うさうさ物語35・うさうさの、おりおりスペシャル。そちて……。

 

 

 じぃり、じりじり、じりじりぃ……。

 ナンの音?

 ……うさが、太陽のコゲコゲうさうさに、なっちゃう、音ぉ……。

 うぅぅ、アツイ、暑いでしぃのぉー!

 カミサマぁ、どーちてこんなに、夏は暑いのでしか?

 うさ、ゴハンをいっぱい、食べないといけないのにぃ〜!!

 ……たべてましけどネ。

 清二しゃんと共販出荷場にトマトを卸して、おうちに戻ってきたうさうさは、フィッツ君と一緒にお風呂場へ。

 新築のお家の、お風呂場は、ナンと大理石!浴槽は人口大理石。贅沢なお家でし……。

 フィッツ君は、浴槽の昨日の残り湯に、ばっちゃん。

 うさは、洗面器についでもらってる残り湯に、ばちゃばちゃ。

 フィッツ君もうさも、水浴びが、とても好きでしの。今度、お弁当作って、山の中の滝に泳ぎに行きたいナ。京ちゃんが遊びに来たら連れて行ってもらおぉ〜。冷たいお水で、泳ぐのでしぃ〜♪

 たっぷりお水と戯れて、汗を流したうさは、タオルでフキフキ、ちて縁側へ。ボタンをカチッと押せば、お庭のスプリンクラァが廻って、芝生とその間に置かれた敷石を濡らしまし。濡れた地面を吹きぬけて、お縁に届く風は涼しいでし。スノコで日差しを遮った縁側が、うさうさのお気に入り。

 フィッツ君も、縁側の大きな踏み石の上にごろんと、横になりまちた。

 ちらってうさを見て、うさがシアワシにほにょーんと、ちているのを確認ちて、オメメを閉じましの。

 フィッツ君は、とっても優しくて頭が良くて、うさに親切な、よいワンコしゃんでし。

 ……ごめんね、フィッツ君。

 うさのために、この清二しゃんちぃに来てくりて、もう一月以上、たちまちた。

 いつも、うさに優しくちてくりて、ありがとぉ。

 んでも、うさは心配なの。フィッツ君、寂しくないでしか?自分のお家が恋しくない?オトナリのおじちゃんとおばちゃんは、フィッツ君が居なくて悲しんでナイナイ、かな?

 うさが言うと、フィッツ君は、オシッポをゆらって、揺らしてくりまちた。そりだけ。精悍でりりちぃフィッツ君のお返事や、仕草はいつも、シンプルなんでしの。

 んでも、ちゃんと、うさには伝わって来まちた。

 しょんなこと、気にしないでいいんだよ、って。……ありがとぉ……。

 時刻は十時。今ごろ、清二しゃんは畑でパートのおばちゃんたちと、午前の休憩中。うさも、ちっと休憩いたちまち。こてーん。

 くぅくぅ。……お風が、キモチイイでしぃ……。

 一時間くりゃい、そーやって休憩してから、うさはお台所へ。

 正午ジャストに帰って来る清二しゃんは、疲れ果ててまし。シャワーを浴びて、しゅぐにゴハンを、たべれるよーに、用意ちてあげなきゃ。

 

 

うさうさのおりおり・贋物 タンドォリチキン&ナン

 

 

1.            ニセモノ・タンドォリ・チキン……鶏もも肉・生姜・玉ネギ、カレー粉、醤油

 鶏のもも肉は、フォークで皮をぶつぶつ突き刺して、お味が染みるよーにちておきまし。適当に切り分けまし。

もも肉を、ビニール袋に入れまし。生姜の細切り・玉ネギの薄切り・醤油・カレー粉を、ビニールに入れまし。

ビニールのお口を縛って、モミモミ、いたちまち。お味を馴染ませるの、でし。

ビニール袋を大皿かドンブリの中に入れ、しょのまま冷蔵庫へ。最低、半日は、漬け汁と馴染ませた方がオイチィでし。

冷蔵庫の中なら、三日は余裕でもちましの。お昼ごはん用に、ストックちておくと便利でし。

一日くらいたったあと、冷凍庫に放り込んでおけば、夏には格好の保存食でしぃ〜。

フライパンで焼きまし。テフロン加工のに、油をひかないで、ごくごく弱火で、皮を下にして。肉の上にはちぃさなお皿をのせて、その重みで皮とフライパンを密着させまし。余分な脂肪が流れ出して、皮がパリッと、美味しく焼けましのぉ〜♪

タマゴが好きなうさは、鶏肉の横で目玉焼きも、やきやき、いたちまちぃ〜♪

さやインゲン・薄切りニンジン・ジャガイモ・薄切りのナスなどの合せも、一緒に焼くと、便利でし!

