うさうさ日記・8

 

 

 ふぅーん、ふんふぅーん♪

 今日もいい天気―♪

 しゃて、今日は、何してハンサムしゃんと遊んであげましょうかー。

 あ、にぃにいだ。

 にぃにぃだっこ、ちてーッ。

「おはよう、うさぎ」

 オハヨウでし。すりすり。

 にぃにぃ、ちぅして、ちぅーッ。

「あぁ」

 ちぅ。ちぅちぅ、ちーっ。

 むひゅひゅ、シアワセぇ。

 ……あり?

 ハンサムしゃんが、来ましぇんよ?

 いつもはこのタイミングで、ナニシテヤガルウサギって、怒鳴りこんで来るのに。 

 ありり?

 にぃにぃは、うさをすとんとお床に下ろして、冷蔵庫を開けまちた。

 ミルクをあっためてまし。ぬるいくらいで、うさぎにくりて、残りはホットット。

 あり?蜂蜜なんか取り出してる。珍しいでしぃ。うさにも、うさにもーッ。

「あぁ」

 ……どしたの、にぃにぃ。

 いつもは、甘いものはカラダに悪いって、ちょっとしかくりないのに。

 どして、お皿にとろっとこんなに、くりるの?

 嬉しいでしけど。ぺろぺろ。

 にぃにぃが甘いホットミルクをカップに注いで、お部屋に帰りまちた。

 うさも、ついて行きまーし。とてとてとて。

 お、ハンサムしゃん、発見!

 しゃてはおベッドの上でまだ、ねむねむでしね!きしししし。

 とつげぇー、……、……、……、キィ?

 きゃう、にぃにい、何で、ナンデとめるのぉ、ジタバタ、ジタバタ。

「ダメだよ、うさぎ。今は」

 イヤァ、うさうさ、突撃するぅ。鳩尾の上でうさうさ・ダンシング、するぅ。

「今、暴れるなら部屋には入れてあげられないよ」

 ……うさ?

 どしたでしか、にぃにぃ?

 うさにしょんなこと、言うなんて……。

「啓介」

 あ。

 ハンサムしゃんに、優しいお声。

「ミルク。飲みたくなくっても、飲め。何か胃に入れないと、薬も飲めないから」

「……」

 ごそごそ、お布団のお山が動いて。

 お、ハンサムしゃん、居たいた。

 んでも、どしたの?元気、ないでしよ?

 にぃにぃに支えられてベッドの上でおっきして、ふぅーってにぃにぃが吹いたカップで、ミルクを飲み飲み。

 半分くりゃいで、

「……も、イ゛」

 えぇええぇぇええええぇぇーッ!?

 いつもは、パックごと空にしゅるシトが、どちて?

「ほら、くわえておけ」

 にぃにぃが体温計をハンサムしゃんのお口に突っ込んで、カップを受け取って、テーブルにおきまちタ。うさ、残りを飲んであげまし。ぺろぺろ。

 ぴぴぴって、音がちて、

「九度七分か。けっこう、高いな」

 あ、シンパイそう。

「とりあえずクスリを飲んで眠れ。午後になっても治らなかったら、病院に行くぞ」

「や゛だ゛ぁ゛、びょ゛ヴいん、ぎらい゛だぁ〜」

 うひゃあ!

 いい、今のは、ナニナニ?

 にぃにぃをさらいに来た地底の悪魔の声?

 う、うさうさ、負けないでしよ!ハンサムしゃんがあてにならなくっても、うさがタタカウでし!

「お前の声にうさぎが驚いてる」

 くすくす、にぃにぃが笑ってまし。

「さぁ、いいからお休み。その前にパジャマ、着替えておくか」

「……ん゛」

「カラダも拭くから、腕、こっちに」

「なざげねーの……、あ゛んだにざわられで、だぢもぢねぇ、なんで」

「三十八度5分、越えると男は使い物にならなくなるからな」

「なーんが、あんだ、だのじぞーじゃ、ねー?」

「……ばれたか。少しな。お前が寝込むなんて滅多にないから。子供の頃いらい、かな?」

 まるで子供に戻ったみたいだって、にぃにぃが、嬉しそう、でし。

「アニギィ」

「ん?」

「ばぶー」

「なに言ってる」

「子供だがら、ミルグ」

「はいはい。暖めてくるから、待ってろ」

「ぢがうー」

「じゃ、なんだ」

「吸わぜで。ムネぇ」

「また……、エロオヤジみたいなこと」

「ずわぜろー」

「バカ言うな」

「ずうー」

「暴れるなって。熱が上がる」

「おどなじぐ、じろー」

「それは俺の台詞だ」

「アニギィー」

「ば……、か……ッ」

 ふう。

 うさうさも、オトナになったものでし。

 昔はおピンクのらぶらぶ光線に、負けて逃げてた時代もありまちたが。

 今では二人のらぶらぶアタックの、隣でミルクが飲めまし。ぴちゃぴちゃ。

「やんらじー、おど……」

「バカ。うさぎが飲んで、んだよ」

「あ、ぞー?」

「お前、俺に風邪が映ったら責任、とれよ……」

「ん゛―」

 

 お昼の、お三時。

「七度二分か。まぁ……、微熱、だな」

「アニキぃ、腹へったぁー」

「病人食がいいか?普通のメシがいいか?」

「普通のメシ。焼肉喰いてー」

「我儘め。今日だけは買って来てやるよ。うさぎ、一緒に買い物に……、うさぎ?」

「あれ、あいつドコ行った?」

……ズズズッ。

「う……、さぎ」

「お前まさか……、風邪か……?」

 

 

 

 

 ある日あるとき・うさうさ、風邪をうつされる。