うさぎの極北ヒットエンドラン日記・しょの五

 

 

 ん、んーっ!

 ベッドの上で、のびのび、うぅーん!

 お腹一杯でねむねむちたうさたちは朝、八時前くりゃいに目覚めまちた。のびーん、とちてまじゅはAぢゃ子しゃまにばふっ!おはようごじゃいましっ!

「ん……、おはよう……」

 そりからお隣のいこまんに、とぉっ!

「おはよう、うさ」

 てへ。お二人にしゅりしゅりちて、トコトコ。あのね、朝風呂はいかが?このホテルには広い温泉がついてまし。ばっしゃんばっしゃんに、一緒に行きまちょう〜!

「いいですね、温泉」

「あ、私は事情でパスです。お部屋のお風呂を使わせていただきます」

 ありゃじゃんねん。でも仕方ないでし。温泉と聞いてむくりと起き上がった凪しゃんも勝手について来て、うさ一行は併設のフェアリー・フォンティーぬへ。室内のスパは違うけどお外の陶器風呂と岩風呂は天然温泉でしの。ふぅ、あったまりましぃ〜。

 絵風呂にゆったり入って身体を洗って、湯上り・ふかふかのうさぎになってお部屋に帰りまちた。お部屋で一休みちてから朝マンマを食べに吹き抜けのダイニングホールへ、みんなで降りて行きまちた。うさたちは普段、佐藤水産→北○道ワインというコースが多いからここの朝食はつけないんでしが、本日はJRで小樽行きでしからねぇ。

 ちかもフェア期間中で朝食は500円でちたの。らっきぃ。ブッフェでしが、「ジャがバター」とか、かぼちゃのほつこり蒸しとか、地元の食材が揃っていて、うさこのブッフェ、けっこうスキスキでし。オムレツは眼鏡の女性シェフしゃまが希望に応じて焼いてくりてまちた。

「どうぞ。チーズとベーコン、お好きな方をご注文ください」

 にこにこ、優しそうなシェフしゃまを見ていこまんが一言。

「ゲームの萌えキャラに使える」

 あっ!またしょんなこと言ってー!

「両方でお願いしますって言ってみようかな」

 Aぢゃ子しゃんまでテンションを上げてまし。ふぅ。ああそりにちても、ふかしたジャガイモとカボチャの美味しさよ。ほかほかの白とオレンジに、パンコーナーにあるバターをほんのちょっとたらすと、じんわーっととろけましの。そりをぱくっ!

 ああ、お・い・ち・い……。

 ソーセージと一緒に食べてもおいちぃし、この、とろける天然の甘みがたまりましぇん。鮭の塩焼きも南国の食卓では有り得ない生々しさだし、和食のお惣菜が充実ちていてだいしゅきぃ。キンピラやひじきの煮つけがとってもおいちぃのは、きっとお出汁がよく効いているからでしネ。はぐ、はぐ。

 北海道の飲みものはいかが、というので、うさは見たことがないモノが置かれてまちた。カルピスに似ていたけどもちっと濃いカンジ、でちた。み、ミルピスだったかな?あれは利尻限定?ううーん、マンマに夢中でよく覚えていないうさを許してくだしゃーい!

 おなかいっぱいに食べて、おコーヒーやみるくも頂いて、食後のデザートによーぐるととフルウツも頂いて、はぁ、しあわしぃ〜。

 重いお腹を抱えながら、ヨタヨタ、お部屋へ帰りまし。途中のロビーには団体客しゃまのお荷物が並んでまちた。真面目な観光客しゃんたちは朝早くからよく動きましねぇ。うさたちなんか、まだ軟体動物なのに。

お部屋に戻って、時刻は10時前。こりからどーちまちょうか。ちぅっくアウトは12時まで延長できましけど、札幌駅で花畑牧ばのキャラメルを買うならちっと早く、11時出発のバスでホテルを出た方がよいかも、でぇし!

「はい、分かりました」

「小樽、楽しみです」

 しょんなこと言いながら、お部屋でまったり過ごして出発。送迎バスに乗り込んで約30分で札幌駅へ到着ぅ〜。待ってて、うさ、一日乗り放題の切符を買ってきまし!