 

2.            ニセモノ・ナン……小麦粉、塩、ハトムギ茶

 

.インド料理で人気のナン。うさうさのニセモノ・ナンの秘訣は、ハトムギ茶、でし!

夏のうさぎは、ハトムギ茶をのみのみ、ちていまし。冷蔵庫の中にはいっつも、置いてあるの。

濃い目に煮出した、こりが風味たっぷりナンの、ヒミツ♪

小麦粉をふるいまし。清二しゃんちにはふるい器ガナイナイから、乾いたザルで、ふるいマシ。

大き目のボールの中に、小麦粉と塩と、ハトムギ茶をいれまし。オテテでコネコネ、いたちまち。耳たぶくりゃいの柔らかさにね。

テフロン加工・フライパンを加熱。こちらも油は敷かない方が、うさはスキスキでし。

アナタがマジメな料理人しゃまなら、粉を振るった台の上で、麺棒を使って、小麦粉のお団子を薄く延ばして、焼きまし。

アナタがテヌキなおシトなら、こねた種を、オテテで適当に広げて、フライパンにいれまし。さらに、濡らしたオテテや湯のみやしゃもじで、ぺちぺちと、フライパンの中の種をフライパンの大きさ、いっぱいにうすく広げまし。ナンのことはない、フライパンの中でうすく伸ばすのでし。うさは、打ち粉をちた台や麺棒を、片付けるのが面倒だから、いつもこーちてまし。第一、うさは麺棒を持ってましぇーん!

中火で焼くうちに、ナンしゃんは、ぼこぼこに膨らんできまし。ムリにフライパンかりゃ剥がさなくても、焼けたら自然に、底から浮き上がりまし。裏返して、上面も軽く焼き目をつければ、ニセモノ・ナンの出来あがりぃ〜♪

 

 

 焼きあがったナンに、トマトやレタス、スライスちたタンドォリ・チキン、目玉焼きをのせて、ムリムリに丸めまし。具沢山で栄養があっておいちぃけど、たべ進めるうちにゼッタイ、こぼしちゃうから、お皿の上に首を突き出して、アムアムと、食べ進みましの。アムアム。

 子供しゃんに食べさしるときは、下半分を最初から、ラップかビニール袋に包んであげておいてネ!

「美味い。うまいぜぇ、うさぎぃ〜!」

 んふふふ。アッタリィマエェ〜♪

「なあなあ、夜もこれ、作ってくれよ!」

 フ、オロカでしね、清二しゃん。お台所からのニオイに、気付かない?

「ん?……おぉー!」

 しょう、スゥプのニオイがしゅるでちょう?

 ヨルゴハンは、うさがトキオのMしゃまに教えていただいた、新作の炊き込みご飯、なのぉ〜♪

 

 

 ゆで鶏をのせたご飯
1.骨付きの鶏肉(手羽先でも小ぶりのもも肉でも可)を鍋(あまり大きくないもの)に入れ、水5カップ、しょうが薄切り少々、長ネギ青いところで可を5cmくらい、酒大さじ1を全部入れて火にかけ、沸騰後20分ゆでます。沸騰までは強火、煮立ったら弱火にして、途中丁寧にアクをとります。なお、ゆでるときにあれば昆布も少しだけいれるとより一層おいしく茹で上がります。
2.茹で上がったら鶏肉を取り出し、水でさっと洗います。余熱で肉がかたくなるのをふせぐためです。その後またゆで汁に鶏肉を戻して2時間以上おいておきます。
3.米はといで、ざるにあけて水気をきっておきます。
4.フライパンにサラダ油を大さじ1ほど入れて薄切りにしたにんにくをきつね色になるまで炒めます。3の米、塩小さじ1/3を加えて炒めます。
5.4を炊飯器に移し、肉のゆで汁を米の量に合わせて加えて、米を炊きます。炊き上がってくると部屋中にんにくのにおいが充満してエライことになりますの換気にはご注意下さい。
6.鶏肉の骨をはずし、食べやすい大きさに毟る。
7.タレの材料を混ぜ合わせます(タレの材料:しょうゆ大さじ2、砂糖小さじ1水大さじ2すりおろしたしょうが小さじ2、すりゴマ少々万能ねぎのみじん切り少々、お好みでごま油を1,2滴たらすとおいしいです
8.器にご飯を盛り、6の鶏肉をのせて、7のたれをかけて完成です。
これはそうとうしょうがの効いたタレですので、しょうがよりにんにく好きの私はにんにくをしょうがの代用としました。こちらの方が私には向いているようでした。鶏肉はゆでてあるだけなので、相当さっぱりしています。物足りないという場合はフライパンでたれを絡めて少々焼き目をいれると香ばしさが増します。しつこさもアップしますけど。

