにしゅるうさでし。
清二しゃんと、仲良しなんかじゃ、ありましぇんカラネ!
ある日のうさ日記・うさうさ、必死の主張