 JR北海道が出している『 一日散歩きっぷ(道央圏用) 』は土日・祝日のみの発売でしが、道央の快速が一日、乗り放題というお得な切符なの。お値段は2200円、でし。三人分買って、しゃ、昨日見つけた、キャラメル屋しゃんへ、ごうっ!

 うさの方向感覚でなんとか、お店にはたどり着きまちた。ちかち。

「……どうします?」

 お店には既に行列がずらり。整理券まで出てまし。うーん、イベント以外でこんな行列、久しぶりに見まちた。

「やめましょう」

 即断即決のいこまんがピシャッと判断を下し、うさたちは駅の構内へ。残念でちたが、しょの分、観光が出来ましよ!快速列車を待っているうちに、

「あっ!」

 向かいのホームに停車中の列車に声をあげたのはAぢゃ子しゃま。

「北斗、北斗号ですっ」

 お、東京と札幌を結ぶ、おハイソな寝台列車でしね!

「写真撮ってきます!」

 輝く笑顔でAぢゃ子しゃまが仰いまし。初・北海道のしゅべてをカメラに収める気満々、でし。

「待って、私も行きます」

 いこまんも立ち上がり、二人でカメラを構えて、食堂車や客室を撮影。キャラメルは買えなかったけど愉しんでくだしゃってヨカッタでし。列車がホームに入ってきてうさ一行はお座り。ああ、うさうさ、列車で小樽に行くの初めて。いつもクマしゃんのかつとびクマクマ号(Sしゃま所有)で、連れて行ってもらっている贅沢なうさぎでし。

 列車の線路は海沿いにありまちた。風が強いけどお天気は晴れてきて、海がキレイでちた。車窓から眺める小樽の海もナカナカでし。乗車時間は30分とすこし。おしゃべりちている間に到着。えっと、しぇっかくだから、観光バスに乗りまちょう!

 と、乗り込んだ、うさでしが、ここで懺悔ー。

 うさは観光バスだと思って、まったく関係ないバスにのんの、ちてちまいまちた。

 ごめんなしゃい……。

 途中で気づいて、えいやっとタクシーに乗り換え。小樽運河まで連れて行ってもらいマチタ。ドジッ子うさぎの反省ポーズでし。でもタクシーの運転手しゃんがいい人でね、途中のみに観光をちてくりまちた。小樽水天宮も通ったよ!神社と教会のむコラボでちた。小樽には日本「一」の寿司職人しゃんが「いっぱい居る」お話も楽しかったな……。

 小樽運河に到着、ちっとだけお散歩、そりから運河で記念撮影をちまちた。らりらり、真面目な観光客気分〜。運河ぞいには地ビィルのお店が並んでいまちぃた。ゆ、誘惑を感じまちたが、が、我慢〜。

小樽運河と赤レンガ倉庫を背景に記念写真も撮りまちた。撮影はAぢゃ子しゃま。どうもありがとぉ!

お土産屋しゃんを冷やかしているうちに、目に付いた鐘楼!ねぇねぇ、いこまん、Aぢゃ子しゃま、うさ、あれに登ってみたい、でしっ!

「よろしい、行きましょう」

「そう、タワーには登らなければならない、水族館のショーは見なければならない」

 そりらはANNA、アんたナにアそんでんのクラブの会則デシ。

 鐘楼は、『小樽出抜小路』というショッピング集落(?)の一角にありまちた。観光客しゃんたちがあんまり出入りちていなくって、絶景をうさうさたち、独り占めぇ〜。

「ぜ、っけいかな、ぜっけ、いかな……」

 ぜぇはぁ、午前中はテンションと血圧の低い凪しゃんが、追いついてきたと思ったらナニゴトかを呟いてまし。

「は、るのながめが、あたいせ、んりょうとはち、いせぇちい、せぇ、こ、のごえもんの、めにはい、いもくま、んりょ……、ぜぇはぁ……」

 ナニヤラ歌舞伎の名台詞で見栄を切りたいようでしが、階段を上がってくるのでぜぇぜぇユっているのでちっともお洒落じゃありましぇん。うさうさは無視して、いこまんの肩にちょこん。乱れちゃった髪をオテテで、梳き梳き。もつれを直しまし。

 きょうは風が強くて、さらさらロングストレートのいこまん、貞子(仮名)しゃんになっちってましの。しょの昔、えいっと切ったら旦那しゃまがショックを受け暫く口を利けなかったというお見事な髪でし。んちょんちょ、梳き、梳き。

 『小樽出抜小路』にはいろんなお店が集まってまちた。あ、ニューなるとがある!うさ仲間のシトから、小樽に行ったら食べてみてといわれていた鶏の丸揚げ屋しゃんでしっ!うぅーん、寄りたいけどまだ、おなか空いてないんでしよねぇ、じゃんねん。今度、クマしゃんに連れてきてもらうでし。んでお持ち帰りを買うでしの〜。

 みなしゃまも今度是非、試してみてくだしゃいね!