 

 

 んふふふふ♪

 うさにとってのおりおりは、水遊びで火遊びで、タノシミなの。

 新しいおりおりを作るのは、ドキドキの新しい、遊び方なの。んふふふふ♪

 Mしゃま、うさに、教えてくりて、ありがとぉー!!

「夜メシ、楽しみだなぁー!ナンか、畑からとってくるモン、あるか?」

 そでしネ。んじゃ、ナスビしゃんをとってきてくだしゃいな。曲がったやつでいいから、皮がパリッとちてて、重くて、固くて、ムラサキ色がツヤツヤの、をネ!

 焼きナス、久しぶりに作るでし。カツオブシとゴマをたっぷりかけて〜♪

「おう、分かったぜ!」

 清二しゃんは食べ終えたお皿を自分で、お台所まで運びマチタ。畑にもって行くオヤツを物色。サンドイッチにこってるらちくて、チーズとパンを、ラップに包んでマシ。農場の事務所には、冷蔵庫もあるし、お湯が沸かせる簡単な調理器も、あるでし。

「うさぎぃー!オリーブオイル、ちょっと貰っていいかぁ?」

 ん。ヨイでしよ。うさは気前のいいうさぎでしからネ。

 そりに、スペインに行ったら、うさ、オリィブオイル、食べ放題だしネ。

 緑色がキレイな、しょのオリィブオイルしゃんは、頑丈な五リットル入りのガラスの瓶に入って航空便で送られて来まちたの。送ってくりたのは、ハンサムしゃんでしの。

 お手紙、ついてまちた。忙しいらちくって秘書しゃんの代筆。んでも、口述筆記らちくて、お言葉はハンサムしゃんの口調しょのマンマ。

 ……買ったんだって。スペインに。

 お家と、そこに付属ちた、オリーブ畑を。

 畑自体は小作の農家しゃんが居て、ハンサムしゃんは収穫の、五分の一を現金か品物で、受け取るの。

 うさ、オリーブ油、ダイスキ、なのぉおぉぉー!!

 たらり♪と、トマトにかけてしょのまんま、アムアム!

 おいちぃオリーブ油は、しょままで、調味料。……おいちぃ……。

 緑色の風と太陽が、うさのお口の中から全身を、駆け抜けてゆきましぃ〜。

「……、ぎ、うさぎ、うさうさぁー!」

 うぅ、オイチィ……。も一個だけ……。オイチィし……。

「うさ、うさうさ、うーさーぎぃー!!」

 はふぅ、オイチィなぁ。オイチィはシアワシでし。アムアム。

「うぉ、ナンでここに居るんだよ、イヌ!」

 今度は、チィズたらっとかけて、アムアム。

「退けよ!うさぎ、中に居るんだろ!うーさーぎぃー!!」

 ナニでしの?さっきから、表がうるさいでし。

 うさは、オテテについちったオリーブ油を、ナメナメちながら、トコトコト。

「おー!うさぎ、元気になったなぁ!!」

 

 

…………………………。

 格好いいスゥツを着て、見たこともない新しいお車から降りて。

 玄関前にすっくと立つ、フィッツ君に牽制さりている、アナタは……。

 久しぶりだと、ナンか知らない人みたい。

 お外で見ると、お家の中で、ネグセの髪のママ、冷蔵庫を開ける姿とは別人のよーに格好のヨイ。

 あなたは、うさの、ご家族の……。

…………………………………………はんさむ、しゃん……?

 

 

 

ある日のうさ日記。うさぎの再会。