 珍しく観光客らちぃことをちたうさ一行は、とてとて歩いて、待ち合わせの『小樽パイン』へ。『漫遊記』にて、大佐(愛称)一行も立ち寄ったあしょこでし。ワインショップとワインレストランに別れてまし。今回はワインショップで、北海○ワインギャラリーのお迎えが来るのを待ちまちょう〜。しょの前にギャラリーで、いろんな物産の下見をいたしまし。ふきゅ。

 品揃えは約四割が○海道ワイン、残りがしょの他、でちた。

「あら、これ」

 お、いこまん、きしゅがに目の付け所が鋭いデシ。そりは『アイスワイン』とゆって、ローマ皇帝が愛したお酒でしよぉ〜。葡萄の実を木に成らせたまま、干し葡萄状で凍らせて、そりから絞ったモノなの。蜂蜜のようにとろぉりと甘くて、奥が深くて、しゅばらしいお酒、でし。

 外国モノなら510万は軽く、いたしまし。北○道ワインしゃんは2005年の鶴沼アイスワイン・ケルナーが18000円くりゃい。しょこに鎮座ちているしょりでし。内容量は375mlだからほぼハーフボトル。ふぅ、お高い、でしぃ〜。

「うさ、これ美味しいの?」

 うん。お味はしゅばらちくおいちぃ、でし。

「そう。教えてくれてありがとう」

 と、ユって、瓶を掴んで、お会計に行こうとちた、いこまんを、うさは。

 だ、だめーっ!

 と、体当たりで、止めまちた。

 だ、ダメでしっ!買うならギャラリーで買ってくだしゃい。絶対にあるから!そっちだと、うさがメール会員になっているから割引で買えるから、っと、必死で止めて、なんとか阻止いたしまちた。ぜぇはぁ。

「ねぇうさ。麦輪、っていうベーグルのお店、知っている?」

 Aぢゃ子しゃまからお尋ねさりて、もちろんと、うさはお胸を張りまちた。

 知っているどころではないでし!うさは小樽麦輪の朝里工房でベーグルを買ってから、北海道ワインの試飲に行くのが定番コースでし。ベーグル好きのSしゃまが教えてくりたお店なの。工房では焼き立てを半分に切って、好みの具を挟んでくりましの。うさはね、五穀ミックスかフィグ&ウォールナッツに、スモークサーモンとクリームチーズを挟んで食べるのがスキスキでし。ホテルに持って帰って夜ご飯になるのが定番でぇし!

「えっ、そうなの?凄い!」

「うさは何でも知ってるね。どうしてそんなに詳しいの?」

 てへっ!

 クマクママスターの、Sしゃまが教えてくりるから、でぇーし!

「……そうなのね」

「ここ、是非、行ってみたいんですよぉ〜」

 Aぢゃ子しゃまの切なる願いでちたが。

「うーん。道が分からないんですよね。一応、お迎えに来てくれるW様に尋ねてみます。ご存知だったら寄って下さいってお願いしますけど、ご存知でなかったら諦めてください」

 子犬のよーなオメメのAぢゃ子しゃまに、凪しゃんがしょう言った、時。

 おんものお道に、すーっと、止められたスカイライン。

「あ」

「あぁっ!」

「あーっ、こんにちはーっ!」

 微笑みつつ、お迎えのW様が、降りて来られて、運転用の皮手袋を脱ぎながら。

「こんにちは。ようこそ小樽へ」

 微笑んで、車のドアを開けてくだしゃった、瞬間。

 空にはワインボトルが浮かび(幻覚)、お車はワイン色に輝き(錯覚)、雲はワインのシャーベットと化して(雹のマチガイでし)世界中はバッカスの祝福に満たされたの、でちた。(あり?)